遠流日記

登山・滝見・バイク等、趣味日記  ★沢パートナー大募集!★

伊谷山 上千枚山 上河内岳 茶臼岳 畑薙山

南アルプスについては、山梨県側は割と歩いているが、静岡県・長野県側については、一向に進んでいない。

先月、ようやく重い腰を上げて始めたものの、まだ触り程度。

ということで、踏みにくそうな山からやっつけていくことにする。しかし、日帰りではルート取りは限られてしまうので、中々納得いく計画が思いつかなかった。

山小屋の営業が終了して入山者が減るこの時期が狙い目。加えて、当日の天気図は不安定な状況が予想され、より人は少なく動きやすいだろう。

畑薙ダムを起点に何かできないか考えた。

結果、伊谷山と上千枚山をメインとして、上河内岳まで登り詰めて茶臼岳を経由し、畑薙山を踏んで周回することにした。

沼平に前日入りして、車中泊。2時前には出発するつもりが、案の定、爆睡から二度寝してしまい、2時半を回った頃に歩き始める。

移動の際、富士見峠を越えた辺りから路面が濡れていたが、ここらも同様。

月明りで明るいものの、所により雲が厚いようだ。遠く高い稜線は晴れてよく見えているが、下部は雲が横たわる。

沼平ゲートを過ぎて歩いていく。気温はこの時期としてはだいぶ高い。雲が多く発生しているのも気温のせいかと思う。

畑薙大橋、着。どの程度の高さなのか暗くて分からない。

巡視路を兼ねた登山道のようだ。

道自体に歩きにくさはないものの、霧が架かり視界は悪い。

ヤレヤレ峠を見て、下って沢沿いに行く。増水するとどうなるのだろうか。

ヤレヤレ峠は経由しないつもりなので、登り返しもなく、ヤレヤレしないつもりだ。

眠気が消えぬまま、ウソッコ小屋に到着。

戸を開けようとすると、施錠されているかのように開けにくかった。

内部手前はある程度使用されている様子で綺麗だが、奥は物が散らかっており雑然としていた。

ガスを持ってきたのをいいことに、コーヒーを淹れて朝食を取る。

しかし、何だか気が乗らず、このまま寝てしまいたくなるが・・・。

秋雨前線ど真ん中といったような湿った重い空気と、この時期らしくない生温さがそんな気分にさせているのだろうか。

時間にして15分も停滞しなかったと思うが、小屋横の斜面に取りついて上がっていく。

これが中々歩きにくい。地面は急斜面に岩も乗っており滑りやすい。それでも岩を登ったり回避しながら尾根に乗った。

尾根上は平穏で歩きやすい。見通しも良くなってきた。

明るくなり始める頃、カラマツ植林が右手に見え、樹間から畑薙ダムが見えていた。

ようやく、ヘッデンが要らないくらいの明るさになった。

悪くない樹林帯。

台地のような場所。

上には青空が見えているものの、背後では重そうな雲が広がっていた。追いつかれなければいいのだが。

踏跡は薄いながら時々明瞭ともいえる場所がある。目印もたまにある。

苔生した場所があった。ここは特に綺麗だ。

ヌタ場があった。日が差してくると元気が出てきた。

2220m高点で、穴の空いた巨木を見る。

その辺から、雪が見え始める。

順調に登ってきたが、伊谷山手前で、木の根で滑り回避行動をとった際、左足を強打したようで強い痛みが走る。捻挫ではないようなのだが、打撲にしてはやけに痛くて、暫く悶える。そのまま転んだ方が良かったのではないかと思ってしまう。

一応足首は曲がるし、痛みレベルも撤退を選択するほどではなくなったので、通常よくある打撲だろうと判断し、そのまま進む。

徐々に木に雪が付いてるのを見る。この濡れ具合だと、上河内岳までにあるハイマツ藪の状態もこうなっているのだろう。

伊谷山手前まで来ると、左手に主稜線が見えてくる。

上河内岳。これから行くのだが、結構登り甲斐はありそうだ。

茶臼岳。あの快晴の中歩けたら・・・。

伊谷山の頂上付近は、シラビソ藪っぽい。そこまでの密度ではないが。

こんな様子。青い目印があるのみ。

予定通りに、上千枚山へと東尾根へ下っていく。

何という歩きやすさ!

