遠流日記

登山・滝見・バイク等、趣味日記  ★沢パートナー大募集!★

山梨百名山 〜笹山(2733m)〜 白峰南嶺縦走2日目

風も穏やかで、寒さも全く感じずに、朝を迎えました。
日の出を見ようと早めに起きましたが、雲のせいで朝焼けは見られませんでした。
しかし、天気は今日の方が良さそう♪
朝食を軽めに済ませ、撤収していくと、明るくなっていきます。
私が先行ですが、出発は遅く、寝すぎたくらいです。
初めは準備運動で、ゆっくり歩いていきます。
驚いたことに、5分も歩かぬ内に、何と笹山南峰でした!

山梨百名山、73番目、笹山(黒河内岳)、制覇!!
昨日見えた、北峰までは、結構な距離があるように見えたので、まさか、1日でこんなところまで来ていたとは思いませんでした。
幕営地は、南峰の南面直下だったのです。
木が多少視界を塞ぎますので、見晴らしが良いと言われる北峰へと。
北峰へも、西の斜面を巻くように登ればすぐでした。

笹山、完全制覇です。
北峰の方が高く、評判通り、見晴らしは絶品♪
荒川岳の頂上付近は、日が当たって不思議な魅力。
遅くなりましたが、太陽もお目見えです。

もう、何も言うことありません。
遠くには大菩薩連嶺、奥秩父の山々でさえも確認できます。
呆けたように、ただただ眺めます。
はっと我に返り、写真に収めて、今回の目的はひとまず達成となりました。
あまりに順調だったので、不安になりながらも、目印や踏跡を追って北上します。
シラビソの鬱蒼とした所、ハイマツ漕ぎと、しばらくは体力的にも精神的にも疲れます。
白河内岳へは、2682mピークから、東の尾根伝いではなく、ケルンに頼り、西の斜面を登るのですが、踏跡がいくつかありました。
ですが、登る所は分かっているので、違う所を歩いたとしても、迷うことはないでしょう。
そして、白河内岳へ。

2813mあります。こちらも、眺めは、やはり素晴らしくて・・・。
北を見れば、広河内岳、農鳥岳、尖った北岳も僅かに。

歩は進めつつも、景色を存分に楽しみます。
大籠岳へ向かう途中では、東の斜面はこんな風に。

白河内の沢が眼下に、紅葉とともに目に入ります。
資料の解説では、大籠岳は、気づかずに通り過ぎてしまいそう、とあったのですが、東海パルプの標柱がありますから、見落とすことはないでしょう。

今度は、段々と塩見岳を西から南西に見ながらとなります。
荒川岳を見た後なので、こんなに小さかったっけ?という印象さえ受けます。
不思議だなぁ〜。
そうして進んでいくと、三角点がありました。

ん?これ、2772m峰?それとも、大籠岳の?
景色を楽しむのに夢中で、追究しませんでした。
この辺りから見ると、広河内岳の登りはかなりきつそうです(汗)
今回の登山でも最高点となりますから、当然だと言い聞かせて・・・。
途中で、私と同じルートを2泊3日で歩いている方を追い抜き、いよいよ、広河内岳へと西へ曲がり登ります。
ザレていて歩きにくい・・・。ですが、ペンキがあるので、迷いはしない・・・。
一苦労して、やっと、広河内岳へ立ちました。

今回の最高点、2895mあります。
あ〜、そういえば、塩見岳はこんな山容だったっけ。
農鳥岳からピストンで来たグループが到着したのを契機に、歩いてきた稜線を今一度一瞥し満足して下りました。
ここで、うっかりして、池ノ沢池へと下るルートを偵察せずに、大門沢下降点まで下ってしまいました・・・。
地図の破線を抜けられたことに安心しきったのでしょう。
・・・、今更戻るわけにもいかないので、別の機会があればと、諦めました。
大門沢を下っている間中、悔やみましたけど(汗)
昔は、小屋もあり、林道も奈良田越からこの途中まであったはずなのですから。

はい、見覚えのある、大門沢下降点です。
もう、一方的に下るだけ!
しばらく下った鞍部で、早めの昼食としました。
喉が渇いて水をガブガブ飲んでしまったので、パンだけで、ちょっと寂しかったけれど・・・。
紅葉を楽しんで、針葉樹となった急な下りをどんどん下ります。
今回は、本当に紅葉が素晴らしくて!!

