さて、2日目。
疲れがやはり溜まっていたようで、三度寝して、ゆるゆると出発準備。
昨日の続きで、七ツ釜右岸を探索。
荷物を転がし、1時間くらい使って。甲斐あって、釜の途中で懸垂で降りられそうな場所も見つけられた。
また今後来ることがあると思うので、楽しみはとっておこう。
そう言えば、あれだけ沢山あった目印は一体どこへやら・・・?
沢床まで2回懸垂したが、もう少し時間かければ、ロープなしでも枝沢に出て下れそうな感じでもあった。長さは20mあれば十分だと思う。
ここが、七ツ釜の出口のすぐ上。
こちらが、七ツ釜の出口。見事な紋様。
クライミングシューズ持参で、下から挑んでみたい。
上から見た感じで、恐らく小さいのも合わせて9つ釜があるように見えたのだが。
時間をもうこれ以上使うのは、流石によろしくないので、先へ。
左の壁を適当に登っていける。
沢が合わさる。右が本流。危なげなく。
左からガレ。
10mくらいでしょうか。
右の角を強度を確かめながら登る。
左に行きすぎると、ぬめりで危険。
傾斜があり、腕力も結構使って大変だった。
振り返ると、八ヶ岳! 高度上げてきたのがよく分かる。
三ツ頭と、中ノ川乗越の二俣は、まぁ特別変わらず。
日向八丁尾根下山も敗退時には考えていたが、それなりに余裕もありそうなので、予定通り、中ノ川乗越へ向かう。
滑が時々あるが、ガレが多い。ぬめっているので、快適ではない。
振り返る。普通の詰めですね。
水も枯れそうなので、休憩中、途中で3L汲んで、更にがぶ飲みした。
稜線が照り付ける日差しで、沢から出たくなくなる。
大岩山がこの角度。八ヶ岳、ガスに巻かれてしまいそうだ。
ガレは足が疲れるので、ダケカンバの灌木帯も交えて進む。もうすぐだ。
中ノ川乗越。ここで沢は終了。
小休止して先を見るが、この急なガレは暑さもあって消耗しそう・・・。
案の上、登ってみると大変。
草紅葉している中、ハクサンイチゲが、ギリギリ咲いていた。
フーフー言いながら、高度を稼ぐ。水が重いが、渇きは勘弁なのでしょうがない。
それに、三ツ頭からの下りは結構なものに見え、中ノ川乗越に出て良かった思う。
第三高点。ガスが上がってきてしまい、下り坂。
編笠山での展望がないことを覚悟する。
大ギャップはロープの長さは足りないだろうから、無難に一般ルートを辿る。
以前、逆側から歩いているので、何となく覚えている。
ガッツリ下らされる。こんなに下ったっけ?という気持ちもある。
鹿窓の下のトラバース地点を振り返る。
ここは、逆だと嫌な所だと思う。
以前、ここの凍結でアイゼン出して際どく通過したのを思い出す。
よく行ったよ・・・。
あとは、鹿窓まで傾斜は多少あるが、黙々と登るだけ。
ふと、見事な花!! ミヤママツムシソウだろうけど、こんなに立派なものはお目にかかったことが無い。花の集合体らしいですね。
長い鎖を適度に補助として登る。
窓って、こういう場所ですよね。
昨日通過した、鬼ノ窓も東鬼ノ窓も『窓』ではないなと思う。
以前も思ったが、こんな長い鎖設置できるなら、稜線か、余り下りが無いトラバースするルート整備の方が遥かに合理的なのでは?
