ドノコヤ沢と高山を組み合わせた山行としたかったが、いかんせん10時スタートでは冒険が過ぎる。
というわけで、4月に付近を歩いたものの取りこぼしになってしまった桑木山、そして栃代川の廃道となったルートを組み合わせて歩くことに変更。
栃代の集落を抜け、ダートとなる場所が広くなっているので、そこに駐車して出発。
振り返る。電柱が先まで立っており、まだ設備がある模様。
ヤブウツギかな? 道沿い幾つか見られた。
未舗装で岩が転がるが、何とか車は通れそうだ。
栃代川にはサンショウウオが生息するのですか。
上流にもいることを願う。
この辺で、電柱は終了。倒壊しそうな小屋があった。
橋は渡らず、右の簡易舗装の道に入る。
ほぼ散っていたが、ムラサキケマンを見る。
堰堤脇を登ると、間も無く歩道。すぐ上には手水舎らしき場所。
上に神社が見えている。
山神社の前を通過して、振り返る。
境内に「まる」の新しめの酒パックが放置されていた。管理はされている模様。
上部は湧水のように流れ出ている。
この苔むし具合は美しい! 新緑と合わせて、緑に同化していくかのよう。
さて、適当に歩きやすい場所を登っていく。道はあるような無ような。
沢の方はというと、既に伏流している。
大岩が転がっており、乗り越えて進むが疲れるので、ほどほどに。
左岸には目印がたまにある。が、踏跡は獣道レベルであり、非常に不明瞭。
後ろに写る岩も含めてボルダーがゴロゴロしており、開拓したら楽しそうだ。
ツルシロカネソウですか。今後もたくさん見られた。
そのまま左岸を進んでいく。
古いトラロープがあった。
上は枯れた笹。沢通しでの岩の乗越が疲れるので、ここは斜面を登ってトラバースしたが、不安定な斜面で面倒だった。
岩が混じると、そこにはイワカガミ。こちらも先日見たもの同様に、白が強い。
ここでの旬は過ぎている。
植林が右に広範囲にあって、林業用のケーブルも多く残る。
この支流には上部で水が流れていた。
しかし、出合は伏流。
出合は小屋があった模様。トタンの残骸やら幼児の靴やら缶やら・・・。大きいのは、この釜とドラム缶。使われていたのは何年前なのか。
その先、水流が復活。
水量は少ない。どうやら支流の流れのようだ。上には結構な落差の滝。
右手を見ると、古い緑の家電ケーブルらしきフィックスがある。
それは無視して、左の岩を登る。苔で滑りやすく、注意しながら・・・。
20mはありそうだ。水流は少ないながら、中々立派。
滝下で撮影を楽しむ。滝壺付近には、ツルシロカネソウが咲いていた。
ヒゲネワチガイソウも群生。
その後、水流あるものの、特別問題なく進む。
シダも新葉を展開中。そこかしこにこの状態で見られる。
右に写る滝は4m程度だが、完全シャワークライムになるので、左から巻き。
3m×2段滝。これも左から巻き。
珍しくないが、撮影。名前は失念!
今回、本流では一番の落差の滝が現れる。
上までだと7mくらいありそう。
右が楽そうだが、水飛沫を浴びることになる。巻きは結構大変そうなので、もっと楽なそこを登る。ぬめりまくっているので、オブザベしてから手早く慎重に。ほぼ階段状なので、緊張もしない。
滝横に咲く花も一枚。
この先、花が多い。
凛々しくも美しいスミレ。
こちらは群生。
尾根道の左の沢付近がまた見事でうろうろする。
ツルシロカネソウ、ばっちりのタイミング。
そして、イワカガミがとても多い!!
