遠流日記

登山・滝見・バイク等、趣味日記  ★沢パートナー大募集!★

高谷山 団子沢山 櫛形山・奥仙重 裸山 唐松岳

南アルプス前衛、早川左岸の山々の稜線には、南アルプスフロントトレイルと名が付いている。

山梨県で未踏で移動距離が少なく取付けると思い、遅い出発ながらも向かう。

桃ノ木温泉は、何年も前、正月に高谷山から下山で利用した道を選択。

だが、付近は駐車は控えるようにと注意書きが複数あり、駐車禁止標識の区間で、取付をどうするか悩む。結局、駐車禁止標識が付近に無く、十分な広さのある場所に駐車して出発した。

ここからであれば、高谷山の東尾根の最も緩い傾斜で取付ける。

出だしは脆い地面だが、すぐに尾根に乗るので問題なし。

稜線上、すぐに人の割と入った様子が窺えた。境界見出標もあり。

新緑が眩しい。

日当たりの良い尾根。歩きやすい。

花が傷んでしまって、名前が分からない。

下を見ながら登っていくが、面白い花が全然発見できない。

桃ノ木温泉からの尾根を合わせるが、道の状態は変わらず。

目印を追っていたが、トラバースするようなルート取りだったり、不明瞭な感じもしたので、適当に登る。

このロープ、見たような気がする。

この辺は、特に急で足元が崩れやすく落ち葉も堆積しており、歩き難かった。

傾斜のきつい区間も良いペースで登っていたが、緩くなった場所で引っかかる。

早いなと思っていたが、イワカガミが咲いていた♪

気持のいい尾根。植林が右は主体だが。

更に上の日陰には、もっとたくさん咲いていた。

これは予想外に嬉しい!

花は、白味がとても強い。ヒメイワカガミなのかしら。

日が当たればと思うが、待っていられない。

整備されていた時期があったんですね。

こんなの記憶に全然無い。

左の道は、梯子が架かっているが、道の状態は悪く見えた。

尾根をそのまま登っていく。

この整備、初回訪問時には既にされていたのか・・・?

高谷山の直下は、カラマツの植林に完全に切り替わる。

フデリンドウを見つけたが、これ以外には今回見られなかった。

そして、目当ての稜線に乗り上げる。

高谷山、着。三等三角点、点名『高谷』。

北岳が覗く。

休憩そこそこに、先へ。南アルプスフロントトレイルの標識に従って。

道は非常に歩きやすい。

チョウジザクラかな。まだ開花していないものも、散ってしまったものも混在。

スミレはどこでも元気に咲いていた。

中池。池は無く、窪地。バイケイソウが跋扈している。

この先も広範囲で幅を利かせていた。

カラマツ植林の中、たまに花を見る。

オオカメノキ。2000m超級の山も春がすっかり来たことを感じさせる。

樺平。これまで尾根の右(西)は白峰三山が見えていたが、ここは特別展望が良い。

絶品。まだ尾根上のマイナーピークがほぼそっくり残っているので、今年は少しずつ片づけていこう。

早川尾根の先、甲斐駒ヶ岳もばっちり見えた。

さて、これだけの展望地があって、どうして昼休憩せずにいられようか!

