雪が降れば新雪を踏みながら山を歩こうかと思っていたが、遊ぶには生憎の雨。
午後から回復することを見込んで、昼過ぎに出発。
先日、御前山を見たので、複数あるうちの未踏2つに登ることにした。
出発~移動時には雨が降っていたが、到着する頃にはほぼ止んでいた。
梁川駅西の線路下、一台分の余地に車をねじ込み出発。
まずは、西側の斧窪御前山へ。
殆ど消えているが、御前山への標識がある。
大月市は中々マイナーな山の標識も整備していて、個人的には好感度が高い。
特急列車が通過していったが、シャッターチャンスは逃した。
青空が見えて驚いた。まだ、ここは僅かに雨が落ちる。
道沿いの民家の庭に咲く梅の花。
思わず撮ってしまった。雨で濡れた様子も素敵。
我が家の梅は、もう少しで開花しそうだが、一足先に見られた。
その先、古い石碑、石仏。最早、何なのか分からなくなりつつある。
八百万の神々というか、日本には何気ないような場所に神が宿るような考え、習わしがあるよなと感じさせる。
見る度に、このような遺産や遺構が失われるのは惜しいように思う。
いよいよ道は細くなり、標識は山への道を示す。
ここからは南の展望がある。
あれは、倉岳山でしょうか。
一部に霧を纏った様子が中々。
さて、山道を登りにかかる。
雑木林。降雨で落ち葉の下が滑りが良くなっている場所があるので、ぼちぼちと。
ロープに導かれ、鳥居へと誘われる。
赤がとても印象的。過去の写真を見るに、どうやら塗りなおされた模様。
何を祀っているでしょうか。そこまでは分からず。
日ものぞいてきて少し蒸し暑い。
水蒸気がたちこめる。生命力を感じる。
冬ではなく、専ら春先の陽気だ。
この目印は、先日の猿橋界隈の山でもよく見たものだ。
悪場があろうはずはなく、一つ目の御前山の頂上へ。
三等三角点、点名『斧窪村』。
頂上を北側から見ている。こんな設備も、先日見たのと全く同じだ。
展望は無いので、さっさと北西へと進む。
竹藪だが、刈払いはされており、とてもありがたい。
ただ、少し道に被さる場所はあるため、濡れてしまうのだが。
494m高点は、送電線が通っているので、展望が良いに違いないと思って行ってみる。
その手前。青空になっている!
494mからの景色。今日午前の天気からすれば上々の景色だ。
三等三角点『鳥沢』は踏みたい。四等三角点『藤崎』も確認できたので満足だ。
雲で覆われているのは、滝子山辺りなのだろう。
戻って、北へと進む。
植林で薄暗いものの、目印や踏跡は分かりやすい。
ただ、地面が非常に滑りやすい・・・。危うく転びかけた。
こんな設備を見て・・・。
笹薮はあるが、歩くに支障ないように刈られている。
基準点。劣化している。付近で見られた標石も傷みが結構あった。
キクラゲっぽいような気もするが不明!たくさん付いていた。
538m高点は、ヨソ木山という名があるそうだ。
西に送電線が通るので、見通しは一応ある。
ほぼ夏と変わらぬ服装で登ってきたにもかかわらず、暑くてたまらないので、水分補給と小休止。
北面。あちらは扇山か。小休止している間に、雲が取れてきた。
目印は行き先にも続いており問題なし。
出だしの下りで滑り転ばないように・・・。
すっきりした尾根に見える。
また笹薮を突っ切る。刈払いはされている。
三叉路のようになっている場所には標識あり。
これに従い、大田峠へ進む。
足元には・・・。
ツチグリを発見。
ベニシュスランっぽい葉っぱも見られた。この手の植物は葉から同定するのが私には非常に困難。
標識に導かれれるが、反対側にも道があるように見えた。
笹が相変わらず植林の下に蔓延る。
整備されているため、雨で塗れた笹の処理をせずに済む。本当に助かる。
少し引いて見たり、こうして写真で見たりする分には悪くないのだが・・・。
ここが、大田峠。手製標識が複数。十字路になっており、どの道もそれなりに歩かれている様子に見える。
目立たないが、人工的な石が目に留まる。
馬頭大神と彫ってある。登り口で見た石仏なども馬頭観音だったのか。それとも道祖神だったか。
時間がまだありそうなので、もう一つの綱之上御前山への道へと直進する。
変わらぬ植林の道。足元には、前回と前々回に続き、またラン科のあの葉を見た。
春は花粉症、夏は暑さでたまらないから、ここらの植物が開花しているのを見ることは叶わないかもしれない。
485m高点。木に直接ルート記載があった。
向かう先が見える。大した登りではないようだ。
再度、笹薮。これ、歩く人が減ったら大変な状況になるだろう。
その先、小ピークの北に人工物があるのを地図で見つける。
これは!と思い行ってみることにした。
北に向かって下るところからは、しっかりと笹薮・・・。
これが中々厄介。雨で濡れており、私もびしょ濡れ・・・。
距離にして100mそこそこなのだが、やれやれ。
見つけたのは、この小さい社。
奥の赤い方は、荒らされたようになっており不憫・・・。
何を祀っているのだろうか。調べても分からず。
下から上がってくるのが良かったようだ。
パパっと登り返して、先へ。
標識は頻繁に見る。御春山は、いずれ行くことがあるだろう。
御前山まで100m程度の登り。巻きルートもあるそうだが、尾根を行く。
ロープがあったが、傾斜が強いわけではない。
岩が出てくるようになると、展望が出てきた。
遠く海が見えている。左の観覧車らしき場所は、相模湖リゾートに違いない。
何年か前には、イルミネーションも見たなぁ・・・。
あれは、上野原市街なのか。大学時代によくバイクで走っていたのだが、あんなに住宅が密集していたとは。
北面。扇山でしょうか。
全くこの界隈は遠ざかってしまって、全く自信がない。
綱之上御前山には、幾つか山頂標識あり。
展望はもう少し良いかと思いきや、手前の方が良く見えた。
最早、用済み。さっさと下山。
出だしが笹薮で少し道に被さり、少し怯む。
そんな場所は僅かだった。また、この系統の目印。
日がいよいよ落ちていく。その右、三ツ峠も樹林越しに見えた。
目立った群生キノコ。今日は撮影に力を入れようと思っておらず・・・。
尾根上をちんたら歩いていく。里山だなぁ・・・。
笹が多少あるが、問題なし。下りはいまいち歩かれていないような雰囲気が強いが、振り返ってみるとそうでもない。
後半、少し藪っぽさもあるような道だったが、問題なく山道から離脱。
霧が発生しつつある。
帰りも、ちょうど特急列車が通過するところで、撮影間に合わず。
ドロドロになった靴などを洗うに絶好の流水が、トンネル脇に出ており助かった。
都会に住んでいたら、中央線沿いのこんな山はアプローチが楽だし、とても癒しになるかと思う。
里山においては、ただ山に登るのみでは魅力が少ない。その周辺も含めて見ることで、より深く楽しめると再認識した。
斧窪御前山・ヨソ木山・綱之上御前山 / Argonさんの綱之上御前山・斧窪御前山の活動データ | YAMAP / ヤマップ