踏跡も幾つかあったし、案外楽に通過できるルートがあるかもしれない。いや、確実にあると思う。
進んで、ギャップを振り返る。鎖をフル活用する方が楽だった。
目ぼしい花はこれで終了になった。
この辺で、逆ルートからのパーティとすれ違う。
振り返っての鎖。まぁ、これもどうなんでしょう。
無事に、鋸岳第一高点に立つ。展望は殆ど無くなってしまった。
もう危険箇所はないと記憶しているので、気を抜いて進める。
角兵衛沢ノ頭は通過点。
嫦娥岳がどこかで見えればよかったが、生憎と駄目。
またこの稜線にも来ることがあるだろう。
三角点ピークの分岐で、2人組に会う。林道ピストンで下山途中とのこと。
まだ、私はここで下山とするわけにはいかない。
三等三角点。点名はそのまま『鋸岳』。
以前はもっとすっきりしていたようにも思ったが、記憶は当てにならない。
ここから先、稜線の東にかなり明瞭な踏跡が付いている。
これ幸いとばかりに進む。
が、踏跡は違う尾根に行っている!!左の尾根が高い所にあって、すぐに気づいた。
藪を避けて戻って復帰。
人工物も発見。境界見出でしょうか。
藪っぽさはあるが、支障はそんなに無い。
と思っていたが、そうでもない。中級レベルの箇所がたまに出現する。
最低鞍部の植生がオアシス。
こんなだったら楽なんですけどね。
コイワカガミの花。よく10月にあったものです。珍しくて思わず撮影。
ここから、東を進んだり、たまに稜線に乗ったりしながら藪を回避しつつ進む。それでも多少捕まる。
編笠山の直下はハイマツ漕ぎで10mくらいもがいた。
山頂の一角がはげている。人工物は何もなかった。
そして、展望も無い!!
上には青空も見え、少しでも見えないかと15分程粘るが、結局は駄目。
岩が堆積した尾根を下る。ハイマツが右に幅を利かせており、躊躇する。
下りやすそうな尾根は、悪沢出合に延びる悪沢左岸の尾根。
しかし、予定しているのは、中ノ川出合に延びている尾根で、見るからにハイマツの藪が序盤見えている。
ハイマツに意を決して突っ込むことになったのだが、短距離で助かった。
藪っぽさは多少あるものの、編笠山までの藪より楽々下れる。
それでも、シャクナゲは厄介。
ガスで余り見通しが利かず、微小な尾根があって注意が必要。
下るに比例して植生が薄くなり、歩きやすい。シャクナゲが無くなると、本当に楽。
だが、落ち葉でよく滑るので、何度も転びかける。
1839m地点。小休止。
真っすぐ左に行ってしまいそうだが、直角に近く東寄りに下っていく。
稜線途中に、立ち枯れの巨木。
1630m地点。ここからまだ400m高度を落とす。
尾根がばらけるので、見極めながら。尾根が割と広いので油断しているとやられる。
残り200mくらいになると、林業の遺物が転がっていた。
ケーブルも散見された。
写真では分かり難いが、道と言っても良い濃い踏跡。
ブナもあるので、クマがいないかどうか・・・。
今回は最後まで気配は感じなかった。
いよいよ、釜無川に降り立つ。
渡渉は濡れないでも済む状態だった。沢靴で歩いているので、余り関係は無いけれど。
汗も結構かいたので、休憩がてら、水浴びしてすっきり。
橋のたもとに出て、ここから長い長い林道歩きが始まる・・・。
振り返る。中ノ川の下流の滝も見たいし、黒川などと合わせて、また来るかも・・・。
清水谷、大平へと延びている林道が対岸に見える。本当、良く造るよね・・・。
何か分からない花。オニアザミも沢山あった。
カツラの甘い匂いに励まされながら、黙々と歩く・・・。
途中の小滝。前小屋沢だったかな。
ゲートに着く前に、マメが出来そうで、右足を休ませる。
そして、日が暮れる。
すっかり暗くなり、ゲートを抜けてからも、まだまだある。
国道20号線まで出て、3㎞は歩いたが、交通量が多くてたまらない。
それでも駐車地点まで、2時間以上歩かないとならないが・・・。
塩沢温泉の入口で、疲労の前に、心が折れた!!
もう無理!!車道歩きは、本当に拷問。
観念して、タクシーを呼ぶことにした。
また、日付変わって帰宅して、疲労で月曜日の仕事に差し障るのを恐れた。
そして、何せ、今は北杜市のPayPay30%バックの期間中。懐も痛みが少ない。
4500円を支払い、ダート手前まで送ってもらった。
下山はお粗末だったが、山中での内容は申し分無かった。
沢の継続は、これからハマりそう。
幾つかは候補もあるので、レベルアップしながらやっていきたい。
笹ノ沢→黒沢・喜平谷→鬼ノ窓沢→中ノ川七ツ釜 鋸岳・編笠山 / Argonさんの編笠山(山梨県)・鋸岳(山梨県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