遠流日記

登山・滝見・バイク等、趣味日記  ★沢パートナー大募集!★

甲斐駒ヶ岳 黄蓮谷右俣遡行 日向八丁尾根下降 2日目

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朝から天気がいい。

予報では2日目の今日は良くなかったが、夜の天気予報では晴れ~曇予報になっていて安心した。

4時前に一度起きて食事を取り、二度寝して行動開始したのが6時過ぎ。

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沢装備も靴以外は乾いて、合羽はすぐに脱ぐことになった。

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紅葉し始めてきている上、やっぱりこの青空は最高ですね。

こいつは左から越えようとしたが、段が高くて越えられず、右からになった。

見覚えがありそうな、三段滝。

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全部、右から結局巻いた。二段目と三段目は残置がある左を行けそうだったが、R君意向もあり、ロープも使わず巻き。

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もう詰めになってきている。危険が全く無い。眼下には素晴らしい景色。

水涸れになりそうで、補給して先へ。

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時期が早ければ、高山植物がたくさん花が見られたようだ。

チングルマの綿毛が日に当たり輝いていた。

最後の詰めで色気を出して、ちょっとしたルンゼに入ったら、上部がハイマツとダケカンバの藪になってしまい、反省・・・。

私は特別藪漕ぎに抵抗は少ないのでいいのだが、R君には申し訳ないことをした。

稜線へ出る!

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社に無事遡行できたことを感謝する。

そして、山頂でも。

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ようやく参りました、甲斐駒様。

たくさんの人がいて、直下は少し渋滞。

記念撮影してもらい、日陰で食事と沢装備を解除する。

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南面の北岳仙丈岳を見ながらゆっくり。

1時間程滞在して、鋸岳の稜線から日向八丁尾根へとつなげて下山する。

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名残惜しく、振り返りながら。

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ウラシマツツジは見頃がやや過ぎている様子。奥の北岳とともに一枚。

途中で見えた、奥駒津沢らしき滝が気になった。

向かう先はややガスが湧いてきている。

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紅葉は綺麗で、黄色がメイン。

やはり、坊主山は坊主中尾根で上から攻める分には危険が無さそうに見えた。

いつか下から上に抜けよう。

坊主山東稜支尾根取付まで5時間、坊主山まで3時間、稜線まで3時間かな。

稜線まで登り合計11時間、下り最低6時間といったところか。日帰りはとてつもなくこのルートだと厳しいね・・・。

そうこう考えているうちに、六合目小屋。

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一度来たことがあるが、こんな所にあったか。

岩を渡るように歩き、稜線に復帰。

稜線通しに進むが、巻き道っぽい強い踏跡もあった。

三ツ頭。

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一時、雨が僅かだが落ちたが強くならず、雲の中に入ったり抜けたり。

少し下った分岐の先からは初めて歩くコースだ。

日向八丁尾根への道より、鋸岳への道の方が荒れているような・・・。

傾斜も緩く、烏帽子岳へ。

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どうやら、ヘッドライト下山は確定のようですね。

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僅かに進んだ先には人工物が。何でしょうか。

岩っぽい所が少し続くが、整備は良好。

右手には尾白川本谷の支流が見えている。

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中でも、この滑滝沢と思われる沢は別格に見えた。

とてもアプローチが厳しい場所だ。私には天上の存在。

登山道は良好。

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どこから運んだか、梯子も2カ所あり。

黒木の樹林に入っていく。

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土がふかふかしており、足に優しい。

廃道になる前の標識かな。

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こういう遺物を見ると、何というか・・・、こう・・・。とにかく高揚する!

たまに見える、東側の展望。

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坊主山のスラブを従える、甲斐駒ヶ岳。素晴らしい景色。

坊主中尾根、烏帽子中尾根とどちらも良い。

概ね傾斜が無く、距離を稼いでいく。

登りが少しあり、大岩山のキレットへ。 

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何年も前に日向八丁尾根を偵察がてら、このキレットを見にきたことがあったが、とてもじゃないが、踏跡も殆ど無く、この傾斜に恐れをなして戻ったっけ。

梯子、ワイヤー、ロープとよくここまで整備できたと思う。

登り切り、直角に右に曲がると、間もなく大岩山。

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見返してみると、山頂標識も変わっている。

この立派な標識の隣の木に、いい味出した山頂標識があったのだが・・・。

R君はだいぶ辛そうで、罪悪感が湧く・・・。

割と緩めのペースで進んでいく。

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いよいよ日が暮れる。

前回山行の下山と同様の光景だ。

富士山もシルエットが見えて和む。

この先、鞍掛山分岐先で、完全に暗くなる。

何と、日向山手前の登山道で2回ほどルートを見失う。

これはショックだった。いくら暗いヘッドライトとは言え・・・。

完全に錦滝への下山路は閉ざされて、通行禁止になっていた。

山頂で少し休憩して、ゆっくり下山。

過去には40分で下山してるところ、余裕で1時間以上かけて下山。

無事にこの山行が完了した。

憧れが憧れのまま終わらずに良かった。

無理な山行に付き合ってくれたR君には大感謝だ。

一人でも行けたかもしれないが、おそらく黒戸尾根下山にはなっていただろうと思う。

登攀的な沢はまだまだ経験不足に感じた。

そして、行きたい所、やりたいことは尽きない。

 

 

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