遠流日記

登山・滝見・バイク等、趣味日記  ★沢パートナー大募集!★

日本百名山 〜甲斐駒ヶ岳(2967m)〜

最近、レベルアップしている気がしないので、日本屈指の登りを体験してみようと思います。
しかも、日帰りで!
ターゲットは、甲斐駒ヶ岳
山岳信仰の深い、この山。 
駒ヶ岳神社から始まり、黒戸尾根を延々と登る、由緒あるコースです。
何と、標高差にして、2200m! 現実味がありませんよ(汗)
私は、いつも遠くから眺めるだけでしたが、今日は違う!
畏怖と敬意をもって、臨みますよ☆
駒ヶ岳神社は、横手、竹宇がありますが、今回、竹宇から登ります。
駐車場は広く、他に車が2台だけ。
南アルプス林道のバスの運行が始まっているのですが、もう少し多いかと思いました。
人が少ないに越したことはありません♪
ダートの道をしばし歩くと、キャンプ場と神社が見えてきます。
手を清めて、今回の山行の無事を祈りますよ。
登山道は神社の左手の吊橋を渡っていきます。

尾白川を下に見ながら。 もう戻れません(笑)
渡り終えると、いよいよ本格的な登山道となります。
沢のルートと分岐して、登りが始まります。
とりわけ急ではなく、いつものペースで歩いていけます。
疲労も感じることなく、まずは、笹ノ平の分岐へ。

横手からの道と合流します。
しかし・・・、この7時間って・・・。
今更ながら、本当にこの偉大な山を日帰りで攻略できるのか不安になります。
さぁ、八丁登りと呼ばれるこの登り。
思っていたほど急ではなく、拍子抜けするほどです。
所々に、信仰を物語るかのように、石仏があります。
いよいよ樹木も高山性を感じさせる、ツガが中心になり、開花期からは外れていますがシャクナゲも見られます。
そんな所を進むと、岩場に出て、鎖の補助がありました。

ああ、ここが刃渡りか〜。 鎖の必要は感じず、目印程度かと。
烏帽子岳から延びる尾根、振り向けば八ヶ岳が雲の切れ目から見えます。
景色を眺め、小休止を。
刃渡りを通過すると、また樹林帯になり、ほどなくして、刀利天狗に到着です。

こんな所にも、立派な祠。
ここを過ぎると、一旦、黒戸山のピークを巻くようにして、一時下ります。
少しかと思っていたのに、意外と下りました・・・。
そして、下った所が、五丈小屋跡?かな。

荒廃とあったので、とうとう片付けられましたか。
水場も奥に発見したので、ここで、軽食を取り休憩です。
いよいよ、足にも疲れが出てきましたから。
甲斐駒ヶ岳の頂上が見えるのですが、まだまだ長いようで・・・。
屏風岩から、また登りが始まります。
ここからは、鎖や梯子が多くありますが、整備は十分されており、危険さ、困難さ、は感じません。
梯子を上る横には、この前、千頭星山で見た、コイワカガミが沢山咲いており、和みます☆
あちらよりも、標高が高いせいなのか?、赤が遥かに鮮やかでした。
苔生した、石仏や石碑も、数多くあります。
更に、嬉しいことに、鳳凰山の横には、富士山も見えるではありませんか!
そうして、登っていくと、あっさりと、七丈小屋が見えました。
小屋はやっているようでしたが、水の蛇口の方は、ポンプが故障したらしく、使えないとのことでした。
人の気配もないので、キャンプ指定地で、小休止をします。
天気は期待していませんでしたが、意外によく、景色もかなり楽しめます。
七丈小屋からは、ダケカンバが多くなり、更に登ると、ハイマツが現れ、劇的に視界が開けてきます。
もう、素晴らしい♪
八合目御来迎場の鳥居が、倒れてしまったのは残念ですが。

こんな所にも、鳥居を作ろうだなんて・・・。
しかし、どこを見ても、感嘆です・・・。
景色だけではなく、ハイマツの中には、見たかった、キバナシャクナゲをはじめ、多くの高山植物が咲いています。
ゆっくりと噛み締めるようにして歩いていきます。
岩に刺さる鉄剣に、鳳凰山と富士山。