と思ったものの、藪区間もあった。

尾根上は藪が濃い場所もあるが、稜線下には獣道が結構な割合で付いており、最大限利用した。

しかし、このトラバース気味に歩くのが、痛めた足に響くため、ペースは上がらない。

加えて、藪に付いた湿雪、水分で服が濡れてくる。

南の展望があるはずだが、今日はこれがせいぜい。帰りには何も見えなくなっていた。

上千枚山の手前は藪が2m程度あるが、問題なく突破して頂上へ。

頂上は伐採されたのか、休憩には良い。三角点も一目で分かる。

三等三角点、点名『上千枚』。

展望はというと・・・。

赤石岳荒川岳が見えるはずなのだが、これが限界だった。

雲の流れを観察がてら小休止を挟む。

それにしても、この水気が・・・。

出発の際は、天気は回復傾向だろうと思ったが、不安定さは強い。

まだまだ長いので、展望を待つのはほどほどにして戻る。

樹林帯は綺麗な箇所があって来てよかった。

さて、伊谷山に戻り、先へ。若干、南に下ってしまい修正した・・・。

というのも、足元は雪を踏むこともあり、注意はそちらに向かい、油断した。

下り途中で、上河内岳を見る。

南からの雲の勢力が強い。これは好天は余り期待できそうにない。

下草は無く、灌木藪もとても薄いものの、木に付いた水分が増えてきて参る。

風が殆ど無いのが幸い。藪が徐々に面倒になってくる。

2600m手前。いよいよ、ハイマツのお出まし。シャクナゲも参戦してきて、藪の本領発揮という光景。

濡れた藪のため、踏み下げてもしっかり押さえておかないと滑るので時間がかかる。

踏み損ねると左足が酷く痛み、跳ね返りに顔も叩かれる。

手と裾の浸水が進み、寒くなってたまらず、雨具を上下ともに着る。

高度に上げるに従い、先程見た通りに雲の中に入ってしまう。すると、雪というより霰に近い状態で落ちてきた。濡れが少ないのはいいが、気分は沈む。

藪レベルとしては序盤はルート取りが良くなかったのか、背丈を超える藪にがっつりと捕まる。これが山頂まで続いたらかなり消耗してしまう。

突然、南側の展望が見える。茶臼岳のようだ。元気をもらって藪を進む。

不安になりながら、尾根の左(南)を進んでいくが、序盤の頭まで没するような高さがずっと続くことはなく、ハイマツが無い場所も所々にある。

ただ、濡れと少しの風でとても寒くなる。手は既にかじかんで痺れ、靴も水没したようになって不快で同様に冷えが辛い。

全身びしょ濡れになってしまう方に意識がいってしまうせいか、藪漕ぎ自体は厳しくないと思えた。後半は実際に藪漕ぎは楽になっていき、この条件でなければ、余裕をもってこなせたと思う。

上河内岳の直下は岩の露出が多く労ぜず。

直下から振り返る。右の尾根がそれだが、先は雲の中に消える。

ここまでくれば、山頂が僅か。

藪も無くなり風を遮るものが無いので、濡れが冷えて寒くて仕方がない。

無事にとまでは言えないが、上河内岳に立てた。

二等三角点、点名そのまま『上河内岳』。

上には青空が見えることがあるが、概ね雲の中。

手袋だけ防寒に変えて、暫く周囲を観察していると、2人組が空身で登ってきた。

濡れた様子はないので、私の消耗した様子と比べると非常に綺麗だった。

寒さに耐えかね、茶臼岳へと移動する。15分も滞在せず。

上河内岳を振り返る。藪もこんなまばらならば楽なのだけれど。

分岐を南へ。またここへも来ることになるだろう。

寒々しい景色。

稜線を下り気味に進んでいく。

振り返ると青空。

おや、畑薙ダムが見えている!あそこまで戻るのか。

当然ながら、登山道は歩きやすく、足にも優しい。

特徴的な岩を見る。風雪ともに厳しい条件になるからでしょうか。

西側の天気はいいようで羨ましく思う。あれは、チロル?

稜線やや下をトラバースして稜線復帰の登りとなっていく。

日差しも当たり、寒さは和らいだ。

分岐。振り返って一枚。

雲が無ければ、兎岳から聖岳が良く見ているはず・・・。

茶臼小屋は見送り、茶臼岳へと向かう。

茶臼岳の直下、下山予定の鳥小屋尾根の標識があった。

私は熟達者のつもりはないが、利用させてもらおう。

まずは山頂だ。

真っ赤な実。冬を感じる。

最高点の静岡特有の団子標識手前に立派な石柱。どうやって運んだのか。

現地調達?

ここから先はいずれまた。

仁田岳の南東尾根にも大斧沢ノ頭というマイナーピークがあるし、歩き甲斐はある。

足が濡れて不快極まりないので、靴下を履き替える。ネオプレンソックスも濡れが酷い場合には防寒も兼ねて使えると思って装備に入れたが、そこまでではない。

じっとしていると寒くなってしまい、お湯を沸かしてコーヒーを飲むことにした。

が!!どうやら、15年以上を共にしたシグボトルを藪漕ぎで失ったことに気付く・・・。

歩いてきた稜線が、また雲に飲み込まれていく。

下山する鳥小屋尾根は全く見えない。また濡れた藪にまみれての下山を覚悟する。

先程見た標識から目印のテープに導かれて下っていく。

藪はそれなりに濃いものの、テープが近い間隔で付いており、恩恵が大きい。

ガレ横を通過。下から上がってくる雲で、視界は相変わらずだ。

テープはトラバースも交えて進んでいく。

展望が見える時があった!これは荒川岳なのか・・・?

