YAMAPでお誘いいただき、Yさんと南アルプスの甲斐駒ヶ岳~鋸岳の間に突き上げる烏帽子中尾根へ!
Yさんは、超ロングだったり藪尾根など滅法強く、前日には間ノ岳の尾無尾根を19時間ほどもかけて歩いてきたという・・・。よくそんなことやって今日動けるよね・・・。
そのくらいのハンデがあって、私のレベルと釣り合いが取れそうだ。
周回する計画なので、雨乞岳の登山口にもなっている石尊神社の駐車場で落ち合い、乗り合わせて日向山の矢立石登山口へ移動して出発。
ヘッデン使用の林道歩き途中で、日が昇る。
カモシカが出迎えてくれた。のっそりしており、3mの距離ですれ違い。
4回目であること、尾白川への下降なども変わらぬ様子で、降り立つ。
ラバー沢靴を最初から履いてきたので、Yさんが靴を履き替えるまで紅葉を楽しむ。
朝焼けで斜面が染まる。これは期待できそうだ。
そして、Yさんからカスタード入りの鯛焼きをいただく! 美味しい♪
2つ目の顕著な滝は露でぬめっていそうなので、左に垂れている残置ロープを利用して楽々と進んでいくことができた。
入渓して30分ほどで取付きの二股。ここまで膝下程度の濡れで全く問題ない。
少し鞍掛沢を進んでから尾根に上がる。
お互い、ランニングシューズに履き替えて、いざ。
出だし、テープがある。踏跡はあるような無いような。落ち葉でよく分からない。
林業で使用していたのだろうか。立派。
紅葉は鮮やか。飽きさせない。
割と急な登りをこなしていく。藪はないので、進捗は良い。
黄蓮谷と甲斐駒ヶ岳を正面に、坊主山を右に。
今日は坊主山をじっくりと観察できる尾根にいるので楽しみだ。
右の稜線が歩いている烏帽子中尾根。
すっきりした尾根で、紅葉に彩られており、気分は上がる!
疎林で歩きやすい。目印もある。一体この尾根を目当てに登る人はどれほどいるのか。
紅葉がたまらない! 何度もシャッターを切る。
植生がやや変化して樹林が美しい。この感じは、好みど真ん中。
倒木も藪も無くて、非常に快適。
八ヶ岳がばっちり見えるようになってきた。
そして、坊主山。凄い岸壁だね。とてもじゃないが、東北壁なんかハングしている箇所が幾つもあるし、威圧的で登れる気がしない。
当時のルート自体も人工登攀が主体なので、まぁ、そんな印象。今はボルト連打してまで登って価値がある時代じゃない。
結構、近付いてきた。烏帽子岳の頂上は見えているのかどうか。
この尾根の側壁に張り付くようにして生えている木々の紅葉が、これまた素晴らしい。
見事という他ない。
ちょっとした鞍部にも紅葉。ここは、岩の左から簡単に進める。
好きな樹林は続いている。
深紅というような鮮やかな紅葉・・・。
少々、シャクナゲ藪が出るが、まだまだ優しい。
2250m付近にある岩。右は岩だが、左は樹林でそこを狙っていく。
この手前で、赤い6㎜ロープを拾った。心当たりの方いらしたらお知らせください。
ここは、瘦せ尾根になっていて、背後の展望も見事だった!
いつも人が入らない写真しか載せていないが、人が入るとより臨場感がありますね。
カラマツの黄色がここは特に良くて、風化した花崗岩の白も映えた。
過去、苦しめられた北坊主沢(中央)を観察。
何という傾斜・・・。遠目で見ると、ロープ無しで突っ込める気がしない。
どう見てもアイス向けですよね。
だいぶ上がってきた。尾根上は藪が濃くなってきた。
滑滝沢は輝いて、その存在感を強くアピールする。
水量あれば、見事だと思う。そこまで傾斜は無さそうだし、巻けそうにも見えるし、偵察してみたいところだ。そうは上手くいかないのでしょうね。
シャクナゲ藪が強くなってきて、稜線の右の獣道を利用して進む。
2380m付近で稜線からやや右手に岩があり、その上が展望抜群だろうと行ってみる。
ここは少し下からも見えていて、あわよくばと思っていた場所。
展望は素晴らしい!
