遠流日記

登山・滝見・バイク等、趣味日記  ★沢パートナー大募集!★

小川谷廊下

ライミングジム仲間のクライマー4人で小川谷廊下へ。
玄倉駐車場から林道歩き約1時間程度。
下降点を少し奥の尾根に行ってしまい少しロスしたけど、すぐに復帰して正規の下降路を下って出合へ。

早くもヒルの襲撃に遭う。最後は残地ロープを補助に沢床へ。
霧雨程度で昨日は大雨警報が出ていたこともあってか水量は多いと思う。
ここで沢装備・ハーネス等装着。

早速一つ目の滝。右から簡単に皆越えていく。

お次は水線突破は今日の状態では非常に厳しいように見える。
右から攻めるが、倒木と残地スリング無しではショルダーなりハンマー投げなりしないと突破不可な様子。
スリングをアブミとして使用して越えた。結構難しい。

ツルツルなので水流は不可能。

左を登っていく。Ⅲ無いくらい。

今回もなるべく水線突破で攻める。


この辺は簡単。

薄暗く水流に浸かると寒くなる。

ステミングで登る私。ここも乗越寒い。

薄暗い感じだが、水や岩が綺麗。

そして核心的な滝。
R君とK氏2人は巻き、私とE氏(何と初沢!)はロープ出して右壁をトラバースして水流沿いを登る。
僭越にも私リード。足が一部悪いけど、手は良いのでⅢ+といった印象。
E氏は全く危なげなく、沢靴でも流石四段クライマーというような流れるような動き。
巻いた2人はだいぶ高く巻き上げられ、急なルンゼを横断して残地ロープ駆使しながら復帰。
ヒルがこの巻きは多かったようだ。

名物の大岩。私は水線をそのまま行ったけど…。
3人は下がっているロープをゴボウでスラブを上がる。支点は結構立派なリングボルト2本であった。

変わらず綺麗な様相。

束の間、ゴルジュで再度威圧感のある様相となっていく。

皆、楽しみながら登っていく。


左から支流が滝となり落ちている。ゴルジュならではの景色。

これは確か左壁を登ったと思う。

そして石棚が立ちはだかる。豪快。

下段は登れるけど、上段は厳しい。
右岸の岩場が階段状になっており簡単。露出・高度感も無くロープも要らない。

こいつは水線突破が厳しかった。3回程泳いで突っ張りでトライしたが、E氏もこいつにはもう少しというところで流される。
ここで体温を奪われてしまい、私はガタガタ震えだすわ指先は痺れるほど冷たくなるわ、やっつけられた。
R君は右壁を器用にトラバースして突破していた。こっちも割と難しい!
まぁ、普通は左を歩いて越えるんだけれど。

果敢に攻めるE氏。

この滝も敗退。先ほどの寒さが回復せず、私は1回のトライで敗退!
E氏は泳いで突破!素晴らしい☆

これより先は殆ど印象に残らないほど簡単。

釜も少し浅くなった感じがする。

寒さも落ち着き指先も痺れが解消されたので、水線を攻める。

この滝で滝らしいのは終了。

いい味出してる崩壊した巨大堰堤を越えていく。

あとは川原歩きで遡行終了点へ。ここでヒルチェック、沢装備を解除して昼食。

東沢の様子を少し見に行く。
穏やかな渓相。

さて、下山にかかる。柵があって巻くようにして小川谷廊下右岸の径路を下る。
こちらもさっそくヒルの攻撃。
トラバースが殆どで、一部ザレがあって歩きにくいところはあったが特別問題なし。
途中でキノコも収穫♪

1時間程度歩いて林道へ復帰。

林道歩きはいつも通りやれやれ。
今回はとても泳いだので寒さが辛かった。
上のウェットスーツでも買おうかしら…。
沢自体は素晴らしく、水量も多い状態でとても楽しめた。


  • コースタイム

玄倉駐車場(8:30発) → 出合(9:50) → 大岩(12:00) → 石棚下(12:55) → 崩壊堰堤(14:10) → 遡行終了点(14:20〜15:20) → 林道(16:15) → 玄倉駐車場(17:40着)

伝丈沢左俣遡行 八幡山 金石沢下降

金峰山の南面を流れる伝丈沢は以前から気になっていた。

クリスタルライン途中、御岳林道のゲートからスタート。駐車場所もある。

林道を少し歩き、入渓。序盤は堰堤が幾つか。

堰堤との間は何だか人工臭はあるが綺麗な砂の川床。

ソバナかな…。この上流もたくさんあった。

魚影は小さいのが少しあった。大きいサイズもいるのかな。

いよいよ堰堤も無くなる。河原歩き。

滑滝が現れる。5mくらいはあるか。右側から越える。

快適な歩きの遡行。



滑が綺麗なところがいくつか。

3〜4mくらいの小滝。左を水流突破した。


変わらず綺麗な様相。

滑を挟んでハイライトが迫る。手前の3〜4m滝を右から越えて…。


立派な大滝。20m以上ありそう。
直登は非常に困難な様子。右の水平気味のクラックがどうかという感じだが、おそらくスタンス無いだろうし、乗越もかなり厳しそう。
巻きは比較的明瞭な右岸から。

