先日の山行で、幕営と登攀具セットでの重荷に耐えられないことが分かったので、日帰りで、そこそこに。
右足は余り違和感を感じなくなったので、その様子を見ることも兼ねて。
行先は、先日の尾白川を日向八丁尾根で隔てた濁川。
神宮川に改名された沢。明治神宮に白砂が使われた経緯から、神宮川になったそう。
さて、車がTTでは、アクセスがダートで厳しいので、舗装路から少しの余地に停める。
この道、ボルダリングで何度か上がったことがある。

左の岩のスラブは苔で覆われる。
八間岩にはクライマーが見えた。

おや、ここは確か去年やられた所。もう車では渡れなくなっていた。
『ドリームタイム』登っておいて良かった。

花崗岩の反射で、沢が明るい。
そのまま林道を歩く。

先週に続いて、ビランジが多い。

おや、ウスヒラタケですね。ちょこっと、いただきます♪

巨大堰堤を左から越える。
笹ノ沢は出合が滝となっており、面白そう。
その先の堰堤も巨大。威圧感すら漂う。

左からこれも越える。

沢を渡って。小規模だが悪くなさそうに見えた。
苔むしたロープがあったが、釣り師用でしょうか。
堰堤上は河原になっている。

そして、この岩!大きさは十分、ボルダリングが楽しめそうで眺める。
しばらく河原歩きで、最初の滝。

左も行けそうだが、ぬめっていたので、右壁から下段を越える。

上段は、左から危なげなく。
ウォーミングアップには丁度いい。

河原と左の水流は小さいゴルジュ。
水線を進んでみる。

余りにも上の滝でシャワーを浴びそうなので、右のバンドに上がって抜けた。
左バンドは、とても苔で滑る。
右から簡単に抜けられるので、割愛できる場所だけれども。
恐らく、登山体系にある『濁寝覚』と呼ばれる場所へ。

右の岩が岩小屋だが、ちょっと左からの落石が気になるところ。

さて、滝の方は・・・。20mくらいか。右から越えられそうだが、岩が脆いのと、上部水流のぬめりはどうか・・・。
左からも行けそうで、乾いているし、最悪左に逃げられそうにも見えてトライ。
中々緊張するが、割といける。でも、上の寝ている所がダメで、結局草を掴みながら逃げた。結構危なかった。
上から眺めると、行かなくて良かった…。一枚岩のぬめり、半端じゃなかった!
滝上の右岸の岩にはハンガーボルト。

冬季用にも利用されるので、そちらがメインかと思う。

緩い簡単な小滝を通過して。

鞍掛沢出合。
右の岩は10m程度あるだろう。よく引っかかっているよ。
滝身を登るか悩んだが、大人しく左から越える。

ちょっとやそっとでは、動かなさそうな大きさだ。
そこからすぐ上が、ゴルジュの開始場所だった。

核心のゴルジュ!見上げる高さ。

岩は脆くて注意が必要な場所も多いが、しっかりした場所もあって、意外に快適に登れる。

中間部くらいからは、振り返ると、日向山が見える。
下山はあちらを予定しているので、向こうからどう見えるかとても楽しみだ。
楽しい場所で、やりたい放題。水線突破したり、横を歩いたり、岩穴を潜り抜けたり、倒木利用で突破したり!
ゴルジュ出口の滝は手強く、右から巻いてちょっと危険なトラバース。

ゴルジュ上は穏やかになる。
小さめの滝だが、楽しめる。


ダイモンジソウ。これにも癒される。
線香花火みたいだな、などと思った。

どうやら、傾斜が緩い川床が茶色くぬめるようになるようだ。

これ何でしょうか?

