遠流日記

登山・滝見・バイク等、趣味日記  ★沢パートナー大募集!★

滝ノ沢頭山 大唐松山 雨池山

10月、ご一緒したYAさんと共に、南アルプス農鳥岳の主稜線から東に派生しているマイナー尾根を周回。

集合は4時半としていたが、10分遅刻してしまい、反省・・・。

本当に、起床が辛い・・・。

開運トンネルから大門沢へ少し入ったゲート前に駐車して出発。

星は見えるが、空は若干霞んでいる。そのためか、放射冷却による気温低下はそれほどではない。

思わず出てしまうあくびをしながら林道歩き。そんなに寒くないので、冬靴で来てしまったことを後悔。冬靴は硬くて足に良くない・・・。

YAさんはとても元気そうな反面、私の調子はいまひとつ。

小一時間ほど林道を歩いて、カッパ滝の先が取付尾根となる。

法面で北側に進むと、車が入れるような道があった。

そこから100mも進めば、廃屋と2台廃車が現れる。

造林小屋ですかね。一応、雨風はしのげそうな様子。

植林地帯の中であり、右の尾根に取り付く。

問題なく尾根に乗って、送電線の巡視路を登る。

鉄塔に出る。鳳凰らしき山が遠く見えている。南アルプス林道はあの高度で走っているのか。どうにもいまいち位置関係が分からない。勉強不足・・・。

植林だが、アセビが混じる。

この辺はまだ登りやすい。

だが、ちょいちょいアセビ藪の回避が面倒。

この感じ、今年の大黒尾根の序盤と同じ!

アセビがなければ全く問題なく、登りやすい尾根。少し倒木はあるけれど。

このくらいの丈のアセビであれば問題にならないのだけれど。

目印は所々にあり、意外に歩かれている?

植林ではない木も混じりつつ。危険は皆無。

等高線が詰んでいる場所も全く支障なし。

再び顕著な植林地帯。ここは造林小屋があった模様。

煮炊きしていた模様。一升瓶もたくさん転がる。

山梨の植林の山には、一升瓶の投棄が多い。治山や林業は酒を飲むしかやっていられなかったのでしょうか。

適当に植林地帯を上がっていく。最後は植林との際を登る。高度はかなり上がっており、滝ノ沢頭山まで一投足。

滝ノ沢頭山、着。読み方は、『たきのさわがしらやま』と日本山名辞典にあり。

三等三角点、点名『鰍水』。

この鰍水はどういう由来だろうかと調べてみると、早川町のホームページに焼畑、字名についての記事があった。早川町の記事はかなり見ていたはずだが、まだ見ていないものがあるらしく、全く興味深い。

秩父西部にある、フシノソリのソリは焼畑を意味しているのか!?などと見入ってしまった。長く地元に住んでいる方とぜひ話がしてみたいものだ。

歩かず止まっていると寒くなってしまいたまらないが、ハードシェルを着ると、途端に暖かく感じるのだから不思議なものだ。

大唐松山方面へと続く尾根を進む。

中々気持ちの良い樹林。少し舞った雪が申し訳程度にある。

が、すぐに植林になってしまった。

振り返る。木がなぎ倒されているため、展望はまずまず。

富士山を遠望でき、南アルプスフロントトレイルの稜線なども。

右手には、樹林から圧倒的な存在感で白く白根三山がそこにある。

倒木地帯を過ぎると、凍結した池が眼下にあった。

10m×20mほどありそうな大きさ。乗っても全く氷は割れない。

その後、窪地には凍った場所が複数あり。

普段はヌタ場となっているのだろうと思う。シカが飛び跳ね、2000m超の高度でもいることに驚く。一体何を食べてしのいでるのか。

右手は植林だが、尾根をなるべく進んで展望も見たい。

立派な切り株あり。何の巨木だったのか。

YAさんは私の緩いペースに合わせてくれているのかな。ぼちぼち進む。

登りの尾根から見えていた崩壊地に出る。

展望は素晴らしい。

結構下まで崩れている。際に寄っていると危険な岩もあった。

甲府の街に、大菩薩連嶺。

鳳凰山も何とか全貌をすっきり見られる。

YAさんは、最近登った辻山西尾根が見られて満足そうだ。緩やかな大きい尾根だ。

私は、シレイ沢や赤抜沢を遡行したので、あの辺はもう用済みだ。

アサヨ峰の南尾根は気になるところだが。

じりじりと雪が増えてくるが、全く問題はない。

雨池山から伸びる稜線と合流し、大唐松山へ向かう。

下りはアイゼンがそろそろ欲しいような・・・。YAさんはここでチェーンスパイクを装着。チェーンスパイクってどうなんだろうと思っていたが、こういう場面では使えそうだが、耐久性はやはり心配。