烏帽子中尾根を西側から見られた。
鋸岳も紅葉とセットで眺められる。
さて、ぼちぼちと楽しみますか。岩場上の展望地から向かう先を一枚。
稜線の右を同じように行く。藪はあるが、獣道があり、苦労はしていない。
稜線上に出ると、甲斐駒ヶ岳も見る。
槍・穂高は冠雪して、すっかり根雪になった模様だ。
この辺で、下から岩が見えていて、気になって行ってみるが、ここが中々の藪・・・。
でかい! この岩は、3つ前の写真右に写るものに違いない。
この岩の左を藪漕ぎで通過・・・。
激藪漕ぎで再度稜線の右に。少し藪が薄い。
振り返る。
ハイマツは立っているので、背丈は超えている。
この辺から、最後は藪が結構きつい。
完全に私のルート取りのせいで激藪に突っ込む羽目になってしまい、Yさんに申し訳ないことをした・・・。正解は、獣道を辿って稜線の右下をずっと行けば、ダケカンバとシャクナゲ地帯で楽そうだった。
最後の100m程度高度を上げるのに、大変な思いをしたが、無事に登山道に出て、烏帽子岳へ向かう。
烏帽子岳の手前。出発から7時間半程度かかった。
Yさんが本調子だったら、終始煽られていたと思う。
さて、じっくりと景色を楽しむ。
まずは、仙丈ヶ岳。カールに雪が付いて美しい。女王に相応しい。下のカラマツも入れてみたが、うーん・・・。
甲斐駒ヶ岳は主役ですね。東から見る方が好きだけれども。
3000m級が並ぶ。塩見岳~間ノ岳は一般登山道でも歩きたいところだ。
中川を俯瞰。こうして見ると、唯のゴーロばっかりの沢だ。
下部の幾つかの大滝と中~上部にある七ツ釜が無ければ、全く魅力が無いだろう。
坊主山の主峰を眺める。テント張った左手の砂地が分かる。嬉しいね。
滑滝沢は、ここからだと良く目立つ。行きたくなるね。
食事もとって、日向八丁尾根を下りにかかる。
ストレス無い速度で下らせてもらい、パパっと大岩山手前のギャップへ。
上部は既にダケカンバも葉が落ちていたが、ここは旬。特にカラマツの紅葉が見事だった。
見上げる!
鎖が架かる斜面は赤もある!
大岩山の登り途中では、振り返ると景色が変わっていく。
まずは、カラマツ紅葉と甲斐駒ヶ岳。
坊主山を従えての甲斐駒ヶ岳。
富士山と鳳凰山。今回、富士山は見えないと思っていたが、見えるととても嬉しい。
大岩山は通過点。
一般登山道は歩きやすいので、すぐに雨乞岳方面への入り口へ到着。
看板が横たわっている場所がそこ。
目印なのかどうか分からないが、下降始め。
踏跡もっと濃いかと思ったが、そんなことは無かった。
GPSを時々見ながら進む。それでも倒木は無いようなもので、歩きやすい。
東鬼ノ窓がそこ。くどいが紅葉が素敵!
2年前も紅葉が綺麗だったことを思い出す。
今日はここを尾根で通過。
沢も尾根もルートになり得ると、より山を楽しめると実感する。
踏跡は細いがある。急なので、疲れもあってちょっと大変。
その登り途中には、古い標識。萌える!
その後は、すっきりした尾根もあり・・・。
だが、以外と小尾根があり、油断できない。
突然、笹が現れる。膝下で全く支障なく優しい。
振り返る。ここは林業の手が入ったように感じられる。ケーブルもあったような。
紅葉は依然として楽しめる。
やっとこさ、水晶ナギの付近へ。
砂地の登りが足に堪える・・・。
正面の大岩山から伸びる西尾根も惹かれる。鬼ノ窓のギャップからの登り返しが結構大変そうだ。
水晶ナギは割愛しようかと少し悩んだが、一応行く。
色見が中々良い。対面する日向山の薙ぎも楽しめる。
日が落ちていくにしたがい、焼けてきた!
期待していなかったが、西の空は良く焼けていた。
すっかり楽しんでしまい、ここからは一般登山道になるので、気を抜いて歩ける。
さぁ、ここからペースアップ。
一度歩いたことがあるが、全く記憶にないルート。
Yさんが、めちゃくちゃ歩きやすいと言っていた通りの道だ。
背後からのプレッシャーを受けながら、分岐からコースタイム概ね3時間のところ、約半分1.5時間そこそこで下山!
Yさん恐るべし・・・。道中の話でも、上越国境は刃物ヶ崎山や北アルプスの坊主山など出てきてとても刺激をもらえた。
この手の山行を好む人とは、考えることが非常に似ているよう。
楽しすぎて充実の一日となった。
烏帽子中尾根、紅葉時期はとてもお勧め!!
危険個所は殆ど無くて、上部のみ藪があるだけで、展望もあり充実する。
無論、バリエーション志向の人に限る・・・、ですが。
烏帽子中尾根 烏帽子岳・大岩山・駒薙ノ頭 / Argonさんの烏帽子岳(山梨県北杜市)・大岩山(山梨県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