見ていると、不思議な気分になります。
また、上を見上げると・・・。

あれが、大己貴命(おおなむちのみこと)を祀る、石祠か!!
神々しさすら感じてしまいます。
あの摩利支天が眼下に収まっているなんて、信じられないです。
そして、長い登りもここで終わり・・・。

山梨百名山、57番目、甲斐駒ヶ岳、制覇!! 日本百名山では5番目です。
山頂は、天気が良く、一等三角点に相応しい眺望です。
しかも、他には、写真目的の方が1人だけ。
まさか、この甲斐駒ヶ岳の頂上を、ほぼ独り占めにできるとは♪
写真や遠望でしか見たことのなかった、日本第二の高峰である北岳、隣に仙丈ヶ岳など・・・。
この感動は、甲武信ヶ岳に匹敵するかもしれません。
全然綺麗ではありませんが、パノラマ写真にもしてみました。

(クリックすると拡大でポップアップされます)



いつまで眺めていても、飽きないですよ♪
次は、鳳凰山を日帰りする予定でいます。
向こう側から見る甲斐駒ヶ岳は、どう映るんだろう。
写真を存分に撮り、昼食タイムで、1時間は過ごしました。
これ以上遅くなると、下山に支障を来たすかもしれないので、後ろ髪を引かれる思いで、出発です。
標高を下げるに従い、ガスの中へ・・・。
6時間もかけて登ったのですから、下りも驚異的に長い!
足の調子を窺いながら、どんどん下る、下る、下る・・・。
途中、単独の方2人に会いましたが、やはり泊まり予定でいらしており、羨ましい限りでした。
甲斐駒ヶ岳で拝む、御来光はさぞや絶品でしょう・・・。
五合目小屋跡に来る頃には、相当な疲労感を感じています。
足はマメになりそうな感覚が伝わってきましたが、そうなる手前で帰ってこられました。
心配した、筋肉痛ではない足の痛みもなく。
しかし、途中で水を飲み干し、干乾びそうでした(汗)
2リットル持って行きましたが、足りませんでした。
下りも快調だったのですが、基準コースタイムも結構速いな・・・、と思いました。
無事に帰ってこられたことを、神社の前で再び手を合わせ、感謝です。
駐車場の自販機で、スポーツドリンクを一気飲み!
全然足りません。 結局、更に2リットルは寝るまでに水を飲みました。
今回の一番の反省点だなぁ・・・。
収穫としては、休憩するタイミングを掴めたことです。
今までは、休む前に既に、登って下ってしまっていましたから。


さて、総括としては・・・。
北沢峠から登るのでは、甲斐駒ヶ岳を登ったとは言えませんから、自己満足ながら、非常に達成感がありました。
単独で、しかも、バスの利用もしないとなると、このような強行策(暴挙)に出るしかなくなります。
バスに乗らずに、南アルプスの高峰をどれだけ攻略できるだろう。
こういった制限を加えることで、更なる達成感が得られます♪
いつから、こんな登山バカになったんだろう(笑)
次の機会は、横手駒ヶ岳神社から登って、鳳凰山縦走といきたいですね♪
これだけのことをしても、冬に夢の庭園に柳平から往復した時の方が辛かったです。


最後に、とくに目を惹いた、植物を。


???


???


オサバグサ


ツマトリソウ


ツガザクラ


イワウメ


ミヤマキンバイ(深山金梅)


キバナシャクナゲ


ハクサンイチゲ

  • 本日の行程 *時刻は出発時刻

駐車場(5:20) → 竹宇駒ヶ岳神社(5:35) → 笹ノ平分岐(6:40) → 刃渡り(7:45) → 刀利天狗(8:10) → 五号目小屋跡(9:00) → 七丈小屋(9:35) → 八合目(10:15) → 甲斐駒ヶ岳山頂(11:20−12:20) → 八合目(12:55) → 七丈小屋(13:30) → 五合目小屋跡(14:00) → 刀利天狗(14:30) → 刃渡り(14:45) → 笹ノ平分岐(15:40) → 竹宇駒ヶ岳神社(16:40) → 駐車場(16:50着)