遠流日記

登山・滝見・バイク等、趣味日記  ★沢パートナー大募集!★

鈴ヶ沢東俣遡行、中俣下降 小三笠山

やっとこさ、私の中での沢シーズンインとなってきた。

しかし、ピリ辛な沢は、まだちょっと不安なので、滝好きにはたまらない緩そうな沢とピークハントを組み合わせるいつもの流れにした。

行先は、御嶽山北の鈴ヶ沢、そして小三笠山

緩い沢なので、出発は遅くて良いと踏んだ。

7時30分を回った頃、林道ゲート手前の駐車地点から出発。

林道ゲート直近は駐車禁止らしく、注意書きがあった。

橋を渡って、僅かにショートカットして右に続く林道を上がる。

この植物がたくさん。

ゲンノショウコはたまに見られた。

クサイチゴでしょうか。美味しそうな実が幾つも。

ツリフネソウですね。特に珍しいように感じていないので、写真を撮るのは初めてかもしれない。

バイケイソウの花が終わったところ?

途中で釣り師の2人組と会い、クマがすぐそこにいたと聞いた。それよりも、行先が同じ東俣なのが自分としては罪悪感を感じる。

そのまま林道を歩いて、入渓する三沢橋に汗だくになりつつ到着。

左岸から簡単に沢に入っていける。

橋を見上げる。

平凡な渓相かなと思いきや・・・。

ちょっとしたナメがすぐに出てくる。

これには気分が高まっていく。

この滝は2m程度だが、釜は大きく深い。

ナメが断続的に現れる!

右水流を渡り、2~3mの左水流を登った。

お次は大物。

下段は4~5mほど。上段は大滝らしく、30m以上ありそうだ。

下段は激シャワーであれば登れるように見えたが、防水するのが面倒に感じて左から巻いてしまった。

これは一見して登るのは困難ですね。

先の写真の下段との間に小さい段差の滝もあった。

さて、巻きはどちらからかなと思っていると、踏跡が分かりやすく右岸についているので、それを辿る。

地面が緩くて崩しながらでやれやれ。

落ち口のすぐ上に出て、水流に復帰。

小ゴルジュっぽくなっているが、問題なく水線を突破。

ナメと小釜は変わらず。

4m程度の滝。右壁がまぁ弱点しょうという顔をしているので、そこを登る。

意外と岩が滑るので、Ⅲ~Ⅲ+程度に感じられた。

釜が深い!滑滝が多くて楽しめる。

ステミングっぽい動きで楽しい。

ウォータースライダーには本当に適した沢ではないか。

これも滑ったら楽しいだろう。

石畳のような場所もあって、飽きない。

この滝の釜は一番深いように感じた。多分、4mくらいあるのでは・・・?

これも深そうだ。右も登れそうだが、泳ぐのは面倒なので、左からトラバースして水流を突破した。ぬめりポイントがあるので、少々注意は必要。落ちたところでドボンで負傷しないと思う。

これは、右から水流に近づいて水流をステミングで突破。

この滝だけ残置ピトンを見つけた。泳がなくても、Ⅲ+程度で全く問題なし。

滑ってみたい衝動に駆られるが、衣類の摩耗を考えるとすぐに正気に戻る。

メタカラコウは多く見られた。

ナメはまだまだ健在。イタドリも入れてみる。

茶色の岩肌も印象的だ。

写真を撮りまくりで、結構鈍足になっていると思うが、どうしても撮ってしまう。

7~8mくらいありそう。左壁が登ろうと思えばラインになりそうだが、厳しそう。

大人しく右巻き。ここは笹が煩かった。

綺麗な水の色。今日はウェット装備を持ってきていないので、泳ごうとも思わないが、楽しいだろうと思う。

メタカラコウで吸蜜しているのは何でしょうか?

ソバナは非常に少なく旬を過ぎていた。

トリカブトを見ると夏の盛りを過ぎた感覚になる。

倒木が残念だが、滝と水は変わらず素敵だ。

滝の右を登って・・・。

滝の上が狭まって水路になっているのが、この沢のパターン。

水流を行けるので、楽しさも維持。

水が溜まっているが、上には滝が落ちている。

どういうことかと思って先へ行くと・・・。

釜は岩に挟まれて下側でつながっている模様。

谷川の有名な赤谷川のドウドウセンにもこんな場所があるというので、是非とも行きたいものだ。

ここは落ちると脱出不可能になりそうなので、左から巻いた。

すぐ上で水線復帰して上部は楽しんだ。

10mくらいか。右がどこでも登れそうなので、せっかくなので、水流近いところを登った。ぬめりがあるのでそこは嫌らしかった。

二俣。左の水流は苔がとても綺麗!

当然右が本流で、やや右から巻き気味に登る。

振り返る。岩の様子も良い。

6mくらいか。登れそうには余り感じないので、強引にすぐ右の木を使ってスラブを登った。

目を惹く窟屋。幅20mくらい。

左に落ちる滝は・・・。

ハングしていて登るのは不可能で、左から巻く。

さて、お次は楽しそうな滝。奥行がある滑滝で、高さは8mくらい?