巻き途中から大滝を見る。直登はだいぶ高度感あるだろう。
残置ロープが上部にはあった。
上部は至って穏やかに戻る。

キノコが見られた。多分、ヒラタケかウスヒラタケだと思うが見送った。
傘の裏は針になっていなかったので、ブナハリタケではない。

奥の分岐は左の沢へ入っていく。水量はあまり変わらない。

ガレはあるが、概ね快適。

4m程度の滝。水流左を越える。

段瀑で、最上段だけボルダーチックで水流左から越えた。

シャクナゲの中、水流も少しずつ減ってくる。

途中、作業小屋が潰れていた。こんな所まで林業用のものか。
ここで八幡山の南に詰めようと思っていたが、水流はまだ右にあるのでそちらへ。
最後の二俣はともにすぐ上で水流が消える。
ここで沢靴から登山靴に履き替える。

地形図上では判然としないが、歩きやすそうな左を詰めていった。
稜線に詰めるが、ここからはシャクナゲが繁茂して結構な藪漕ぎ。
八幡山手前のちょっとした岩に乗るのに適当に歩いて行ったら大変な目に遭った。
藪で前後左右身動きが取れず、足は地に着かないしザックは引っかかって10分程度であったが、非常に疲れた。

金峰山へはまだ遠いのか。この状況は甘く見ていた。
獣道のような踏跡を辿るが、再度外したらまたもや藪で奮闘。
尾根上にはいるのだが、左右か中央かどちらへ進むかでだいぶ変わる。

振り返りつつ、瑞牆山が途中見えて少し癒される。でも、また藪だけど…。

何とか、八幡山ピークへ。ここを踏んであわよくば金峰山へ登ろうなどと思っていたが、とんでもないことだ。
今回は沢をメインに変更して、ネットの記録でもいくつか見たことがある金石沢下降の周回とする。
次は、チョキから八幡山を経て金峰山まで歩こう。登りならここまでやられないと思う。

八幡山頂上は藪で写真左。右に金峰山が奥に見えている。
八幡山南面直下は岩場となっていて、ペンキでルートが示されていたが、薄くなっている。

その岩場から、こちら南面の進行方向。まだ結構ありそう。チョキは遠いなー。

右の岩に飛び移り、西の展望も見る。
先日登った、五里山はだいぶ低く感じる。岩峰がやはり印象的。

分からない鳥を何とか撮影。何でしょうか。

境界見出標は豊富にあり、ペンキでも書かれているところが幾つかある。

鞍部に作業小屋跡でゴミが散乱していた。
この先、シャクナゲがある所は相変わらず分かりにくい所多数だが、無い所は非常に歩きやすい。
目印のテープも少し新しめのものもある。左の尾根に引き込まれないように注意が必要な箇所もあり。

この崩壊あたりだったかな。
金石沢右俣であればその尾根を進んでもいいが、どうにも地形図上で少し複雑で気が進まなかった。

そして、下降点へ。
この辺は植林もあって踏跡らしきものもある。
すぐに水流出るが、伏流になったり復活したりする。
傾斜は緩めでボサや倒木も無い上、危険個所なく、サクッと奥二股へ。

林業用と思わる判別困難な標識があった。

すぐに堰堤も出てくる。作業路があったであろうが自然に還っているいる。

穏やかな流れが続く。この様子ならば、登山靴のままで問題なさそう。

ようやく滝らしい滝が出る。5m程度の小さ目の滝。
左岸をクライムダウンし、小休止。
ブユやらハチやらよろしくない害虫羽虫はおらずに眺められた。

小さい釜があり、砂の様子がいい感じのところ。
もう少し深ければ尚綺麗。

滑。ここも割と綺麗。

滝らしい滝ではないが、2m程度の連続する滝。


そして、最後の見せ場の大滝。
10m以上はありそう。左岸の大岩も特徴的だった。
ここの滝は右岸から簡単に降りられる。
その後は特筆すべき点はなく、堰堤が幾つかあるのみ。

