遠流日記

登山・滝見・バイク等、趣味日記  ★沢パートナー大募集!★

山梨百名山 〜笹山(2733m)〜 白峰南嶺縦走1日目

F1の日本GPが気になりますが、連休で天気が晴れとなれば、泊まりで山に行くしかないでしょう!
ということで、前回の白峰縦走に続き、伝付峠から白峰南嶺を縦走して、繋げます。
県道37号線を走り、新倉で林道を進み、発電所を左手に見送り更に進むと、堰堤工事をしている場所に出ます。
何台か置けるスペースがあり、既に4台の先客が入山しているようです。

ここからは、工事関係車両しか入れず、ゲートになっています。
広い道をしばし歩くと、右手から迂回登山道と標識があり、いよいよ、ここから登山開始です。
山の斜面を巻くようになっていますが、工事中でなければ、そのまま直進し、同じ所に出られるのでは?
沢沿いのルートで、木の桟橋がかかっていますが、これが腐食が進んで、すこぶる滑る滑る!!
危うく一歩目で転倒するところでした(汗)
番号が橋ごとに付けられていますが、最初は1ではなかったです。
8つ目あたりで、沢をどうしても渡らなければなりません。
石伝いに飛んでいけず、靴を脱いでの渡渉です。
これ・・・、予想外でした・・・。
水深は膝程度で、水流は早くないですが、水が冷たく、痛くてたまりません!
こんなの初めてですよ。
それでも、順調に進んでいきます。
こんな立派な橋がある一方、朽ち果て落ちた橋も。

確かに、注意を要する所もあるのですが、それ程ではありません。
それに渓谷美や滝が、やる気を与えてくれますし♪
いくつも見事な滝があります。

たとえ敗退しても、またこんな流れを見ながら帰ってくるならばいいかも。
そんな風にして、順調に進んで、番号も60を超えると、東京電力の管理小屋が見えます。
少し前から、送電線が走っているのが見え、静岡側へ延びていました。

ここで、しばし休憩です。
保利沢方面へも、吊橋を渡れば行けるようでした。
標識に従い、伝付峠へは、右の斜面を登っていきます。
左岸へと、また渡り、沢を詰める、詰める。
途中で、こんな花も。

イワシャジンですか。ホタルブクロみたい。
資料では、渡渉2回とあるので、先程の渡渉以上だったらどうしようかと、不安になりながら進んでいきましたが、拍子抜けでした。

ここは、こんな木の橋がなくても、飛び石伝いに渡れます。
2回目は、もっと楽で、大股で跨げるくらいです。
こうして、沢詰めも終了し、ジグザグに高度を稼いでいくようになります。
カラマツの植林?帯を、順調に。
私同様、笹山を目指す1人の方を追い抜きました。
この方によると、昔はこんなんじゃなかった!とのことで、このルートがかなり荒れてしまったことが窺えます。
そして、頼みの綱の水場で、3L分の水を充填しました。
重みは一段と増しますが、何といっても、20kmは水がないのですから、この水場は最重要ポイントです。
今回は、ガスコンロを持ってきたので、夕食は楽しみ♪
開けた所があり、東側を見れば、富士山がばっちり見えます♪

紅葉も深まりつつあるのも、分かります。
水場から数分で、伝付峠でした。

由緒ある古の登山道、峠です。
ここで、家から持参のおにぎり、パンを食べて、休憩〜。
腹も膨れて、廃道となった林道を北へと向かいます。

この林道は、セローで来たら最高だなぁ〜。
二軒小屋方面へは、指標があるのですが、こちらは何も書いてありません。
少し進んでいくと、西側は、南アルプス南部の山々が圧巻!!
特に、荒川岳の重量感ある佇まい・・・。まさしく、重鎮。
デカイの何の・・・。
左のそんな景色に心奪われながら進みます。
途中で、朽ち果てた、標札が落ちていましたが、○○展望台とありました。○○はカタカナのようでしたが、判別できませんでした。
そこからの景色です。

写真では木と重なってしまいまっている聖岳、右に赤石岳、そして、重鎮・荒川岳
地図を見ながら、千枚ガレが正面のあれか・・・、などと勉強。
いつかは、行きたい山々です。
崩壊した所や、木が幅をきかせている所もありますが、総じて歩きやすい林道跡です。
下調べでの参考記録で、皆さん口々に言う、場違いなカーブミラーがシュールでしたね。
ですが、やっぱり、景色は絶品で・・・。
ガスが少し沸き始めて下を向けば、シナノナデシコの花が。