左は無難なように見えるので、ちょっと色気を出してみようと思って防水処理して右から滝に取りついた。どっぷり濡れた。

ステミングで注意しながら登り無事に突破。

転がり落ちてもずぶ濡れになるだけだが、それなりに高さは出てくるので、適度な緊張感を持って楽しめた。

登り終えて、左に見えたこれは・・・?

小さいものの、本当に好みの沢だ。

日が高くなって、水の美しさもひとしお。

茶色い岩が目立った滝。左から超えたはいいものの、予定の詰めようとしていた支流を過ぎていた。

滝記号がある地点まで行ってトラバースしてもいいが、大した滝にはなっていないようなので、予定通りとする。

階段に近い5m程度の滝がある程度で、危険は暫く無い。

徐々に地図通りの崩壊した岩が左に見えてくる。

4m程度の滝。脆いのを確認しながらでも簡単に左を登れた。

振り返ると、順調に高度を上げている模様。

ただ、日差しがきつくて消耗してくる。

ヨツバヒヨドリとチョウはたくさん。乱舞といっても過言ではない。

ミヤマコゴメグサかな。これ以前にも見ているが、この辺は多かった。

流石にリンドウは早かった。

水はまだ流れているが、そろそろ小三笠山に向かって小さな支流を詰めることにした。

高度を上げるにしても100m足らずであり、楽勝だろうと高をくくる。

水はこちらも初めは流れている。藪が被さってきて鬱陶しい。それが棘を有したものとなれば尚更だ。

直下付近は倒木と笹薮で以外に大変。倒木が多くて笹で地面隠されて着地に時間がかかる。

イワカガミはこの状態。ゴゼンタチバナの散った花も見た。

北面を振り返る。歩きやすそう。

普通に藪漕ぎとなったが、無事に小三笠山へ到着。

手製標識とオレンジ色のテープがあった。

樹林間から東面が多少見えるのみで、地味なもの。

さて、植生の状態によっては南西にある1961.5m三角点にも行ってみようかと思ったが、この藪では気が進まないので、適当に沢地形を中俣目指して下る。

こちらも先ほどと同様に笹薮と倒木が広がる。

笹の高さは概ね胸~背丈を超える。

歩きやすいかと思いきや、やはり倒木が隠されており油断ならない。

途中から灌木帯が楽かと思って進んだが、大差無し。

登りでこれは嫌だなぁ・・・というレベル。

最後まで藪に手こずり、1800m地点で中俣に着いた。

三笠山からここまで、たかが200mちょっとの高度を落とすだけだったのに、40分もかかってしまった。

休憩挟んで下降。

茶色が濃い岩肌が多い。そして、滑は好み。

ぬめりは少々あるが、ラバーで問題なし。

小ナメは今後もあり。

5mくらいか。右壁をクライムダウン。

4mくらいか。これも簡単に下りられる。

ど真ん中をクライムダウン。ぬめりがあり、フェルト有利と感じるが、特に問題なし。

堰堤が最後2連打。ともに左岸から直近を降りる。笹が少々煩い。

危険は特別感じずに、あっさりと林道に合流。

林道歩きは夏草が茂って快適そうには見えないので、そのまま沢を下ることした。

退屈かと思いきや、そうでもなさそう。

これまでのようにナメが現れる。苔も美しいところあり。

滝は1mほどだが、釜は2mくらいの深さがありそうだ。

小ナメは断続的に出てきて、こちらを選んで良かった。

なるべく水流を行く。ぬめり少々だが、特別問題なし。

出合直前は小ゴルジュっぽい。ここは下を向いて右をクライムダウンしたが、左を巻き気味に下るのが楽だったか。

三俣になっている内の、西の支流。東俣には先に滝が落ちているのが見えたが、滝はもうお腹いっぱいなので見に行かず、さっさと林道に上がった。

正面から出てきた。後はやっつけの林道歩きを黙々とこなす。

クマと鉢合わせしないように、手を叩きながら戻る。

人など合わないと思ったが、観光か散歩っぽい人がゲートにいたり、行きで会った釣り師に再度お会いしたりした。

駐車地点の直前に、フシグロセンノウを幾つか発見。

無事に周回完了。

手早く着替えて、温泉に直行。

茶色い湯の色は独特で、浴槽は素敵。露天でもゆっくりできた。

再訪価値あり!

さて、鈴ヶ沢東俣は、デート沢に近い印象だった。

泳ごうと思えば豊富にあるし、殆どの滑滝は深い釜付きで安全なので、ウォータースライダーで楽しんでもいい。

滑滝だけでなく、白眉として大滝があり、滝好きとしても大満足。

下降も考えると、ラバーよりフェルトの方が多少有利かな?

歩きの沢なら、次は兵衛谷・シン谷だろうか。

 

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