富士山麓のマイナーピークを回収しつつ花見も楽しむ。いつもの流れだ。
天神峠から出発。駐車場所には車が何台もあって、やや下った西から。
車道をそのまま西へ少し歩いて、弓射塚の北を通る道へ入る。暑さがきついので、さっさと樹林帯に入りたい。
バライチゴが幾つも咲いている。
ツルシロカネソウがまだいた。日陰には花が残っているのが複数。
カラマツ植林も混じる道。広葉樹に着生の植物がいないか見るが、成果なし・・・。
氷穴の付近。これがそうなのかは不明。
適当に獣道を利用して笹を突っ切って、精進湖登山道に出る。この道が湿度が高く、虫も飛んで不快である。
車道を挟んで広くなった道。右には植林小屋でしょうか。しっかりしているようで、傷みはそれなりに強いようだ。
二合目分岐を東に行くが、倒木や笹薮が被さり、ここでも不快感を味わう。道はしっかりしているので、刈払いするだけですっきりするだろう。
再度、車道に出る。一般車は通れない道なのだろうか。柵で囲われている中は、伐採されて草原になっている。
ヨツバヒヨドリにチョウが舞う。
この道を暫く歩き、西剣へ取付きを探る。笹で覆われているので、結局最短距離で登り上げることになる。
獣道があってこれを辿る。労せずに頂上へ行ける。それでも多少は藪漕ぎだけれど。
最高点付近が平坦。うろつくと、白いテープがあって西剣と書かれていた。古い空き缶が転がっていたり、人気は感じる場所。1584mもどうかと思ったが、藪は御免なので登りの道を戻って再度林道歩きだ。
アサギマダラが軽やかに舞う。この浅葱色は暑い夏に清涼感を与えてくれるな。
東剣の付近、柵で囲われており、幼木の針葉樹と草原になっている。さて、どこから取り付くか。柵内は草藪などで密度が結構あるので嫌って柵沿いを行く。東方面は夕立ちでもありそうな様子が見て取れ、丸山まで踏むのは今日の感じでは気が進まない。
オニノヤガラがいた。大きさも含めて存在感あり。
網が破れており、出入りできるようになってしまって、獣道が内部にも付いている。ここもいまいち。
チョウなど観察しつつ、樹林帯へ向かうと歩きやすそうだ。
適当に歩きやすい斜面を登っていくと、ふと林道に出た。
地図にはないが、立派な道だ。これを突っ切りなおも登る。
再度、ツルシロカネソウを見る。こちらの方が花が多い。樹林内は藪は皆無であり、問題なく東剣へと到着した。
ここにも西剣と同じ白いテープに記載あり。朽ちたトタンや空き缶が転がる。笹はあるが、西剣に全く及ばない弱さ。
この程度ならば、楽々富士スカイライン方向へ突っ切れそうだ。実際、車道に出る直前のみ少し濃くなる程度で問題は無かった。
資材置き場らしき場所の裏から出てきた。
さて、車道歩きをしながら棧敷山へどう向かうか。車道の交通量が意外に多くて、適当な場所から獣道を辿り山へ入る。
笹は全く無くてどこでも行ける。倒木はあるが、しれている。
このキノコは・・・?さっぱり分からん・・・。
ミヤマウズラを発見。開花はまだ先だった。殆ど他には見られず。
一度、歩道に出るが、遠回りしているので、最短で棧敷山に登り上げるべく沢地形付近を行く。コケが綺麗だなと思いながら歩いていると、目印がぶら下がっているのを発見。
やはり棧敷山を攻略するとすれば、このルートは他の人も歩くのかなと思ったが、どうやら違う。カメラが付いた機材が木に固定されていて、シカなど野生動物の調査用と思われ、そのための目印だった。そして、この先には目印もない。遠くで雷が威嚇してくるのがストレス。倒木がそこそこ多くなってきたので、上がったり下がったり回避しつつ進む。
ぼちぼち進んでいると、ランを発見する。これはコイチヨウランか?
ハコネランっぽさもあるけれど、この唇弁の斑紋はやはりコイチヨウランか。針葉樹林にいるし。周囲を注意深く見渡すが、この株以外に見られず。誤って踏んでしまわぬようにゆっくりした足運びで進む。すると、更に・・・。
アリドオシランも発見。幾つも発見した! 嬉しい!
とても小さいので撮影にも時間を要す。山梨県では、絶滅危惧IA類(CR)であり、何とか生き延びて欲しい。注意を継続して進む。
ミヤマウズラをここでも発見。花芽を付けたものはは多くはないが、結構な株がいた。
ヒカゲノカズラが繁茂している場所も通過。高山域に入ったと実感がわく。
棧敷山は西と東にピークをなしているようだ。まずは西。
倒木が目立つので、適当に回避しつつ高度をなるべく落とさずに東へ。
ミヤマタニタデを少し見た。
こちらが高度を取っていることからも、本丸だろう。尾根を下るには少々倒木が煩わしく感じるので、最短で車道へ降りて精進湖登山道に合流することにした。
ジンヨウイチヤクソウはこれまでも今回葉はいくつも見てきたな・・・。やはり遅い。
その後、面白い光景を見た。
ヒメミヤマウズラを見かけるが、その数たるや、驚きを禁じ得ない。絨毯のように敷き詰めたようにいる場所が幾つもあった。個々の株自体小さいが、中々壮観。300株程度はあったのではないか。しかし、一部に集中しているだけで20mも高度を落とすと見られなくなってしまった。
精進湖登山道に合流し、この後はやっつけの下山だ。
ミヤマタニタデのようだが、こちらは勢いが良い。
さっさと車道脇の歩道を歩き、道路をくぐる。
看板を見ると、五合目から山道通行止めなどとあるが、実際はどうなのか?まさか、歩道が通行止めな訳あるまい。コロナ時の撤去し忘れか?この道を歩く人が富士頂上まで行くことはとても少ないだろう。
カニコウモリか?とても少なかった。
道は歩きやすいような感じだが、溶岩がゴロゴロしており、よそ見していると乗ってしまって危ない。
笹に埋もれた標識。大室山にもブナ林があったな。ここは、下が笹で覆われて歩き回るには向かない。
着生植物がいないかと注意深く見ていたものの、目当てはさっぱり見つからない。ブナは悪くないのだけれど・・・。今日も空振りで、来年また来て見つけられるかどうか。
行きの道に合流する場所手前には廃屋があった。
かなり年季が入っている。笹に覆われ倒壊寸前。
雷に追われながら天神峠に足早で・・・。
見覚えある場所。ここから出てきた。
最後にナデシコを一枚。ぽつぽつ雨が落ち始めたが、何とかやられずに済んだ。出発時に見た車は一台も無くなっていた。
今回見られた2つの花は特に嬉しかった。また時期を少し変えて違う場所も行こう!