遠流日記

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山梨百名山 〜編笠山(2524m) 権現岳(2715m) 赤岳(2899m)〜

起きたら既に6時・・・。完全に出遅れました。
予定変更も考えましたが、考えている時間も惜しいので、そのまま強行しました。
八ヶ岳の南部を遠征しに行きます。
観音平から歩き始めたのは、8時近くです・・・。

まぁ、嘆いていても仕方ありません。
いつも通り歩くことにします。
特に急でもない笹の生える道を登っていきます。
日差しはきつそうですが、樹木で遮られて歩きやすいです。
準備運動も終わるかという頃に、雲海に到着。

さっきまでは、天気良かったのに、何だかガスが沸き始め、展望は殆どありません。
回復を祈りつつ、どんどん進みます。
途中、1グループを追い越し、押手川まで快調に。

ここは、巻き道で先に権現岳を倒しにかかるか、編笠山から順に倒していくか、休憩を兼ねて地図で確認。
時間が微妙で、権現岳で終了になった場合を考えると、編笠山にまず登る方がいいと判断し、そちらのルートで進みました。
岩が多く、ゴロゴロしており、思うように歩けません。
シラベなんかの樹木としっとりした苔むした岩がいいですね〜。
山頂直下は、中々急な登りでしたが、何とか山頂に。

山梨百名山、66番目、編笠山、制覇!!
山頂は広々していて、雲がなければ、さぞや南アルプスの景色が綺麗に見えるのでしょうが、今は何も見えません。
北側も、権現岳は辛うじて雲の切れる時に見えますが、赤岳や阿弥陀岳は全く見えず、残念・・・。
しばし、休憩をしながら、写真のように唯一見える権現岳を値踏みするように観察です。
あそこまでは、かなりの労力でしょう・・・。
どうも、ガスですっきりしないので、さっさと進むことにしました。
狭い樹林帯の道を下っていくと、視界が再び開けます。

下に見えるのが、青年小屋のようです。
左に見えるのが、ギボシ、右が権現岳です。
ここから、青年小屋までは、大きな岩を飛ぶように下っていきます。
岩にある目印を追いながら、ようやく、青年小屋に。

予想以上にしっかりした小屋でした。
水場も割と近そうでしたが、先を急ぎました。
再度登りになり、樹林帯を進むと、いよいよ森林限界となるのか、ハイマツが現れてきます。
ノロシ場からは、岩場、ガレた感じとなり、鎖も付けられていました。

この時期は、とりわけ困難な道ではありませんが、積雪期は注意を要するでしょう。
振り返れば、編笠山を後に、青年小屋も既にかなり下に。
そして、向かう方面、権現岳と小屋が近づいてきます。

疲れも大して感じずに、権現小屋前を通過し、権現岳を目指します。
赤岳の分岐を直進し、左手の岩が権現岳の頂上でした。

山梨百名山、67番目、権現岳、制覇!!
残念ながら、南面の展望はまるで無し・・・。
岩の一番上に、権現岳の標札と、鉄剣が誇らしげにありました。
3人の方が休んでいらっしゃいましたが、どの方も赤岳に行く・赤岳から来たという人ではなかったです。
時間は非常に微妙で、赤岳に行くか迷いましたが、意を決して向かうことにしました。
相変わらず、北側は南側ほどではないものの、雲が東から流れてきて見渡すことはできません。
分岐を北へ少し歩くと、西へ落ちるように金属性の梯子がかかっていました。
ちょっと面食らいましたが、20段か30段ほどのこの梯子を一気に下り、更に北へと下りが続きます。
一体、どの位進めばいいのか分からず、気が重いです。
途中のツルネという小ピークで昼食にしました。
キレットまで30分と。順調ですが、コースタイム並に時間がかかるかも・・・。
萎え気味ですが、一つ嬉しい出来事が!!