空の青さが目にしみる(笑)
2,3週間前に通ったばかりで、勝手知った道なので、気分は楽なもので、余裕があります。
沢の梯子にもロープが補助で新しく付けられていて、今回は難なく通過♪
2つ目などは、危ない梯子を使わず跨いで終わり。 楽勝(笑)
2つのグループを追い抜き、大門沢小屋で、底の尽きた水を充填して。
水は2L分汲んで、さっさと下りました。
前回は気付かなかったのですが、1時間ほど下ると、小屋がありました。

そういえば、前回もこの辺りで何かやっている人がいたな・・・。
おそらくは、森林管理用のものでしょうか。
そんな新しい発見もあり、とうとう堰堤工事現場へ。
ここからは、苦痛ですが、バス停は、遥か遠く、1時間近く歩きます(汗)

時間も想定時刻より、ずっと早く、広河原行きのバスも行くところでした。
さて、重荷がどんどん増しているような気がするのですが、実際は逆に軽くなっているんですよね。
それだけ、疲労も蓄積されたのでしょう。
バス停に着いて、運行時間を見ると、あと2時間半は来ません・・・。
最終のバスの時刻は知っていたのですが、これはいかがなものか。
選択肢としては・・・。

  1. 奈良田の湯につかって、バスの来るのをゆっくり待つ
  2. お話したパーティが下りてくるのを待つ
  3. バスをこのまま待ち続ける
  4. 歩ける所まで、自力で歩く

普通ならば、1→4の順で検討するところです。
まず、1は、着替えが無い・・・。却下。
2は、その方達が何時に下りてくるのか分からない。バスがある以上、自己完結から外れるし、やはり甘えるべきではない。
3だったら、私は4の方がマシ!
ということで、歩くことにしました。
バカだよなぁ〜。何kmあると思っているんだか・・・。
まぁ、足の様子と時間を見ながら歩いて、途中でバスに乗ればいいので、適当にやります。
バス停に降りてからも、1時間以上は歩く羽目にどうしてもなるわけですけど(汗)
実際、すぐに嫌気が差して、西山温泉のバス停で、非常用のラーメンを作ってダラダラと。

こんなことするヤツは、私をおいて他にはいないでしょう。
それでも、早川の流れを見ながら、更に歩くこと数十分・・・。
10kmくらいは歩いたでしょうか。1台の車が前で停車。
私、何か落としたかな?と思っていたら、何と、乗せていってくれるとの、お言葉!!
正に、地獄に仏!!
しかも、バス停から入った、バイクの停めてある所まで、わざわざ細い林道を登っていってくれて・・・。
本当に、ありがたかったです☆
奈良田から、新設されるルートで笹山に登られていた山岳会の方でした。
私も、そんな素敵な方がいらっしゃる山岳会なら、その内・・・。
感謝、感激☆
お土産に、クルミを拾って、湧水を汲んで帰路につきました。


初めての熟達者向けの山域だったのですが、ルートは殆ど問題ありませんでした。
踏跡が薄かろうが、荒れていようが、赤布やケルンやペンキを辿れば迷いません。
あくまで、天気が良ければの話ですが。
多少早めに歩いていたのですが、資料の稜線のコースタイムは明らかにおかしいような・・・。
あくまで、目安ですね。
私なりの、コースタイムを探ればいいかな。
今回は、完全燃焼しました。
次の課題は、伝付峠〜雨畑を更に拡張することです☆

  • 2日目の行程

幕営地(5:55) → 笹山南峰(6:05) → 笹山北峰(6:20) → 白河内岳(7:20) → 大籠岳(7:45) → 三角点(8:05) → 広河内岳(9:15) → 大門沢降下点(9:35) → 大門沢小屋(11:20) → 謎の小屋(12:15) → 林道始点(13:10) → 奈良田バス停(14:00) → 西山温泉(15:35) →→→ 新倉(16:40着)