こんな滑はこの沢で珍しい部類。
そして、大きめの滝が左にいた。


大滝とも言えそうな滑滝。
左から取り付いて、水流を攻めたが、ホールド崩壊したこと、右には上がれないことが分かって、ビビッてクライムダウンして右に逃げた。

上の写真の右上部分がね・・・。

この辺から水流に復帰してみる。

その後は、こんなトイ状。

トリカブトが美しい。秋を感じさせる。

この沢の良い所は、倒木が本当に少ないところだ。こんな所では特に感じる。
きっと、大水ですぐに流されるのだろう。
歩きがメインだが・・・。

無駄に楽しむ。ここは岩の隙間を抜けたところ。ボルダームーブで最も楽しかった。
荷物が軽いと、こうも強気のラインを試せるか。

10m以上あるが、右から登れそうと思い取り付いた。

快適に安全に登れた。

結構登ってきた。上はたまにガスが立ち込めている。

サクサク行ける。

これは、右を登る。水流も行けそうだった。

直登もできそうだが、念のため、上を覗くと、上段は悪い顔をしていたので、右の沢を跨いで巻いた。

こちら上段の様子。これは水流は厳しい。
下段は登れば、簡単に右に上がれた。
二俣になる。

こちらは左の様子。スラブで、右上岩壁から滝が小さく落ちている。
こちらが本流かどうか不明だが、ピンとこないので、右のガレ沢に入る。
どちらもこの辺で水が切れそう。入った右はすぐに水切れ。
沢は10分も登れば突き当り、左へ小尾根っぽいのを超すと、本流っぽいのが流れていた。

ここは幕営には最適だった。平坦だし、水はすぐ取れるし。でも展望は無さそう。
どんどん水は少なくなっていったが、意外に上まである。
ガレと砂礫を登っていくと、いよいよ詰め。

ガスで10m先も見えないことがあるが、問題なく稜線直下。
間もなく、日向八丁尾根に登り上げた。
足の具合も良さそうで、時間的な余裕も十分なので、大岩山へ向かうことにした。

途中のピークにはこんな手製標識。整備用の資材もデポされていた。
下りは良かったが、登りはやっぱりバテた・・・。

一昨年来た時も、三角点の角が割れていたかどうか・・・。
ここでゆっくり食事。
地図を見ながら、中ノ川や黒川もずっと気になっている沢と再確認する。
でも、林道歩きが億劫。記録も殆ど無いのもあって、二の足を踏んでしまう。
後は下山。



どれも分からないキノコ。

鞍掛山分岐手前は、とても好きな所だ。
天然のカラマツ、笹にサルオガセがたまらない。原始の雰囲気を醸している。
鞍掛山へは、展望が絶望的なので止めた。

だが、どうやら平地はしっかり晴れており、暑そうだ。
1回小休止を挟んで日向山へ。

ここに来て晴れなくていいのに・・・。ジリジリと炙られる。
頂上は大賑わい。

左に見えるのが、さっき登ってきた濁沢であり、あんなにゴルジュが良く見えるのかと驚き。

ズームでも。遠目では、ただのガレ沢にしか見えない。
でも、予定通りに遡行した沢が見えて満足。
後はさっさと下山にかかる。
北東の尾根を下る。始めは笹を適当に広い尾根を突っ切る。

笹の丈は膝程度で、歩きやすい。

巨木がいくつかこの尾根にはあって、穴場と思った。

何と、標識が落ちていた。過去には登山道だったのか?
踏跡も明瞭であり、歩きやすいし。

途中の1350m小ピークにはマツが頂上となっていた。

その後の、1221.5m三角点。
国土地理院では、四等三角点、点名は田沢川だ。
でも二等の標柱が転がっている矛盾。

そして、祠があった。南~東を向いているようだ。
そのまま明瞭な北に向きを変えた尾根を下る。
尾根の分かれが1箇所あるが左へ。
最後はやや急だったが、特別問題なく、手を使うことは殆ど無い。

地図上の堰堤マークに降り立つ。
その後の緩い地形は藪がなく、まばらな林になっている。

いい雰囲気だ。どうやら八間岩辺りで焚火でもしているのだろう、煙が漂っていた。
地図に出ない微妙な起伏はあるが、危険なく林道に合流して、すぐに駐車地点へ戻る。
- コースタイム
駐車地点・林道入口(6:50) → 堰堤上ボルダー(7:35) → 岩小屋(7:55) → 鞍掛沢出合(8:15) → 滑大滝(9:40) → 二俣上幕営適地(11:05) → 日向八丁尾根(11:30) → 大岩山(12:00-12:20) → 鞍掛山分岐(13:00) → 日向山(13:55) → 三角点(14:30) → 堰堤(15:00) → 駐車地点(15:10)
神宮川(濁川)本谷 大岩山・日向山 / Argonさんの大岩山(山梨県)・日向山(山梨県北杜市)の活動データ | YAMAP / ヤマップ