あぁ、いいな〜。 何だか、ほっとします。
いよいよ、これから登ろうとする、白剥山・笹山が姿を現します。

どうも、東側が雲が多めでよろしくない・・・。
雲が湧き上がるように斜面を登ってきます。
こんなところで、ガスに巻かれたら、私などひとたまりもないぞ・・・。
結構な距離を歩いたのですが、時間的にまだだと思ったら、こんな砕けた標札が。

ん? もう奈良田越?
何だか分かりませんが、至奈良田越って書いてあったのかもしれないので、更に進んでいくと、1つの3人組パーティが休んでいました。
伺うと、どうやら、ここが奈良田越だったようです。
こちらのパーティは、このまま北に縦走し、大門沢を下るとのこと。
実は、私、往復するか、北上し大門沢を下るか迷っていたのですが、大門沢下るなら、車で奈良田から出発点の新倉まで乗せて行ってくれるとのありがたいお言葉!
一応、バスに間に合わなかったらお願いしますということで話をして、私も更に進む覚悟を決めました。
私は、ここで休憩をして、先に行ってもらいました。
迷いやすいポイントらしく、確かに、直進するか右に行くか怪しいです。
試しに真っ直ぐ行くと、全壊して結構な時間が経過したであろう小屋跡が右にあります。

周囲には、タイヤやドラム缶も転がっています。
現場作業所跡、やはりここが、奈良田越だという確信を得ます。
こちらは、正規ルートではないはずですが、斜面を登る目印がついていました。
おそらく、どこかで合流するのでしょう。
さて、戻って右の道を私も進み、僅か数分で、立派な標柱が。

驚きました。
間ノ岳にあった、東海パルプ社のものと同じ系統です。
新しいようで、ピッカピカ!
作業で使われていた、今は廃材となった遺産が。
10分程進んだ上には、まだ小屋が残っています。

奈良田越からは、樹林帯となり、木が少し煩わしさを感じます。
それでも、目印は付いており、迷うことはありません。
先程のパーティを追い抜き、先行します。
今日の頑張りは、明日に繋がるので、本来より長く歩くことにしました。
さっきの林道歩きとは打って変わって、登りに悪戦苦闘・・・。
白剥山の直下の登りにも一苦労!

予定よりも、早いペースで、白剥山に到着です。
辛うじて三等三角点と判別。
ここにも、新しい東海パルプの標柱が。
熟達者の山域でルートファインディングが必要なはずでしたが、最近整備されたんでしょうか。
私のような未熟者でも、全く不安がないです。
とはいうものの、登りは堪えます(汗)
シャクナゲが茂るところや、シラビソやツガをかいくぐり、ようやく、高山帯らしく、ハイマツが現れてきます。
すると、直ぐに視界が開けます!

もう、荒川岳塩見岳から蝙蝠岳へと延びる尾根越しに、遥か後ろに振り返るようになっています。
富士山も頭が僅かに確認できました。
そして、向かう先にじっと目を凝らすと、笹山北峰に標柱が見えます。
体力も時間も、そろそろまずいので、幕営適地を探しながら進んでいきますが、中々思うような場所が見つかりません。
曇って寒さも感じますが、雨が降るほどの悪天まではいっていないようで、幸いでした。
だいぶ歩いて、ようやく、幕営適地を見つけました♪

平らで、テント両側をハイマツで風を遮蔽できる所に張りました。
いや〜、よかった、よかった。
予定より相当進んだけど、一体どこまで来たんだろう・・・。
それより、さっさとテントを張って、夕食ですよ♪
まずは、いつも通り、ラーメンを。残ったスープにご飯を入れてリゾットに。
更に、出発地点で拾ったクルミを割って食べたり、ココアで糖分を補充したり♪

う〜ん、楽しい(笑)
来年は、キノコ判別能力も養えるといいんですが。
食事を終えようという頃、追い抜いたパーティも、ここに到着し同じようにテント泊。
ここが、やっぱり最適みたいですね。
食べ過ぎな感もあり、横になっていると睡魔が襲ってきて、直ぐに寝てしまいました。
今回は、冬用のシュラフを持ってきたので、暑くて寝苦しくなり、途中で目が覚めました(汗)
半袖でもまだ暑いくらいでしたので、一度外に出て、星を眺めて熱を冷ませて再び眠りに落ちると、朝までぐっすりでした♪
2日目に続く・・・。


  • 1日目の行程

新倉(7:35) → 東電小屋(9:30) → 出合い(10:00) → 伝付峠(11:20) → ○○展望台(12:00) → 奈良田越(13:30) → 白剥山(14:10) → ハイマツ出現地点(15:40) → 幕営地点(16:15着)