急遽、4人で沢登りに行くことになった。
以前、野呂川支流、シレイ沢を遡行した際の感覚では、楽々沢登りっぽさもあったことで赤抜沢になる。
3時半に集合して、夜叉神から始発バスに乗る。
定年後、再雇用されたのだろうバスガイドが、ちょっと抜けており微妙に斜め上の説明で愉快だった。
こちらの橋で途中下車。
ガレに水が流れる綺麗さは感じない様子だが、上は良いのだろう。
早速、花の写真を。ホウオウシャジンは詰め上げてからどうかなと期待する。
堰堤を幾つか越える。でかい。木製のこういう堰堤は、間近で見る機会が少ない。
水が余り流れないが、上の方は見えてくる。
ゴーロを交えた礫を越えていく。
そのうち、滝が見える。
早速、良い感じの傾斜のきつい滝だ。
乾いた右壁が簡単だが、水線はぬめりで、ラバーは全く駄目。
途中に、イワシャジン。ほっとさせてくれる。
左に水流を跨いで登る。上段手前、びしょ濡れになりながら進む羽目になった。
右から少し大きく巻く方が濡れなかったと思う。
上段、中々綺麗な滝だった。
慣れないメンバーもいるので、見ている方もヒヤヒヤする・・・。
振り返れば、北岳!!左は亡魂沢の頭でしょうか。
稜線出たら、展望があると嬉しいところだが。
イワシャジンは花付きがとてもいい。
水流は駄目なので、乾いたところを選んで登る。
濡れたり泳いだりする沢でないと思って私は来ているので、装備もそれなり。
水線は、ぬめりで変わらず、まるっきり駄目なので、滝見がメインだ。
Kさん先頭。水流を突っ張りながら越えていく楽しいところだった。
本当に、滝見。 個人的には良い。
巨大CS滝は、大きく右岸を巻く。
この滑滝は、一見すると左が登れそうだが・・・。
寒すぎて、それどころじゃない。
落差も20m近くありそうで素敵な滝だった。
右から簡単に巻ける。滝上には白い線が入った岩盤が印象的だった。
滝の裏をくぐって左から抜けたと思う。
確か、右から巻いたと思う。
俯瞰。写真でも改めて登りたくないぬめりだ。
巨大CS滝。4mくらいか。
先に皆は左から。私は右の壁を登っていたら、ホールド崩壊してあわや!という危険な状況があった。ホールド崩壊しないか確認していたが、甘かった。
肘は強打したが、些細な打撲で済んで良かった。慎重にいこう。
苔が美しい。余り日が差さない所が多いが、こうして癒しもある。
小滝が続く。
4~5mほど。右から小さく簡単に巻ける。
この上すぐが二俣だった。
右俣のゴルジュがどうしても気になる。
予定では、そちらを希望していたが、冒険に過ぎるか。
最初の滝まで行ってみる。
花崗岩の風化した砂に流れる水が綺麗。
滝自体は負けている。濡れたくないので、トライはしないが、R君は右壁から途中まで登っていけると言っていた。
私はここに来ることはもうないだろうから、先の様子もしっかり目に焼き付ける。
さて、左俣へ。
花崗岩が出てくると、ラバーがいい場所もある。
この滝は登れないので、右岸から巻く。
沢の復帰が少し急であり、ロープを出してもらう。無くても下れる感じではあるが、危険には変わりない。
滝上は、巨大なアーチのような岩が引っ掛かっていた。
下をくぐる。
この滝は2人が、水流から右を越えた。
途中で、ロープを上から出した。
どんどん滝が出て楽しい。主に『撮影』だが。
花は何でしょうか? もうすぐ開花という様子。
赤茶けた岩が目立つ。下部もだけれど、日が当たると余計に感じる。
右に20mくらいの滝が見える。
この先を過ぎると、あっさりと水が枯れる。
振り返ると、結構な傾斜だ。落石を後続に落とさないように注意する。
いよいよ、観音岳が見える。
急なので、高度の上がりが早くて助かる。
ここだけは、平坦に近いいい場所だ。紅葉にはもう少し。
沢地形をどんどん登って、最後はちょっとハイマツを10mばかり漕いで稜線へ出る。
出たところは、高嶺のすぐ東だったので、3人でそちらも無駄に踏んでおいた。
下山が何時になるのか、この時は知る由もないことだ。
ここは2回目か。ガスが上がってしまい、展望は余り良くなかった。
それでも一応この程度はある。
地蔵岳へも向かう。ここも無駄に!