林道終点に出て、駐車地点まで林道歩きで戻った。

今回はずっと気になっていた伝丈沢に行けて良かった。右俣の大滝は特に素敵。
倒木の煩わしさがなくて、釣師が結構入っている様子。
八幡尾根はだいぶシャクナゲが手ごわいので、次は登りでルート(踏跡)を忠実に追って、チョキから金峰山に登り御室川を下って行くルートをとりたい。
金石沢は上部まで堰堤があるが、途中にいくつか見所があって、思っていたよりは良かった。下からであれば大滝だけ見るのみでもいいかも。

  • コースタイム

ゲート(9:20発) → 大滝(11:10) → 二俣(11:50) → 損壊小屋(12:25) → 稜線(12:55) → 八幡山(13:15) → 金山沢下降点(14:30) → 金山沢大滝下(15:50) → 林道(16:05) → ゲート(16:20着)

小常木谷

秩父の沢の中では、豆焼沢に次いで行きたいと思っていた沢の一つであった小常木谷。
ここまで今まで引っ張っていた理由として、『置草履の悪場』なる滝場を巻いてしまっては全く遡行価値が無いから。
R君にセカンドでフォローしてもらい遡行に至る。
余慶橋から入渓。滑瀞経由。

5月に入渓した時はさほどではないが、今日は少し水量は多い様子。

丹波川を分けて右の小常木谷を目指す。
2回目だが、ここのゴルジュは素敵だ。

火打石谷を分けて小常木谷へ。先日の台風の影響か、大常木林道の橋は少し流されていた。
橋を2回ほど横切ると小滝。

3m程度で右側が登れる。

再びゴルジュとなる。こちらも素敵だ。

4m程度で小さい。右を簡単に越える。

ここは岩肌が長年磨かれているのか紋様が綺麗であった。
なるべく水線に沿って登る。

2段になっている滝。下段は左から。滝壺は深くて、R君が攻めたが、右は足がつかないようだ。

右から左へと登って越える。

通常であれば大した印象もないのだろうが、滑というか流れはいい感じだ。

遡行図では3×7m滝。水流豊富で右を結構楽しく登る。

しばらくすると滑が綺麗なところで支流の沢が落ちている。花ノ木沢だ。


出合からはいい感じの滝が落ちていた。平常時はどの程度の水量か分からないが見栄えがする。
下段6m、上段8m程度の印象かな。

いよいよハイライトとなってくる、前座の銚子ノ滝10m。

傾斜があるため威圧感はある。
左壁がルンゼっぽいようになっており、ロープ出して登る。残置多数で簡単。
登ってみれば、Ⅲ程度なのでロープ出さなくても、そんなに問題なさそうだった。
が、灌木に引っかかってロープの流れが悪く時間を食ってしまう。
上にはトラロープがあるが、とても信用ならないので、R君を確保して先に降りてもらい、若干の懸垂で降りる。
降りた先は倒木だらけの、逆くの字滝といわれる滝。8mあるとされているが、倒木でそんな高さは感じない。
歩くかの如く下部は倒木を跨いで、上部は突っ張りで簡単に越える。

小滝(6×9m)を越えて、その奥には大物がいた。

不動滝12m。水量豊富で直登はとてもできそうにない様子。右岸からも巻けるそうだ。
今日の一番ベストなラインはやはり右支流を登ってトラバース気味に登るように感じる。
支流もそこそこに水量はあり、シャワーで登る。

通常は丹沢の雨棚のような滝なのだろう。
不動滝を横目に左へ移動していく。

スラブはヌメっており少し緊張するが、特別問題になるところはなかった。
トラロープがあったがあまり用を成さない。
そのまま上の小滝も巻いてしまっても良かったが、懸垂で滝上に降りる。
懸垂した木の先にはトラロープがあったが、そちらは今日のコンディションでは危険と判断しての懸垂下降。
すぐ上の小滝5mは簡単に右から越える。これは大滝が登れる登攀力があれば、難しいはずはない。

そして、次の大物、大滝。下段4m、上段14mの滝。

下段は倒木で埋まってしまい美しくない。
R君は巻くと言うが、絶対に登れるはずなので、フリーで取り付いてみる。
上段10m程登ったところで、おそらくⅣ程度の場所が出てくる。
残置ピトンも僅か2m程度で4つあり、ここは厳しいとと判断して慎重に様子を探るが、どうにも外傾スタンスで踏ん切りがつかない。
最早、下にはR君はおらずに巻きに入っており、懸垂するか、長めのスリング残置してクライムダウンしか確実な方法は無いと覚悟した。
登りたい心と恐怖心がせめぎ合う。正に、これが『セミになる』ことだと思った。
巻き終えたR君が上から声をかけてくれて、下からビレイしてくれることになり、セルフ取ってロープ使用して再開。
3手程度だが、緊張する場所があり、メンタル勝負。
登ってみるとそうでもない印象であったが、これは負け惜しみだろう。
ロープを出す際には三脚を落として破損しまうし、R君は再度巻いて戻るというので残地ビナ・スリングもあり、結構痛手。
大滝を甘く見た勉強代としておく…。
でも、ここで吹っ切れた。
続くねじれ滝。下段8m、上段10m。