ザックを開けて驚愕の事実。今回も弁当が入っていない。あるのは、200kcalを僅かに超える程度のチョコレートのみ。これは、ペースに注意しなければ・・・。

殆ど変わらない尾根道。

樺平とは今は昔と思ったが、少し進むとそんな過去の様子も垣間見える。

楽々、団子沢山に到着。三角点はこの標識から僅かに南にある。

三等三角点、点名『八層』。展望無し。通過点という印象。

その先・・・。

崩壊地の際を歩く。

ヤロク沢の源頭のようだ。歩いている間もパラパラとしたり、砂煙が稜線まで上がってきたり。

展望は良い。櫛形山まで結構ありますね・・・。

ルートは、その崩壊の際を下っていくが、手間にロープがあった。

ロープに沿ってトラバースするが、足元が崩れる。これがあるので、そこが歩けると分かるが、普通は尾根をそのまま下るところだ。

その後は特別問題なし。

ふと、目の前を横切り木の上に登る小動物。

野生のリスは久しぶりに見る。頬袋だけでは足りないのか、口からこぼれそう。

尾根上は概ね問題ないが、ザレている所がしばしばあり、ふと下を見ると目印があるといったことも何度か。

トラバースも、落ち葉が堆積していたり、ザレや崩れやすい地面であったり、歩き難いだろうと感じた。

カラマツの新緑に、ツツジが彩を更に添える。

1683m高点からの展望。こちらも素晴らしい。

行きたいと思っていた尾根や沢があることを改めて再認識する。特に、大唐松山。

1683m高点からの下りは、やや尾根が細くなり、切れ落ちている場所があった。

相変わらずの地面の状態。ツツジがあって楽しませてくれる。

ドノコヤ峠まで中間ほどと思われた地点では、特に見事な花付きだった。

先のピークは、高山でしょうか。

往復するつもりで来たが、今日の食料事情ではとても困難。

荒川か赤石岳か・・・。

稜線通しで進んで、ドノコヤ峠へ到着。

特に、西の崩壊が著しい。新しいものだけでなく、古い標識があって、また驚く。

左右のルートを目を凝らすが、とてもあるようには見えない。

20年程度前には、高谷山からドノコヤ峠の間に、強烈なスズタケがあったと聞いているが、ここは当時からこんな様子だったよう。

鉱山跡も訪問したいので、高山と絡めてまた来ることがあるだろう。

さて、尾根上をほぼ忠実に辿っていくが、相変わらずの地面。

そして、岩場で行き詰まる。登ったはいいもの、下れない。

慎重に戻り、巻くために西を下ってみる。

足場を崩しながら大胆に・・・。この辺で、下にロープが見えて、ルートを発見。

この地面では、余程人が入らないと定着しなさそうだ。

ロープは延々とトラバースして続く。

そのままロープに導かれて、再度尾根に復帰。

なおもロープがあるが、ここは特に問題なし。

1737m高点北東の肩に向かって登る。

高山への分岐となる場所には標識があった。

歩きやすそうなのは、高山への稜線であり、直線距離にしても2㎞ほどであるが、今日の状況では諦めるしかない。

御勅川源頭の稜線を唐松峠へと下る。

この一帯も崩壊が進んでいるため、所々展望が良く、鳳凰山を中心に良く見える。

左は北岳から、甲斐駒ヶ岳鳳凰山、最後は千頭星山だろうか。

下り切って、唐松峠。

南面の穏やかさが、北面の崩壊具合の印象を強くする。

下流の多くの堰堤が物語る。

山の神。西を背にして東を向いている。

カラマツが多かったのでしょう。櫛形山にも立派なカラマツがあったので、昔はここもそんな様子だったのだろう。

目印はたまに南側下にあるが、ほぼ稜線上か、すぐ横を通過。

暫くすると、カラマツの植林となり、各段に歩きやすい。しかしながら、手持ちのチョコレートも10枚中7枚を食べてしまい、登りでは全く力が出ない。

そんな中、癒しを与えてくれたのは・・・。

コミヤマカタバミ。特に珍しいわけではないが、ピンク色が強くこの枯れ模様主体の景色の中では目立つ。

振り返る。鈍足になってしまったが、着実に登っている。

倒木や伐木も少なく、快適に歩ける。

ドノコヤ峠から唐松峠までと比較すると、一級の道とも言えるほど。

保安林の標識もこれを含めて2つ見た。

アセビがたまにある。花を見ると嬉しいもので・・・。

踏跡は薄いものの、この状態であれば、全く問題なし。

サクラは、夕日に近づきつつある日差しで輝く。

1971m高点は少し巻いており、省エネには非常に助かる。

バイケイソウが窪地を中心に多い。

地図にある破線路に到着。

櫛形山へ予定通りに進むか、このままアヤメ平に向かうか、逡巡。

植物保護の様子も見たくて、櫛形山経由とすることにした。

確か、この池ノ茶屋林道は通行止。案の上、静かで人気がない。

立派な駐車場と小屋を見て、植生保護の柵を開けて登りにかかる。

エンレイソウを入って早々見られた!