R君と共に、オベリスクの直下まで行った。
登る気はないようで、ロープもカムもあるのに、確保してもらえない状況。
このマツの枝ぶり、ずっと眺めていられる。
さて、用済みの下山を続ける。各々、気ままに進んでる状態となる。
ヤマホタルブクロか。稀に高山帯でも見るが、意外な感じがする。
コバノコゴメグサ。割と良く見る。
タカネビランジ。白っぽいのもあれば、こうして、ピンクが強いのもある。
全然違うけれど、芝桜に見えなくもない。
こんなの、家の庭に欲しい。これ以外にも幾つも素晴らしいマツ。
見栄えのする岩。
観音岳への登り。
ウラシマツツジの赤が良い。これで青空があったのなら、言うことない。
振り返ると、先の岩場がやっぱり素晴らしい。要塞のよう。
観音岳。三角点は、国土地理院では、亡失となっているが、それらしき岩が2つある。
どうしたことか。まぁ、三角点が動くような状態では駄目ですよね。
色彩豊かで、写真撮りたくなるが、どうにも腕が無いのがもどかしい。
ホウオウシャジンも幾つか見つけたが、どうも地蔵岳周囲の方が見た気がする。
時期が少々遅かったらしい。
もう、十分に楽しんだ。今更、薬師岳のピークにこだわるつもりもなく、スルー。
薬師小屋近くは、ナナカマドが紅葉しており、楽しめた。
青空、もう少し欲しかった。
南御室小屋で集合して、休憩。
ヤナギランがあって、ギリギリ!
美味しい水を汲んで、出発。
もう、夜叉神に何時になるのか予想できない。
長い山が、ウォーキング程度の気分なのは無論私だけだ・・・。
ペースもそこそこセーブされているし、何度も歩いていると、こんな気持ちになるのか。
大変そうな3人には、申し訳ない気持ちで感情としてはとてもとても辛い。
苺平くらいからヘッドライトをつけて下る。
杖立峠で休憩して、夜叉神峠。
ガスが下に下がっているので、山のシルエットは確認できるが、写真がバルブ撮影でないと撮れない・・・。
疲れた足には長く感じる、ここからの下り。
全然悪くないペースで下山ができた。
遭難せずに下山完了して、心から良かったと思う。
結果としては何とかなったが、成功というには遥か程遠いものだった。
反省しきりだ。
技量・体力・精神力・経験値、そして、事前準備などは十分確認しておくべきなのだが、それを怠っている。
もう二度とこんなことはしないと、ここに記しておく。
万一、次の機会があって自分が立案に噛む場合は、決して妥協しないことにする。
- コースタイム
赤抜沢橋(6:15) → 連瀑入口(7:15) → 滑滝大(8:20) → 二俣(9:45) → 水涸(12:00) → 稜線(13:05) → 高嶺(13:30) → 赤抜沢ノ頭(14:15) → 地蔵岳オベリスク(14:30) → 観音岳(16:00) → 薬師小屋(16:30) → 南御室小屋(17:15-17:35) → 苺平(18:00) → 杖立峠(18:50) → 夜叉神峠(19:55) → 夜叉神登山口(20:30)
赤抜沢左俣 高嶺・赤抜沢ノ頭・地蔵ヶ岳(地蔵岳)・観音岳・砂払岳 / Argonさんの地蔵ヶ岳(地蔵岳)・大崖頭山・薬師岳(山梨県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