私も鞍部を50mくらい登ったところでアイゼンを装着。セミワンタッチアイゼンがつかえる冬靴を履いてきた意義も一応あったか。

これは何の獣の足跡でしょうか。カモシカ

倒木があったり、急だったりで面倒。目印はたまにあるが、適当。

高度を急に上げるので、雪が多くなっていく。気持ちが良い植生。

山頂が近くなると、40cmくらい埋まる。

大唐松山の三角点地点。三等三角点『大古森』は、残念ながらどこにあるか分からず。雪を蹴散らしてみるも50cmはあるのでダメ。

点名『大古森』が、稜線上にある大籠岳を彷彿とさせるが、関係があるだろうか。

農鳥岳まで歩く前にここに来るとは思わなかったが、また来ることもあろう。

大唐松山はここ。ビールの缶を利用した手製標識が木に架かる。

尾根の通過点という印象だが、遠目にはしっかりした山頂なのだろう。

YAさんが先行しているので、それに続いて露岩まで向かう。

待望の景色!! 農鳥岳が迫る。

360度の見事な景色。

間ノ岳北岳

鳳凰三山と高嶺。それぞれ独立した山に見えるが、薬師岳観音岳地蔵岳と高嶺が一つの山のようにここからだと見えた。

北岳をアップで。池山吊尾根も行かねば・・・。バットレスはどんな感じかな。

間ノ岳。やはり南アルプス北部の盟主は間ノ岳に間違いない。

標高こそ北岳に譲れど、風格として一番なのは間ノ岳に疑いの余地はない。

優先度としては弘法小屋尾根が上だが、尾無尾根も見ごたえ十分だ。

遠くの山は何だろう。大籠岳東尾根は、森山と絡めて歩きたいところだ。他の尾根は、何かのついでで下りで利用かな。黒桂河内・・・、今年腕試しに行きたかった。

大唐松山と富士山。大唐松と言ってもいい木が確かにある。

いつまでも見ていられそうな山並み。

十分に楽しんで戻る。

登りでは視界に入らなかった林班標識。

振り返る。大唐松山への登り、改めて見ても中々。再訪の際はうんざりだと思う。

あとは、雨池山を経由して下山。

戻った先からは天然林のようだ。尾根の左を適当に歩いてしまった。

目印あるかと思いきや、そうでもない。青い目印は目立たない。

そのうちカラマツ植林となった。この辺も、青い目印散見だが見つけにくい。

歩きやすいので、冬靴でも大丈夫。

笹が出てきた。昔は、笹薮が酷くて大唐松山を攻略するにはかなり厳しかったらしいが、この程度では一ミリも問題とならない。

シカの群れが逃げていくのを見る。確かに、ここはシカには楽園か。

尾根を見極めながら進む。定期的に目印あり。

雨池山へ向けての登りは植林から変わる。

途中で非常に目印が多い場所があったが、不自然だった。

偽ピークを見て、こちら。恐らくはここが最高点なのだろう。

少し進むと三角点。

三等三角点、点名『雨池』。地味だが、味わい深い。

小休止をしてそのまま南東尾根を下ることに決定した。

植生が少しずつ変わっていき、アセビも出てきた。

1704m高点と1542m高点の分岐を間違えずに・・・。

そこそこ勾配がきつくて、合わない靴ではペースが上がらない。

テレビの電波塔かな。山梨北部の斑山でも同じようなものを見たことがあったか。

いつまでその役割を担っていたのでしょうか。

ここからケーブルが伸びる。

それを辿るように尾根を下っていく。

すると、かなり勾配がきつく、木の間隔がまばらで躊躇する場所が出る。YAさんは、手前からチェーンスパイクを装着して備えている。過去登りでトラバース気味に来たというので、そんなルート取りをしてみるが、それも良くない。

結局、尾根通しに切り替え。YAさん持参のロープを使用して、何とか暗くなる前に難所をこなした。

単独だったら本当に大して気にせずに適当に下ってしまう場所だったが、一般に最適なルートはどこか余り気にしていんだなと思った。フォローに回るとどうアドバイスしていいか分からない。冬靴で非常に歩きにくくて大変なところだった。

ヘッデン利用して下っていく。

送電線に出る。景色はどんなもんか、暗いのでいまいち分からず。

発電用の施設が見えるところで、少し下ってしまったが、作業路を無事にトレース。

手摺りもほぼ完備に近いが、落ち葉が厚いので足で探りながら下る。

高度を下げると汗ばんできたが、もうすぐなので我慢。

そして、山の神でしょうか、ここに着地。

そこは駐車地点のゲート。

後半に一波乱あったが、無事に周回できた。

山深いと思った場所だったが、結構林業というか治山で人の手が入っていた。

まだまだ自分が知らないところが多くあるようで、今後も少しずつ探索していきたい。

共通する志向の人と山に入るのはとても楽しいし、刺激になっていいな。

またご一緒できたらと思う!

悪場はこなせるかもしれないが、もう少し歩ける体にしておかないとね・・・。

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