遠目でもたくさん。
こちらは、日が当たる加減か、花は少し桃色を帯びているように感じた。
支流の沢は小滝が架かる。
こちらを登っても良さそうに感じる。
見える範囲で上部には10m超の滝も見られた。
さて、尾根の取付の道には、何かしら目印や小屋でもあるかなと思ったが、何も見つけられない。
再度、取付付近で花を楽しんで、登りにかかる。
はじめ、緩めの地面で勾配もまずまずですぐに息が上がる。
ジグザグに道の痕跡でもあるかと思ったが、目印すら見つけられない。
獣道らしき場所や歩きやすい場所を狙って高度を上げる。
バイケイソウが下部は多かったが、200m近く高度を上げると少しすっきりする。
少し歩きやすくなる。高度を上げると、日が陰って気温が一気に下がった。
1830mほどまで登ると、目印が見られるようになる。
しかし、踏跡は非常に薄くルートがあったのか分からないほど。
バイカオウレンがまだあるかと思ったが、やはり遅かった。
毛無山の主稜線に出ると、風が水気を若干含んで寒い。
一応、最高点を踏みに向かう。
そういえば、この透かし山頂標識見覚えがある。
最高点は展望がないことも覚えていた。
チョウジザクラと思われる。今日は寒々しい印象。
振り返る。風が冷たく、たまらずソフトシェルを着る。
三角点峰。先月来たばかりであり、目新しさは無い。
今回、ここで確認しておきたかったのは・・・。
この標識。麓部落が魔部落に見えてしまった前回。やはり、これは栃代への道なのだろうと確認した。あの状態では無理もない。この標識自体、それなりに経過しており、だいぶ前に廃道になったのだろう。
新緑が花のような色彩。これを写真に収めて、桑木山へ向かう。
知ったる道な上、目印も豊富なので、サクサクと。
やはり、バイカオウレンは遅く、一つも花は見られなかった。
大ガレの頭。ここで小休止。
予定通り、桑木山からは最短の尾根で下ることに決める。
さて、標識を横目に出発!
こちらも目印は豊富であり、見通せる範囲に必ずある。
カラマツの明るい植林の左と自然林の右とで異なる。
ご丁寧に。変わらず歩きやすい。軽快に歩ける。
これまでも、コミヤマカタバミは多数あった。先日も良く目にしているので、写真はここまで撮らずにいたが、これ以外の花はツツジとスミレくらい。
少し明るくなった。カラマツの新緑が瑞々しい。
樹林越しに五老峰も見ながら。
ずっと植林かと思ったがそうではなく、気持ちの良い区間もあった。少し足元は緩い斜面だが、一般道でも良いくらい。
たまに倒木はあったが、ここはアカマツがやられている。桑木山の直下。
ひと登りで標識あり。三角点回収は必須である。
窪地を隔ててすぐに山頂。
地味な山頂で展望は当然のように無い。
三角点は写真の左下に苔むした状態で鎮座していた。
三等三角点、点名『唐松山』。なるほど、先のカラマツ林を見ると、そんな点名が相応しい。
缶ビールで作られたプレートには、武山と書かれているように見えたが・・・。
地元では栃代山と呼ばれていたり、別名で笹森岳という記述もネット上では見られるが、定かではない。
木製標識のように、出典があると有難い。
さて、後は用済みの下山。栃代へと下る。
振り返ると、桑木山の北東面には岩があった。
カラマツの植林。道は無いように感じるが、倒木や伐木は少な目で問題なし。
ただし、岩を噛んでいたり、地面が緩い場所が随所にあり、気が抜けない。
左の沢の源頭が恐ろしい雰囲気で落ちているのを横目に、植林が右に現れる。
岩は無くなったが、緩めの斜面でずるずると下る。
下部は完全な植林となった。
右手に堰堤と導水設備のようなものを見たので、沢に降りる。
配水ホースが延々と。
沢を跨いで、すぐ上に道がある。
魚の養殖場? ここから舗装路歩き数分で周回完了となった。
栃代川の道は廃道になって久しいようで、歩く人は選ぶと感じる。桑木山からの下山も危険はないものの、歩きやすいというには遠い。
サンショウウオは下流にしか生息していないのか、上部で探してみたが見なかった。
ともあれ、廃道探索とピークハントの目的達成となり、満足!
毛無山(最高点)・毛無山(三角点)・大ガレの頭・桑木山 / Argonさんの毛無山の活動データ | YAMAP / ヤマップ