R君は最早登る気があまり無いようなので、一応ロープを託して水流右をフリーで下段を登る。
ここも残地が水流近くに2つ、水流離れた右壁に残置スリング付もあった。
水流が強くて左のスタンスがいまいちであったため、上からロープで確保してもらい登り切る。
元よりA0など最終手段なので、残置スリングを使って壁を登るよりも、水流に微妙なスタンスと甘いホールドで登る方が安心だった。
上段との間は安定しており、アンカーに一応足りそうなピトンがある。
折角ロープ出していることもあり、上段を登らずにはいられないので、左から取り付く。
ピトンは4つ程あって、上部は水流方向のスタンスに右足を上げる前後が核心。
安心感もあって余裕を持って越える。
R君にはかなりピリ辛だったようだが、テンションがかかることなく登ってくる。

岩岳沢に着く。15時前に着いたらもう少し先へ進もうと予定していたので、その通りに遡行。

12m滝がすぐに曲がった左に現れる。
右から取り付いて中間辺りから水流に復帰して右を登ると楽しい。傾斜はあるが、ガバが適度にあるⅢ程度。

その後は簡単な小滝。

左からの支流も滝となっている。やはり、今日は水量豊富なのだ♪
これを詰めてもいいようだが、単独ではないので、自重。

快適な緩い沢の様相だが、小雨とガスでどうにも。

地形図上の滝記号の滝だと思う。水流右からど真ん中を楽しむ。
ここでそろそろ限界と判断して、沢装備を解除して登山靴に履き替えて尾根に取り付く。

途中に木材搬出用ケーブルと思しきものがあり、安全な尾根と確信する。
予想通り、上部は植林帯となるが、最後の稜線付近は枯れた笹の藪漕ぎとなった。

岩岳を下り切る鞍部の少し前に詰めたようだ。登山道に出て5分程度で何やら人工物。
何でしょうか・・・?

トラバース気味に続く登山道から岩岳のピークを踏む。
展望まるで無し。小雨やガスもあり、余計に無い。2つに割れたお手製の木のプレートと三角点があるのみ。
もうここからは用は無い。R君の様子をみながら飛ばして下る。
途中の樹林帯はかなり暗くて雨の音も聞こえてきたが、何とかヘッドランプ使わず(R君は途中使用)戻る。

雨は凌げそうな小屋を通過して沢を渡渉していく。

かなり暗くなったが、何とかなりそうだなと話していると、この木橋が有り得ない滑り方をする。
四つん這いになって1つめを渡った。
滑瀞を下る方が楽なのだが、この道の先の様子も気になるのと、沢靴にわざわざ再度履き替えたくないのとの思いで、そのまま登山道を行く。
これがやたら登りまくり大汗を欠く。
結構長い1日であったが、戻ってこれた。
いつも通りの、はくさいで天丼でお腹いっぱいにして帰る。
今回は反省点がかなり多かった。
ロープを出すかどうかの判断はやっぱり難しい。銚子ノ滝は出さなくてOK。大滝とねじれ滝は絶対に必要。
意思疎通がいまいちで残置してしまった。一応、懸垂してバックアップと仮固定して回収は可能であったが、時間的にも圧迫感があった。
そして、体力・脚力は何よりも重要。秋からは再度外岩リードでトレーニングだな…。
2級上でこれでは、目標とする黄蓮谷などは遠く及ばないように感じた。
まぁ、問題点が洗い出せたという点では、大きな前進の一本であることは間違い無い!!

熊倉沢右俣

台風に怯えながらの出発。
奥多摩にある、熊倉沢へ。

落合橋から先の突破ははばかられるので、手前100m程の駐車地点から歩く。
さして歩くでも無し、大した差ににならならない。
途中で草刈作業中で車が入っていた。落石があって終点まで行けない。

やはり大して時間はかからなかった。終点は広くない。

早速、入渓すると小滝が現れる。4mくらいで水流を簡単に登れる。
蜘蛛の巣だらけで、棒を片手に遡行することになる…。
10分程度で二俣となる。遡行は右沢で下降は左沢を下りてくるつもり。
すぐ上に陸軍滝18mが落ちている。


直登はかなり厳しそうだが、中段までは登れるはず。
かぶった所の乗越がそこからできるのか…。
左岸を小さく巻いていく。そこそこ急なところを登った。
すぐにトヤド沢を左に見る。