高山植物の筆頭ともいえる、コマクサがまだありました♪
見頃はとうに過ぎてはいましたが、見られる株も僅かに。
確か、7〜8月にしかないかと思っていましたので、これには非常に励まされました。
腹も満たされ、キレット目指し、気合を入れて下っていきます。
キレット小屋は営業しているようでした。

ガイドブックでは、1ヶ月程しか営業期間がないように書いてありましたが、そんなに僅かな期間ではなさそうですね。
小屋のスタッフの人に会釈をして、ここから、登りがまた始まります。
序盤、緩いですが、潅木も少ない岩場となると、ペースが落ちます。
鎖や梯子も所々に備え付けられています。
こんな所、私のレベルでは冬には絶対に登れるものではないです。
ルート選択はもとより、単独では、頑張っても本当に無理かも・・・。
夏なので、何てことなく楽しく進んでいますけど☆
しかし・・・、息が白い!!
歩いているので、丁度良いのですが、休憩すると、とたんに寒くなります。
北東から真北に曲がって進んだように感じると、分三郎・阿弥陀岳分岐が見えてきて、山頂が近いのが分かり、ほっとしました。
そして、ようやく、赤岳山頂に。

山梨百名山、68番目、赤岳、制覇!!
一等三角点です。が、何も見えません。
すぐ傍の、頂上小屋でさえ、分からなくなることもありました。
これが、八ヶ岳最高峰か・・・。思った以上に険しかったですよ。
雲が切れた瞬間を狙って、小屋を。

更に、下のほうに、小屋が見えましたが、あれが行者小屋と赤岳鉱泉かな?
随分下にあるんですね・・・。あんな所まで、1時間程度で行けるのか・・・?

寒いし展望も臨めないので、休憩もそこそこに、しぶしぶ後にしました。
コースタイムより、遥かに速いペースで来たようなので、下山もこの調子で最後までいけば何とかなりそう。
下りは登りより歩きにくい感じでしたが、勝手知った道なので、気分的に楽なものです。
若干見える、阿弥陀岳の威厳ある山容に目をとめながら、多少遅めながら下ります。
登りでは、分からなかった、大天狗・子天狗も分かりました。
天狗尾根、下りきれるんだろうか・・・。
登りとは違うような所を歩いたような気もしますが、順調にキレットまで下り、少し登り返したところで休憩を長めにとります。
ようやく、まとわり付くようにしていた雲が薄くなり景色を楽しむことができました。

赤岳が、何とも怪しく奥に重鎮らしく存在感を示しています。
一番楽しませてくれたのは、左の阿弥陀岳でした。
出遅れていなければ、ここにも行けただろうに・・・。
さ、逆の権現岳も雲が少なくなりました。

嗚呼・・・、すごい登りがまだ待ち構えていますよ。
この登りは、先日の鳳凰山観音岳登り返しと同等に堪えました。
涼しい分、いくらかマシだったかもしれませんけど。
再度、緊張する梯子を登り、分岐で小休止です。
この時間で、よく歩いたものです。
青年小屋の分岐で、巻き道を辿り、押手川へ向かい、観音平へ戻りました。
最後まで、よく足が動いてくれたので、日が暮れる前に帰ることができました。
いつも歩くペースが快速ならば、今日は特急に近い特快でしょう。
一番最後に、観音平の近くの延命水を持ち帰りました♪
八ヶ岳・・・、奥が深いですね。色々なアプローチで登りたいものです。
ゆっくり、泊まりで行きたい〜!!
行程を後で見れば、順調なようですが、そもそも、寝坊した時点で失敗登山が確定していました。
次からは、寝坊した時のための多少軽めの山も用意しておこうと思います。


  • 本日の行程

観音平(7:50) → 雲海(8:25) → 押手川(8:55) → 編笠山(9:55) → 青年小屋(10:15) → 権現岳(11:10) → キレット(12:05) → 赤岳(13:15) → キレット(14:10) → 権現岳分岐(15:15) → 青年小屋(15:45) → 押手川(16:25) → 雲海(16:45) → 観音平(17:10着)