遠流日記

登山・滝見・バイク等、趣味日記  ★沢パートナー大募集!★

大雲取谷(敗退)

毎度お馴染みR君と、そしてK氏を交えて、3人で大雲取谷へ。
泊まりでゆっくり進んで遡行する予定。
八丁橋のゲート前の駐車スペースから歩き始める。

準備をしているときに、釣師の人が話掛けてきた。
沢登りと分かっても、向かう先の様子を教えてくれて、とても気持良い方だった。
すぐに監視カメラ付きとされる立派なゲートがあり、そこから歩くこと1時間強。
私は日傘を差して歩いたが、暑くて大変だった…。富田新道・唐松谷林道の分岐に到着。

休憩していると、雨が降ってくる…。傘を差しっぱなし。
ガイドの遡行図からすると入渓は、大ダワ林道を少し進んだ小尾根らしき場所からとなっている。
教えてくれた釣師の情報もあって、ここからアプローチ。

踏跡が明瞭で歩きやすい。尾根末端は懸垂等になるかもしれない感じ。
途中トラバースする踏跡があり、そこを辿ると残置ロープがあり、ようやく入渓。

林道歩きの際も増水は中々だったが、ここもまぁ推して知るべし…。
迫力という点では、先週の台風直後の釜入沢の方がワンランク以上上に感じた。
しかし、最初のへつりで洗礼を受ける。
平静時ならばともかく、傘を差したままで遡行できる程甘くないようだ。
後で分かったが、どうやら小魚留ノ滝の上に出たようだった。
長沢谷を分けて、いよいよ、大雲取谷へ入っていく。

増水具合が素敵だ。先週の釜入沢程ではないが、これ以上増水したら、場合によっては撤退が必要かもしれない。

右岸に大規模な崩壊地の先は、非常に快適そうな幕場。
今日は増水に耐えられるか不安な場所。
この先から大きい魚影が何度か見られた。

唯の小滝がこの有様。3m程度だが、左岸のルンゼを登って巻く。


次の滝は左から登れる。
どこだったか、右岸が崩壊している所の巨岩地帯は、遠目から威圧感があった。

一々通過に時間がかかる。

ここは右に残置スリングがあり、R君先行で。
K氏は左から巻き、私はR君に続いて水線沿いを突破。
ここは楽しかった♪
この辺りで雨が強くなってくる。
権衛谷(ゴンエ谷)を過ぎると更に強まる。

沢水も温くなってきて、明らかな増水を認めたことや、メンバーの憔悴ぶりもあったため、ゴンエ谷と小雲取谷の中間尾根で撤退を決める。
エスケープの小雲取谷まですら到達できず…。
一般情報では、大ダワ林道は不明瞭であり、崩壊地点の様子が不明とのことなので、安全を取っての苦肉の策。
増水した沢を見ながら、一杯やりつつ一夜を過ごすというのは、とても魅力的であったのだが…。

尾根上は傾斜も緩めが多く、歩きやすい。
傘を差しっぱなしで余裕で行ける。
藪など皆無だし、倒木でさえ殆ど無い。
カツラなどの巨木やキノコがたくさんあったこと、登山道にも匹敵する獣道が印象的だった。

ようやく、500m程を登り切り、富田新道へ上がる。
下山は比較的軽快にどんどん進む。
稜線では雨も上がり、谷のみガスが溜まっていた…。

唐松谷林道は結構前から登山道としては機能していないようだ。

少し心配していた出合も極上の吊橋があり安心した。
万一、簡素な橋だったら、とても渡れない状況。

本流の様子。暗いので穏やかな写真になっているが…。

唐松谷のF1は凄いことになっていた。
後ろ髪を引かれる思いであったが、せめて写真だけはと撮った。
石積みがされた山道を少し登れば林道に飛び出した。

再度、汗だく…。
ヘッドライトのお世話になることなく、戻れた。
休憩し、黙々と歩き車に戻る。
消化されなかった食材や酒、そして幕営の装備が何とも重くのしかかって肩と気持ちを苛んだ。
暗くなったが、無事に20時過ぎに到着!
見通しが甘かった自分を不甲斐無く思う…。
メンバーの力量とモチベーションを正確に把握できていなかったこと、エスケープの容易さ、天候を僅かではあるが軽んじたこと…、主に3点が反省点。


  • コースタイム

八丁橋(9:25発) → 富田新道分岐(10:40) → 尾根取付(13:40) → 稜線(17:00) → 唐松谷林道分岐(18:15) → 林道(19:00) → 八丁橋(20:15着)