ここでトヤド沢の左岸にいくつもこの花があった。

熊倉沢の方は少し上に炭焼窯あり。

平凡な様相が続くが、ようやく段瀑。3mと4mらしい。
下段は容易。

こいつが外傾スタンスで一歩だけ難しく感じる。
残置スリングがあってA0できるが、頼ることなく登る。

少し上にも滝があるが、いかんせん水量が少ない。
これは容易。

枝沢には目もくれず、こちらの10m滝を登る。

右が階段状に近く、ぬめりはあるものの注意して確実に登れば簡単なレベル。
上部には残置ピトンがあった。

この後は退屈な詰め。水流もすぐに無くなった。
暑くてやれやれだと思って油断していたら、左から大砲の如くイノシシ二匹が前を横切る。
そして、ハチが徘徊して精神衛生上よろしくない。
沢よりこちらの2つが緊張したよ…。
倒木は少なめで詰めは楽。何と短い沢!!

浅間峠の東屋に出る。

巨木2つに祠あり。結構立派な木だ。
小休止して、熊倉沢右俣の左沢を下降する。
栗坂峠付近の標識から沢へ降りていく。

上部は非常に崩れやすい土を流れに乗ってどんどん下る。


2つの小滝をクライムダウンして、右から沢が合流。
そこから少し下の滝はクライムダウン困難と判断して、右岸を巻き降りる。

小滝を軽くクライムダウンを1回してミニゴルジュを通過すると二俣へ。
結局、下降で緊張するような所は無く一安心。
あとは来た通り戻るのみ。
遡行時も思ったが、魚影が濃いので、油断している魚の捕獲を試みたところ…。

何と尺ありそうなヤマメを捕獲!測定すると、30〜32cm。
入川谷でも同じように捕獲したが、あの時の15cmほどのヤツとは比べるまでもない。
釣りしながら泊まりで聖沢行きたいなーなどと考えながら戻る。
入渓してすぐの4m滝の下降もクライムダウンは容易。
いつ降り出してもおかしくない空模様であったが、駐車地点につくや否や、大粒の雨となる。
ギリギリセーフだった。
水量があまり少ない沢は物足りないが、濁流と化した沢は御免だ。
左俣が残ってしまったので、いつか回収に行かないと…。

  • コースタイム

駐車地点(10:50) → 林道終点(11:10) → 陸軍滝(11:30) → 段瀑CS滝(11:55) → 10m滝(12:10) → 浅間峠(12:35) → 下降点(12:50) → 巻いた5m滝上(13:20) → 二俣(13:35) → 駐車地点(14:20着)

原小屋沢

クラシックルートである原小屋沢へ。
林道は殆ど終点まで車で入れて、魚止橋の手前に駐車。

水量は通常なのか分からない。橋を渡ってすぐ左をショートカット。
ダート道が続いているが、以前無かったはずの簡易ゲートみたいなのが設置されていた。

すぐに伝道。早速、ヒルが付いていて、先が思いやられる。
折角来たので、沢を歩く。

が、デカい堰堤が立ちはだかる。右からサクッと巻く。
大岩がゴロゴロしているが、ボルダリングで楽しめそうなのは殆どない。

CS滝を楽しみながら遡行することに。

雷平までは、早戸大滝の道が一応あるが、水流を外れると隠れているこんなのを見ずに行ってしまう。

この滝は水線通しが深くドップリなので、右の岩に登って越えた。
ガイドブックや他の人のコースタイムは大して当てにならないが、いつも通り入渓時刻が遅いので、余り悠長に遊ぶ訳にはいかない。
退屈なゴーロ歩きもあり、雷平からやっと原小屋沢へ入る。ここからは初めてだ。
危険個所は無く、サクサク進む。

っと、大きな滝。まさかこれが雷滝とは思わない水量の乏しさ。
まぁ、事前情報無かったら、それなりに凄いと感じただろう。

滝壺はまぁまぁの深さ。右から取り付いて十分登れそうな印象だ。

上部を見ると、どうか?水流が多いと左に移るのに押し流されるかもしれない。
少し空身で登ってみたが、中間までは簡単だった。単独ではリスク回避ということで冷やかしになった。

でも、巻き道の右岸には大輪のユリが丁度花を咲かせていた!!
これにはいたく感動♪香りも良い。
巻き道は非常に明瞭であり、危険など全く無いかのように快適。
サクッと巻いて、滝上すぐを左岸に移って進む。

