南八ヶ岳、既に踏んだことがある山だが、ルートを変えて花目当てに登ることにする。目的の花は3つ、見られたらいいなのものも含めると5つ。今日も仕事をやっつけて出発し、登山口の観音平には正午過ぎに到着。
日傘かストックか選択に少々悩んだが、前者にして出発。三味線滝へと進むトラバースする登山道を行く。
歩き始め、やや下り気味。再度少し登ってトラバースする。笹が茂る。蒸し暑くてたまらない。帰りにこれを歩きたくないので良かったと思う。
さて、ここから尾根を登る。ベンチは年季が入っている。
カラマツ植林に笹が茂る道。歩きやすいが面白みは無い。花はオダマキが僅かに見られるのみで、いつものペースで歩ける。
編笠山から南にも同じ雲海がありましたね。由来はどこから・・・。既に降りてくる人と何人かすれ違う。
今はこんな手の込んだ標識作らないだろうなぁ。しげしげと眺める。順調に高度を稼いでいくと草地に・・・。
ヤマサギソウ?
緑で華やかさは無いが、この形状の花は惹かれるものがあるな。撮影しながらで、今後の時間が足りるだろうか。
途中、礫地に出る。
イブキジャコウソウの勢いやよし。シナノオトギリも見るが、やや早い。チョウが飛び交うが、カメラワークがいまいちで、満足いく写真が撮れず。
展望も中々だ。ベンチがあり、特等席。だが、羽虫が煩くて今日の条件は良くない。
木戸口。YAMAPではお花畑があるようなことになっているが、全くありませぬな。時期的なものか?サラサドウダンがこの辺たくさんいるそうだ。
向かう先が見えてくる。日差しがきつい!!日傘、大正解♪
ムカゴトラノオが揺れる。だが、こちらはまだ少し早い。
キバナノコマノツメはどこでもたくさん。
ゴゼンタチバナは緑がかったのも今回は見た。
そして、今回の主役を発見!!
ニョホウチドリ。
シロバナノヘビイチゴと一緒に咲いていた。夏ならではのお花畑という絵。だが、規模は箱庭という感じか。
鮮やかで一際目を惹く。状態もベストタイミング!じっくり堪能した。
コケモモもあちらこちらで咲いている。
森林限界というのか、それを超えて振り返る。登ってきた尾根が見えて良い。向かいは南アルプスだ。
2回目の三ツ頭。前回は12月で、それはまた良かった。付近には、チシマギキョウだろうか、蕾がたくさん。
ネバリノギランかな。この花は見たことがあるのか?
マイヅルソウも割と見る。悪くない。
赤岳が立派だ。
権現岳も負けてはいない。夏の顔もまた良い。
キバナシャクナゲも多かった。時期としては見頃。青空に映える。
ヨツバシオガマ。以降、ちらほら見るようになる。
ミヤマダイコンソウも良く見るようになった。風に揺れて中々撮りにくい。
ウラジロヨウラクのはず。花が比較的大きくて見ごたえあり。稜線上の日差しがきつい場所にも普通にいたのが意外だった。
振り返れば、稜線の延長上に富士山が見えていた。よきかな。
変わらず、花見を楽しむ。
少し遅いが、ハクサンイチゲが出てきた。
少し進むと多い花弁の株も見つけた。
ムシトリスミレ。今回の目的でも見たいと思っていた。余程のことがなければ見落とすことはないだろう。登山道沿いでも結構見る。
シシウドもちょこっと覗く。
権現岳直下、クモマナズナとイワベンケイの組み合わせ。上部の方が、イワベンケイは咲いているような気がした。
フレッシュな株もいた。
山頂直下の祠で珍しく浜松からいらした登山者と話す。こんな時間に登ってくるのは私くらいのものだろうから珍しかったようだ。
目当ての花は概ね見て満足しつつ、権現岳の頂上を踏む。ここは3回目か。
ミヤマシオガマがたくさん咲いている場所があった。賑やかなのも良い。まだ目当ての一つを見ていないので、ここから探しながら同様にゆっくり下る。
権現小屋を眼下に、その奥に聳えるのは東ギボシ。小屋には人の気配は感じない。植栽の保護された花があるかなと思ったが、特に無かった。
東ギボシ。手前から僅かに登山道を逸れて登るだけ。持ち込んだらしいおあつらえ向きの木がある。これに座って小休止。
東の展望も悪くない。透明度は良くはないが、この時期であれば上々だろう。ぼちぼちと戻るか。そのまま稜線を下るには注意が必要そうなので、大人しく戻る。
シコタンソウも見るようになった。好きな花で嬉しい。このグラデーション、芸術的。
ミヤマミミナグサ。こちらはちらほら。
西ギボシから南面を眺める。こちらは、東ギボシより更に簡単に踏める。過去に踏んでいたが、山頂の写真が無かったので、これで満足だ。
イワオウギ。岩陰に良く見るようになる。
それに交じってイワウメ。これだけしか花は見られなかったので、時期は遅かったのだろう。
振り返る。南八ヶ岳では中々荒々しく感じる場所。
そして、目当てを発見!!ふと目をやったところにいた。
それはミヤマクロユリ。見るのは初めて。
状態良いタイミングのものも数株見られて良かった!目当ての花は全て見たので満足だ。更に加えて・・・。
ミヤマハンショウヅルも発見!!こんな標高にいるのか。盛りは過ぎているものの、本社ヶ丸で見られなかったのでとても嬉しい。
ミヤマオダマキもいた。今回3株のみ。既に遅い模様。
ハクサンフウロの花を見たのは1輪だけ。
シコタンハコベもいた。山梨県では、絶滅危惧IA類(CR)のはず。写真を撮るには風が強くてぶれがち。
諏訪に差す光が美しい・・・。展望もこれまで。
最後、たくさんのチシマギキョウに見送られて、青年小屋へと続く樹林帯に入っていく。
タケシマランが幾つもいたが、既に結実。今年は花を見ていない。
遠い飲み屋、青年小屋の前には植栽のミヤマクロユリが幾つかいた。ギリギリ見られる感じ。
どのユリか不明だが、こちらも楽しめそうな様子だった。
平日、雨天時などが狙い目だろうか。飲みまくりたいものだなー。
編笠山にこだわりはないので、巻道を選択。こちらも何度か歩いた道なので、さっさと下る。
イワカガミの先残りを日陰で少し見る。
樹林帯の雰囲気は良い。岩がゴロゴロして歩きにくい。
分岐に合流。蒸し暑くなってくる。
1グループをパスして終盤。笹の植林帯をささーっと歩いて終了。
駐車場では何しているんだか分からない人達がいて、怪訝な目で見てしまった。
ヘッデン下山を予定していたが、全く問題なく時間が足りた。予定の3つどころか5つ全て目的の花は全て見られたし、満足なハイクだった♪