花見と未踏ピークハントを組み合わせて山に入ることにした。
予定では・・・。
このような周回で設定。コンパスを利用して4時間程度で周回できるだろうと踏んだ。
所用があり、14時30分頃には下山を完了していないとならない。
身延山の北北東に位置する妙見寺付近から予定通りにスタート。
妙見寺の下の駐車場に停めさせていただく。誰も来ないと思いきや何台もの車が上がってきて驚いた。法事か祭事かイベントがあるのかと思ったが、定かではない。
管理は十分にされている模様だが、解説は古そうだ。
寺には人が多くいそうで、こんな場所から南へ山に入る私は不審者そのものに違いないだろうから、見咎められぬよう早めに取りついた。
植林なので適当に行けるに違いない。問題はヒルが出てこないかだが。
100mも高度を上げると、ミツマタが群生している場所があった。既に見頃は過ぎて白みが強くなっている。
フデリンドウは幾つか見たが、まだ開花まで日柄が必要だった。
山額からの道に乗ったらしい。境界見出票もあって道型が分かる。
山の神でしょうか。祠が途中にあった。
この分なら問題なく行程をこなせるだろうと思う。
古い林業用ケーブルは複数。
花粉症で苦しむかと思ったが、症状が不思議と殆ど出ていない。しかし、暑い。
平成の時代なので、まだ新しいなと思ってしまうが、既に四半世紀が経過している。
登山用というより林業用という印象だが、目印は所々にあり、道は分かりやすい。
炭焼窯でしょうか。ここには立派な木が幾つか。伐採されなかったようだ。
平坦に近い場所で、再度鬱蒼とした植林になっていく。
・・・、つ、つまらん・・・。何の面白みもない植林にうんざり。
踏跡を黙々と辿ると、途中に・・・。
ニリンソウが咲いていた!
ピンクがかった花も。これには思わず歓声を上げる。
この殺伐とした植林の下には何も無いだろうと思っていたので、余計に驚いた。
その後、適当に踏跡っぽいところを上がっていたが、何か変だぞ・・・。
頭の中での位置と実際の登山アプリでの位置に開きがあり、登り過ぎてしまった。
それでも適当な場所でトラバースして沢型渡れるでしょ・・・、と思って少し上まで上がるが、恐ろしい角度な上に地面の状態もいまいちで復帰が難しくなってしまった。
もうこうなれば、先に身延山を踏んでから逆コースで北上しようと予定変更。
ここ数ヶ月間、ハイキングの域を出ないことばかりやっているので、勘が鈍っているのかもしれない。
150mくらい登りが多くなるので、一気にこなして、境界尾根に乗る。
まぁ平和な尾根だこと。どんどん進めるのだが・・・。
カタクリの葉がおびただしいほど出てきており、踏まないように注意する必要あり。
この尾根にはこんなにいるのか!と驚きを禁じ得ない。
西よりの斜面にもちらほらといて、かなりの株数いるのを見つつ、こちらの設備へ。
電波塔?
柵の中には、フキとバイケイソウ。中々見ない組み合わせだ。
ヒメニラらしきひょろい草はいるが、花が見られない。
奥ノ院をかすめて、山頂を一応踏みに行く。
霞んでいるが、一応南アルプスの一部は見える。
興味は今は手前だが。富士見山周辺も主稜線に限らず、行きたいルートがあるのだ。
ここまでなら、足腰弱くなってもロープウェイ利用ならば何とか来られるだろう。
奥ノ院。以前はほぼ素通り。今回も主目的ではないので同じように通過。
もう一つの展望地へ。
日曜日で当然だが人がたくさんだ。
この後、とある釣鐘状の花探索で30分ほど道草を食らう。甲斐あって、かなり把握できたと思う。面白いほど発見できて一瞬で時間が過ぎ去る。にわかの域をまだまだ出ない私としては上出来と言えるだろう。
また100mほど登り返さなくてはならないが、トラバースも交えて境界尾根に再度合流。
カタクリに注意し、足早に北上していく。
異種の木が仲良く?いや押し合い? ちょっと面白い。
ずっと植林かと思ったが、そうではなかった。
914m高点辺りから、ぐっと歩きにくくなる。うっかりしており、914m高点から北東尾根の状態を観察しそびれた・・・。この尾根上にある神社記号が気になったのだが。
木の根が張り出しているのでこの辺はまだまだ楽。
意外に気が抜けない地面の状態と角度だ。
転倒したら致命傷となりうる場所が多数ある。
ここも余りよく伝わらないけれど、一番痩せて注意が必要な場所。
それでも、ストック畳むほどではないが。
と思っていたら、一ヶ所だけ両手フリーにしたい畳む箇所があった!
ザレというか小さめの石が浮いており、何とも言えない傾斜が重なる。四輪駆動に完全に切り替えるか悩む。結果、スピードが出せない。
710m程度で尾根を乗り換える箇所など、地図読みもできないと緊張感が高い。
639m高点からの下りは等高線が詰んでいるので身構えたが、そこは全く問題なかった。
峠直近には、山ノ神、祠でもあったかのような台座があった。
峠の様子。差越からの道と妙見寺からの道が合わさる場所。
黒い太い導水管があるが、途中で外れていた。よくこんな所を通したよ。
当初の予定では、粟倉山を踏んで尾根で下山するつもりだったが、既に14時を過ぎている。明らかにそれでは14時30分に間に合わないので、ここで下山。
横着してルートを外したこと、花見と写真に夢中になったこと、境界尾根の状況を甘く見たこと・・・、3点が重なってのこと。どれも自分が招いたこと・・・。
さて、下山路は最初から心もとない踏跡のトラバース。件のホースがあるのでルートと分かる。右に石碑があったが、風化が進んで全く読み取れなかった。
尾根に完全に乗れば穏やかになる。
振り返って・・・。そこをトラバースするのは暗くて嫌な感じがする。
尾根上ではなく、南の沢型に向かって目印は付いていたが、道が何かあるのか?
それには騙されず?尾根を行く。
基本は黒ホースが視界に見えており、それに従って歩きやすいところを行けば良い。道型は掘れて昔はかなりの往来があったと思わせる。今は落ち葉が堆積して、脛付近まで埋まるような箇所も・・・。
末端で祠を発見。ここから右手に道路が見える。
沢を跨いでそちらへ進み、最後は階段でガードレールの隙間へ楽に合流できた。
こちらが妙見寺。年配の方が先にいらして、入れ違いで眺める。
桜にミツマタが咲いている。
どうやら紫陽花も良いらしい。
季節柄ということもあるが、とても雰囲気が良い場所だ。手入れも行き届いているよう。荒れ寺を幾らか想像していたが、古刹というのが良いか。
少し下の駐車スペースには花桃。過不足が無いと思わせる配植。
数植えれば賑やか、華やかにはなるが、このまとまりの良さはセンスが良いなと思う。
カヤランでもいないかなと思ったが、そこまで都合は良くおられなかった。
代わりに、下にはヒトリシズカを見る。
これで今日は満足だ。
予定通りとはいかなかったものの、4時間を目一杯使って楽しむことができた。
次回来ることがあれば、身延山~粟倉山間の914m高点の北東尾根(神社記号の探索)を登り、三等三角点『福居(2)』を下りに採ると充実しそうだ。
加えて、差越と夏秋の集落が今どうなっているのか是非とも探訪したくなった。
身延山 / Argonさんの身延山の活動データ | YAMAP / ヤマップ