小滝はあるが、まぁ普通。

これも小さく、階段状。

しかし、こいつは中々厄介であった。
自分で行っておいて何だが、わざわざ胸まで浸かって左壁を上がったが、寒くなってしまい、やらなければ良かった…。

CS滝がいい雰囲気。


小滝をいくつか越える。水流通しを基本にしているが、選べば殆ど濡れない。

カサギ沢には小滝が落ちている。こちらもいいのかもしれない。

さて、屈曲した先には前衛滝を従えて、バケモノ滝が落ちている。


暗くて傾斜もあるので、中々見応えあり。
直登は右から取り付いて殆どシャワーとなるが登れそうな印象だった。
こちらも大人しく右岸を巻いた。
このまま逃げてばかりではいかんと思うが、手ごたえのあるのは無い。


小滝を越えて、三段の滝。合計で20mくらいか。

下段は右から取り付く。

水線通しで登れる。中段も難しくない。

上段は下からだと左しか見えていないが、右にも水流があり、そちらが傾斜が緩くて簡単。

その上も小滝。

右から支流が落ちるが、水流は少ない。

水流をどんどん登る。
そして、私の今回の核心。

10m程の滝らしい。

右側が浅くて取り付きは簡単。
水流からも登れるが、中間にバンドがあって、そこに乗って水流へ合流する。
滝の横で写真を撮ろうとしていたら、カメラに付いていた雲台が滝下へ…。
危ういクライムダウンで回収して、再トライすることになった。
さて、先ほどと同じラインでバンドに乗って、水流浴びるようになってからは、水が冷たくさっさと抜けなければと思うが、思い通りにいかない。
左足は概ねいいものの、右足がいいスタンス無く、フリクション勝負のスメアリングの様相。
多分戻れるけど、気分的にも戻るに戻れない状況。上部ホールドも緩いのや小さ目のカチばかりで、かなり緊張した!!
Ⅳレベルは確実にあると思う。
そんなピリ辛な滝を越えると、ガータゴヤの滝。


これはパッと見でも簡単そうであり、自由度高い。
水がとても冷たくて、左に回って上段を登っていく。
途中、残置ピトンもあったが、落ちるような難しい個所は無い。
滝上は冷たい沢の冷気で霧がかかっていた。

まだまだ水は冷たいが、概ね河原歩きとなる。
上がるにしたがい、水が温くなる。

何と水流が消えてしまう。写真の雷滝も水流少ないようだったし、悲しい。

再度水流復活するものの、涸滝もなく歩くのみ。
こんなドラム缶やら一升瓶やら色々ゴミが目につく。
時々ボサも被るようになったが、大した支障なし。
登山道らしき稜線が見えるようになり、涸れた沢型を少し辿り、詰め上がる。

原小屋平の少し先に出たようで、10mばかり戻って写真を撮ってさっさと下山。

姫次。展望は曇りで無い。ヒルもここならば出ないので小休止。

少し先には東海自然歩道の最高点らしい標柱が立っていた。こちらは見落としそうな小さな標識。

下降点には標識は無いが、しっかり道は付いている。
早くも笹の下からヒルの襲撃に遭う。

降りていくと、すぐにガスの中。元々無いであろう展望が更に無い。

サクサク下って榛ノ木丸。相変わらずの展望。
ここから魚止橋へのショートカットの尾根を下ることにする。
読図で良く確認せず、すぐ先の岩記号を右から巻いてしまい、正規の尾根に復帰するのに無駄な体力と時間を使うことになった。
沢型をトラバースしたり登り返しを少ししたり、お馬鹿さん。
獣道なものだから、ヒルもわんさか。
正規尾根は普通の登山道と変わらない。下は植林だが、沢靴では滑りやすく、転ばないものの何度もスリップして下山。

やっと!ダート道に出る。5分程で駐車地点へ。
ミスのせいで、普通に登山道をそのまま下った方が、間違いなく今回は早かった。
今回は色々と反省点が多かった。

  • ①滝の直登で水をかぶることはないだろうと、上半身の装備を怠ったこと。
  • ②カメラ周辺器具のチェックが不十分だったこと。
  • ③安易に危険箇所が無いところだからと、最適ルートチェックを怠ったこと。

付け足すと、今後のためはヒル忌避剤も必要かな。
でも、原小屋沢はまた行きたい。
登れなかった雷滝と、バケモノ滝が本当に登れるのかどうか…。

  • コースタイム

魚止橋(10:25発) → 伝道(10:35) → 雷平(11:20) → 雷滝(11:50) → バケモノ滝(12:40) → 三段滝下(12:55) → ガータゴヤの滝下(13:30) → 原小屋平(14:25) → 姫次(14:40) → 下降点(14:50) → 榛ノ木丸(15:20) → ダート道(16:20) → 魚止橋(16:25着)

水根沢谷

奥多摩にある水根沢谷へ。
移動時から雨が降っている。泳ぎも交えて登る沢で、下山は楽なようで、むしろ好都合。
全くもって舐めた入渓時刻だが、半円ノ滝で切り上げもできるので…。
大麦代トンネル直近の駐車場に停めて、車道歩きを10分ほど。