右側展望も見える時があった!あの草原らしき場所はどこだろう。

あの辺は、ヒルが出るに違いないだろうから、これからが旬だろうか。

区間を抜けると、非常に歩きやすい樹林帯となる。

ピンクと青の目印が続く。

暫くすると、少し間隔は遠くなるようだが、尾根は歩きやすい地面な上、明瞭なので外さずにハイペースで下れる。

一箇所、岩場があって、トラロープが設置されていた。

下から見上げると、ルート取りにやや迷うところ。

上から下ってくると、黄色テープに矢印がルートを示してくれて、上の写真の場所を通過することになる。

崩壊地を脇を通過。展望は良い。紅葉も楽しめる。

このまま下まで雲にやられずに済みそうだ。

次はあの手前の尾根だな。歩きごたえは十分ありそうだ。

奥は大沢根山、大無限山と続くよう。

こんな標識があった。GPSで確認すると、ぴったり同高度を示していて正確だ。

正面に見えていたが、これはどこ!?すぐに樹林で見えなくなる。

お楽しみの紅葉が出てきて嬉しい。

畑薙山手前のコル。とても歩きやすい道は続く。

登り返し途中で見事な紅葉。

足元もカラフル。ただし、この辺から雨が落ちてきて、油断していると滑り転びそうになる・・・。

100m程度のアップで、楽々と畑薙山へ到着。

展望はないものの、のっぺり平坦で山頂は広い。

持ってきた食料を消費しつつ休憩する。電波が届くのでありがたい。

あわよくば、白樺荘の温泉に入れるかと思っていたが、この進捗では、丁度下山した頃に閉館時間になりそうだ。

今回は縁が無かったと諦め、紅葉見ながらまったり下ろう。

午後の日差しが欲しいが薄暗い。

それでも美しい!!

崩壊地付近は、気温差が大きいせいか、特に紅葉が綺麗だった。

錦也。

写真撮りまくり。

崩壊地からは展望が拝めた。

紅葉もひと際鮮やか。

畑薙ダム方面を見る。

何も考えずにぼーっと眺めてしまう。

足元には花。太陽に向かって咲いており、横から覗き込むように・・・。

多くの花が咲いていた。

さて、紅葉は存分に楽しんだし、最後に展望も見られたし、下山開始の気分から急回復し、満足いくものとなった。

ゆっくりしてしまったので、飛ばして下ろうとするが、これがここから歩きにくい地面の状態ではかどらない。今日のウソッコ小屋取付きと同じよう。

ピンクの目印は間隔が遠くなり、年期の入ったペイントが下部は現れる。

一瞬見つけると、目が合ったかのようで、ぎょっとする。

ずるずると滑りながらも転ばないように下る。

作業小屋か伐採用の遺物のよう。瓶も転がっていた。

最後は植林となっていく。

送電線の場所に出てきた。

なるほど、ここに出る巡視路と登山道が兼ねられていたのか。

夏草に勢いはなく、通り過ぎると、すぐ先に標識が落ちていた。

一部消えているが、鳥小屋尾根は廃道と言いたいようだ。

これまでの様子からは、かなり復活していると思う。

この先は今までより踏まれている印象で、いつの間にか登山道と合流したようで、吊橋に出た。

こんなに紅葉が良かったのか。

振り返る。

少々名残惜しいが、また来ることがあるだろう。

日が落ちるのを吊橋のたもとで見る。

紅葉も入れて撮影するが、既に明るさが足りない。

あとはやっつけの林道歩き。

時間を確認すると、17時!これは、急げば温泉に間に合う。

途中から小走りで行く。

あの稜線を今日は歩いたはずだ。最後にそこだけでも見られて良かった。

打撲の痛みはあるものの、足の余力は十分であり、巻いてゲートに到着。

ここに来る時は自転車持ち込みが間違いない。

すぐに温泉に入れるように着替えて車を走らせる。

17時30分過ぎには到着して、白樺荘の温泉にありつけた♪

露天が気持ちよく、寝落ちしそうになりかけた。

今日はたっぷりと冷やされたので、温泉はひとしお。

想定の範疇だったが、湿雪の藪には苛められた。それもまた良い思い出になる。

帰路の途中、シカが道路でうずくまっていて何事かと思ったら、先を飛ばしていた車と衝突したようだった。危ない危ない・・・。もうシカにもイノシシにも車をやられるのは御免被る。

畑薙ダムまで行くのは、谷川岳に行くよりも疲労度は上に感じた。

計画通りに周回できたことは充足感あり。

伊谷山・上千枚山・上河内岳・茶臼岳・畑薙山 / Argonさんの茶臼岳(長野県・静岡県)上河内岳畑薙山の活動データ | YAMAP / ヤマップ