コミヤマカタバミは、もう珍しくなく、他にも探すが目ぼしいものはない。

時期を変えて再訪する必要がありそうだ。

この程度の登りにも苦しめられている最中、下ってくる人と遭遇。今回、この方以外とは遭遇せず。

バイケイソウ畑・・・。

ベンチに座って富士山を見ながら休む。ああ、辛い。

再度、柵を開けて、登っていく。

振り返る・・・。

こんな展望場所があったのですか。過去の記憶を呼び覚まそうとしたが、分からない。

ここまで来てしまえば、あとは大した登りはないので、少し楽。

こんな景色を見ると励まされる。

大きなダケカンバ。勾配緩く助かる。

三等三角点、点名『奥仙重』を通過。

標識たくさんの公式ピークもさっさと通過。

時々見られるカラマツの巨木が見事。

一応、裸山まで踏むことにする。この道は歩いているはず。

アオバヒョウタンボクの保護株やカラマツの大木を見ながら・・・。

裸山の直下、植生保護の柵。いばらの植物がバッサリ処理されていた。どんな植物があるのか。

周回できるように道があり、時計回りで山頂へ立つ。

三等三角点、点名『池砂』。

稜線越しに富士山が見えるが、それより西側の展望。

もう逆光となってしまったが楽しめる。

日没と芦安までの道、加えてエネルギー切れが不安なため、長居は無用。

サルオガセがどのカラマツにも絡みついている。

この様子は以前から印象に残っている。

アヤメ平。トレッキングコースと標識にあり、その道は現役に感じられた。

小屋はあるが、人気は感じなかった。

柵を何度も開閉するのが煩わしかったが、この先でやっと解放される。

勾配無く、道の状態は良好なのにもかかわらず、スピードが乗らないのが悲しい。

唐松山手前で標識があった。芦安への道は、踏跡あるのか・・・?という印象。

ひとまず、ピークを踏む。

唐松岳。三等三角点、点名『唐松』。展望無し。

ヘッデン下山は覚悟して、芦安方面への尾根を下る。

幸い、すぐにルートを示す赤いペイントや新しめのテープを見つける。

鞍部先のこぶも巻き道が分かりやすい。ここは、トタンが散らかっていた。

北への尾根をどんどん下る。

歩きやすいので、今日はとても有難い。

1595m高点手前で、林道を横切る。

渡ってすぐ先に標識が朽ちて横たわる。

目印を追いつつ歩きやすい場所を下る。

基本的に短い間隔で目印があり、目視できる距離にあるが、たまに発見できない。

等高線が詰んでいる辺りは、ザレや落ち葉で歩き難い。登りではなくて良かった。

朽ちた標識が幾つかあったが、以降見ない。

途中でヘッデン利用して慎重に下る。

芦安温泉から南に伸びている破線路付近で、暗さもあって適当に下ったが、どうやらルートに復帰でき、無事に林道に降り立つ。

標識がまだあった。

一般登山者が、この取付見たらきっと躊躇すると思う。

あとは桃ノ木温泉に向かって道路を歩く。

暗闇の中、シカの気配は幾つもあった。植物はというと、キケマンやヒトリシズカ程度を見られたのみ。

橋を渡って、無事に周回完了。

まだ本格的に歩くには心許ない体の調子だったが、無理せずに少しずつ戻していこうと思う。

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