ご丁寧に注意書きあり。
適当なところで入渓。

とても穏やか。増水している様子も感じられない。

2m程度の小滝が出迎えてくれる。

これも小さめ。

滝の脇からも撮影。薄暗い。

作業路か何かの橋をくぐる。

2〜3m程度でこれも楽しみながら登る。

少しゴルジュっぽいところもあるが、穏やかなのに変わりない。

これも小さめ。

さて、この滝4mほどだが、非常に深くて足がつかない。
左壁をトラバースで突破できるか試したが、かなり厳しく、結局大人しくどっぷり水に浸かって水線突破した。
今回は、ファイントラックのラピッドラッシュを装備していることもあり、寒さは殆ど感じない。
結局これが一番時間を要した。一番手応えあり。

先ほどしっかり濡れたので、この滝も臆することなく取り付く。
まぁ殆どこれは濡れずにステミングで水流を快適に登れる。
二段12mらしいが、そんな高さは全く感じない。

直後のこの滝は3m程か。右から取り付き、水を被って左に移動して登る。

小さいものの段と釜で綺麗。

順調に遡行していくと、左手に家と言っても良いほど立派な小屋がある。
下にはワサビ田らしきものがあるが、最近はどうなのか。

滝は小さいが釜は深い。それなりに浸かりながら進む。

なるべく水線を攻める。

苔が綺麗で癒される。倒木も少ない。

一応、この滝がハイライトらしきことになっている。半円ノ滝6m。
今回は遡行図持たずに来たので、特別な感じなく、さっきの斜瀑同様にステミングで水流を跨いで簡単に超える。

相変わらず小滝は連続。

これも小さめ。

三脚片手に遡行できる程度なので、面倒がらず写真を撮りまくる。

ここにもワサビ田があった。取水パイプが延びているが使われてはいなさそうな様子。

花がいくつかあって和んだ。

たまにだが、格好良い岩も転がっていた。

深いところも躊躇せずに水線を行く。

この滝は4m程度だが、とても苔・植物の様子とマッチして非常に綺麗だった。
高度がそこそこ上がってきてガスが時折沸いてくる。

まだ15時程度だというのに、非常に暗い。深さがどの程度あるのか注意しながら。

これもワサビ田作業の小屋跡なのか。朽ち果てていて原形はない。

見送る二股の左の沢の様子。まぁまぁ水が流れている。シンナシ沢か。

少し見栄えのする滝がやっと出る。
左からが容易なのだろうが結構深いので、右から取り付いてみる。
右は深くなくへつりもⅢ級程度の快適な感じで抜けられた。

最早、写真を撮るばかりで、半ば終わった気分になっている。
大堀沢のすぐ上の地図上の滝記号の場所には何も無い。さっきの6m滝の場所間違いか…?

水根沢林道が横切る。
雨やガスがたまに出たりするので、近くに登山道があるように感じなかった。

撮影に勤しむ。


上の写真が二俣の右沢の様子。



小さい滝ばかりで少し飽きる。

水の涸れた沢があって、ワサビ田跡?が連続する。現役なのか不明なので疑問形。
ガスもかなり濃くなってきた。
そして、やっと…。1070m近くだ。

待っていたそこそこの滝。
5〜6m程度と思うけど、まぁまぁ。
正面は引けない。

三条になっていて、どこでもまぁ登れそうな様相だが、右側が簡単で少し濡れる程度で登れた。


上の写真の滝で大体1200m位まで上がっている。
小滝はあるが、視界があまり利かない程ガスが濃くなってしまう。

1250mちょっと下くらいから始まるワサビ田跡で切り上げることにする。
適当にトラバースして小尾根に乗り、水線から10分もかからず1300m付近で水根沢林道(登山道)に出る。

はぁ〜、ガスに巻かれて殆ど視界利かない。
真っ暗とは言わないまでもかなり陰鬱な雰囲気。でも嫌いじゃない。

すぐに東屋の休憩所が現れる。今日は登山靴は持ってきていないこともあるが、軽快に下れる。

下っていくと、何気なく見た斜面に、何と私が知る数少ない可食キノコ、タマゴタケがいくつもある!!
これはと思い、いくつか持ち帰る。帰宅後美味しくソテーでいただいた♪

遡行時気づかなかったが、こんなに近くを登山道が通っていたとは…。
ここの先すぐ橋を渡り、延々トラバース。

一部は細いところもあるが、所詮は一般登山道。通行に注意が必要な場所も無く。

この標識でスイッチバックして、廃屋前を通過してすぐに舗装路へ出る。
楽々、駐車場へ戻る。

今回は、泳ぎやゴルジュ入門と言われる沢のチョイスで、まぁまぁそうかなという程度の印象。
大きな滝は一つも無く、ロープ出すような緊張するような場所は微塵も無いように感じた。
何より登山道が近くにあるので、初心者でも非常に精神的にも安心な沢。
水根沢谷と坊主谷が同じ1級上とは思えない歩き・泳ぎメインの沢。


