連休だが、うんざりする雨予報マーク。
悪天候でも余り気にしない、心強いK君とともに、裏丹沢の沢へ。
予定では、伊勢沢にしようとしていたが、『歩行者も含めて通行止』の看板が出ており、手前にあるエビラ沢となった。
今日は、モンベルのサワーシューズの初使用だ。フェルトは久しぶりに使う。
駐車も楽々。入口には、土砂崩れ云々の注意があったが、それはどこ?
F1の観瀑台をまずは眺める。
中々立派だ。雨で黒光りしており、全く登れる気はしないし、下にも降りない。
左から巻きに入る。袖平山へのお手製標識があり、帰りはそれを利用することになるだろうか。
雨を吸った地面は、グズグズで歩き難いし、ヒルがわんさか・・・。
沢を横切る場所には梯子があった。一般登山道の表記はないが、それなりの道のようだ。順当に、722高点へと向かっているのだろう。
F1の先から沢に降りられないか見るが、ロープ無しでは困難であり、F2からF3くらいまで巻いてしまった。
沢への復帰は明瞭な踏跡があった。ヒルをひっぺがしてようやく沢登り開始。
滝の撮影には嬉しい条件だが、雨はやはり余計である。
前回、あわやカメラ死亡の危機だったので、今回は丁寧に扱い、油断なく進む。
小滝を楽しく通過。
下段の滝は登れるだろうが、上が堰堤で気が進まず右巻き。
巨大CS滝。左水流突破と思うが、勢いが中々。
装備を整えていると、左壁に残置2つを発見。そこをK君が登っていく。
余り良くないように見えたが、無事に突破したのを見届けて、私は水流へ。
粒子が荒いがよく効くカチがあって握り倒して抜けた。楽しい♪
滑で高さは4mくらいか。K君は左から、私は右から通過。
とても岩が綺麗な場所。
ここで休憩。K君は寝そべって寛いでいた。
雨でも楽しい♪
撮影がはかどる。
石英閃緑岩なのだろうか。
左から登る。
滑と小滝が綺麗。
この沢一番の大物、20m。白滝と名があるらしい。
まぁ、登れる気なんかしないので、撮影だけして、さっさと右から巻く。
途中に、ハンカイシオガマと思しき花を発見。
危険は無く、小滝をこなす。
滑もたまに。
ホトトギスを発見!!
奥多摩や丹沢の滝見をしていた時にはよく見ていた気がするが、久しぶりで嬉しい。
8mくらい。
シャッター速度を変えながら撮影していると、K君が左から登っていく。
激シャワークライムで見事突破。うわぁ・・・と思い、右はどうかと試してみるが、岩が脆く頭程度の大きさのものも剥離するので、大人しく同じように左水流を突破。
楽しいけど、ちょっと寒くなった。
滑の小滝がまた出現!
その先、明るくなっているなと思った先に・・・。
12m滝。脆さとぬめりで快適そうな印象はないのが、遠目からでも分かった。
巻きは右でも左でもいけそうな感じだが、右壁をロープを付けてトライ。
下部に錆びたハーケンがあり、やはりルートはここらしい。5mくらい登った場所がいやらしく、全く信用ならない腐った残置スリングが垂れている。
踏ん切りがすぐには着かず、ハーケンを打つ。その上で、カムとハーケンで再度1つずつ安全に中間支点を取り、無事に上まで突破。
残置ハーケンは下部で1本、そして残置スリングしか発見できなかった。横からも観察したが、泥で埋まっており、どんな風に刺さっているのか分からなかった。
意外と悪いです!!
大岩で支点構築して、K君を迎え、小滝を挟んでお次がすぐに控えている。
これは一見して簡単そうだと思う。右から・・・。
雨が本降りだが、同じくらいシャワークライムになるので、気にならない。
右をそのまま抜けられるかと思ったが、落ち口が微妙。そこには、残置スリングがあって、腐った支点に掛かっていた。
水流を渡り、左から突破。この滝もカムを2つ、ハーケンを落ち口付近で打って安全に楽しく突破できた。見た目よりは悪かった。
同様に、大岩で支点構築し、K君も回収しながら危なげなく登ってくる。
小さめの滑滝をこなす。
雨の影響は僅かだろうが、撮影や休憩で随分と時間が掛かってしまった。
5~6mくらい。ボロイ・・・。惹かれない。
この滝前で、装備を解除し、左岸へエスケープし下山にかかる。
食料は共同装備状態で乏しい上、私はヘッデンを入れておらず、下山用に使おうと思っていたラバー沢靴が片方しか入っていないというやらかし。
右の枝沢、崩壊地マークがある場所から右の尾根へと。
テンニンソウが一角で群生していた。
水も汲んで補給するが、余り冷たくは無く、雨水を飲んでいるような・・・?
支尾根は特段問題なく、風巻尾根の延長に出る。
既に暗くなってきている。
歩きやすい道であり、ヒルがいないのが幸い。
風巻ノ頭手前には、新しめの東屋と標識があった。
風巻ノ頭の様子。
普通の一般登山道で、何の問題も無いのは、ここまで。
北尾根を下って、最短でエビラ橋に戻る。
ほぼ植林なので、歩きやすいはずなのだが、たっぷり水を吸った地面はゆるゆるで転びそうになる。
暗くはなったが、順調に下って、686m高点の二ノ尾山手前のトラバース道を辿っている際、流石にヘッデン無しでは道が良く分からなくなり、結局ピークまで登ることになった。この辺からヒルが湧いて、気分も下がる。
稜線はやはり歩きやすい。夜目は割と利くし、サワーシューズで足裏感覚も良く、殆ど問題なし。
それに、定期的に打ってある境界の杭?が目印になって助かる。
一番の核心と思われる、最後の50m。ここからは、携帯電話のライトと、K君のサポートを受けながら慎重に下っていく。
緩い地面は変わらずで傾斜がきつくなったり、少々藪っぽさもあったりして、手も使わないとならない。加えて片手が携帯のライト保持でふさがるので大変。ヒルは出てくるが、構っていられない。
落石防止のネットのケーブルを左手に、縄のフィックスを発見。ゴボウで下って、傾斜が少し緩んだ先、急にふと道路に出た!!安堵感はとても大きかった。
到着19時、この時期は真っ暗だ。
車には、ヒルやカエルが張り付いており何とも言えなかった。
沢以外の装備のうっかり、見通しの甘さは反省・・・。
K君は足は攣る、私は撮影で時間がかかったのもあるが、沢の下調べもせず、そもそも甘く見ていたと思う。
エビラ沢は、12m滝を除き、ラバーの方が圧倒的に有利!!
残置は全く信用できないと思った方が良く、2級上くらいに感じた。
・・・が、帰ってきて調べてみると、登れないと思っていた、F1や大滝20mも登っている記録があって驚いた!!凄い人達がいるもんですね・・・。
ヒルは現地で全て取り除いたと思ったが、帰宅して装備を綺麗にしていると、まだ4匹隠れていた・・・。アルコール噴霧すると、30秒もすれば死亡し、楽々処理できた。
暫くヒル生息域に出向く気はしないけれど!!
エビラ沢 / Argonさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