  • コースタイム

大麦代駐車場(10:50発) → 入渓点(11:05) → ワサビ小屋(12:10) → 梯子ワサビ田跡(12:50) → シンナシ沢(13:25) → 水根沢林道の橋(13:50) → 三条6m滝(14:25) → 遡行終了ワサビ田(14:55) → 水根沢林道登山道(15:00) → 橋(15:25) → 車道(15:50) → 大麦代駐車場(16:00着)

笛吹川系 雷川

時間も無く手近に危険なく楽しめる沢というとこれしかない。
笛吹川支流の雷川へ、今日もR君と。
雷地区を抜けて沢沿いを車で上がるが、一般車通行止の看板が立っていたので一応そのすぐ近くに駐車。

歩き始めから雨。最初から雨具を上だけ着て車道を歩く。
非常に暑い。
堰堤が下部は連続するのでやむなく林道歩きなのだが、しびれを切らして途中から入渓。
極めて平穏。

堰堤を乗り越えたり、林道の橋をくぐったり。
地籍調査のテープがたくさんついていて少し鬱陶しい。

橋からすぐで古いトラックが放置されていた。
既に荷台から木が成長して生えている。
廃林道を上がって堰堤を越えたり、普通に巻いたりする。
そしてお待ちかねの滝。


この滑を待っていた!!
10m程度はありそう。傾斜は緩くて直登可能。

すぐ上もまだ滑は続く。



薄暗いが水の流れがとても素敵。
気持ちよく沢歩き。
そしてこの沢一番の滝。

30mくらいありそうな滑滝!

直登を試みるが、とてもじゃないが、ブラシがあっても水線は厳しいレベル。
右側を小さく登って滝上に。
三脚やらカメラをぶら下げながら遡行するので中々進まない。
大きい滑滝のすぐ上にもまだある。

4mほど。これは真ん中を直登。
1210m付近の三俣は一番右の沢へ。

小規模だが、少しだけ滑もある。

倒木もそこまで多くない。

1300m近くでは、まさかの堰堤が出現。
下の小滝が綺麗なだけに残念。右からサクッと巻く。

非常に穏やかで滑ももう無い。

1430m近くではまた堰堤。ここまで上流まであるとは。
すぐ上の二俣は右へ。
水がとても冷たくなってくる。
水流もあるので最後まで詰めるが、ついに伏流となり水が消える。

ここが最後の二俣。
右が歩きやすいが、左を行って林道に登ってみる。
すぐに尾根に乗ってトラバースして林道へ。結局結構登ることになってしまった。。

沢の上部もそうだったが、霧が立ち込めている。
適当にショートカットしながら藤谷ノ頭を目指す。

マルバダケブキが多い。山菜を摘んでカップ麺に入れて腹ごしらえ。
食べてすぐは良かったが、少し風もあり、すぐに寒くなってきた。
ここから甲州市と山梨市の境界の尾根を下っていく。
出だし少し間違えてしまい、トラバースして目的の尾根に復帰。

境界だけあるのか?踏跡も明瞭。
ただ下山では少し物足りないと感じて、1560m三角点ピークを往復。

どうやら赤岩御殿という名前らしい。
四等三角点があり、頂上のみ切り開かれていた。点名は小屋敷。

境界標識はたくさん。
歩きやすいので、どんどん下る。

1363.5mは三等三角点。点名は滑沢、寄沢ノ頭というらしい。晴れていたとしても展望は殆ど無いはず。
1270mくらいの所まで下っていくと見たことのないものが。

地籍図根三角点だそう。
林道目指してここから境界外れて北東尾根を下る。
林道が見えるが、何と末端は降りられない。
私は尾根の左から、R君は右から下りた。
右から下りる方がずっと楽だった。
今日はお助け紐しか持っておらず、やっぱりロープはある程度の長さがないと駄目だと思った。
林道歩きはだるいが、半日でも十分に美味しく楽しめた。

  • コースタイム

駐車地点(11:20発) → 入渓(12:00) → 廃トラック(12:00) → 大ナメ滝(12:30) → 堰堤(13:10) → 堰堤・2(13:40) → 廃林道(14:25) → 藤谷ノ頭(14:35〜15:00) → 赤岩御殿(15:40) → 三等三角点(16:20) → 地籍図根三角点(16:30) → 林道(16:50) → 駐車地点(17:20着)