シャクトリムシみたいなのが顔を這っていたいた程度で、虫にも寒さにも悩まされず、概ね快適に眠れた。
焚火を復活させ、昨日の残りもので朝食を済ませる。
カメラは完全に駄目。以下はR君のスマホでの撮影写真。
まずは一発目の大き目の滝。右壁から登れそうに見えるが、大人しく右岸巻き。
1000mも詰め上げるので、サクサク進む。
さて、ここがゴルジュ入口。
この先、小滝から深い淵があり、その先5m程度の滝がある。
左をトラバースして飛び込み、冷たさに堪えて泡立つ水流から右壁に這い上がり、右から滝に取り付いた。
が、不自然な体制で左足の突っ張りが滑ってしまい、滝壺に落ちる。
変な水流に揉まれ、上がるのにとても疲れた上、寒さも回復せずに、結局大きく右岸を巻いた。
次の滝。結構水流が豪快。
右から冷やかしで様子をみる。カムがあれば中間支点を取れるが…。
上部の水圧に圧倒されて、ここも右岸巻き…。
ヘタレっぱなしだ。
小さ目の滝を越えていく。
この先、大き目の3段滝が現れる。
一番下は立っているが、右のクラックっぽいところが登れそうに見えた。
結局は土壁に向かうので、余り魅かれず巻いた。
下段を覗いて、中段から水線復帰を試みる。
概ねⅢ程度で簡単なのだが、滑ったら確実に一番下まで落ちるので緊張する。
上段は落ち口で水流に負け、完全な水線突破はできなかった。
その後は直登可能な小さ目の滝あり。
二俣となり、大きなカツラがあった。
左へ進むと、ぐっと水量は減る。
しばらく進むと伏流となり、ここで沢装備を解除し、着替えて登山靴に履き替える。
再度水が出るが、すぐに消失し、和名倉沢の源流の水をたっぷり汲む。
苔に覆われた沢形を詰めあがる。
藪らしきものもなく、稜線に出て僅かで登山道に出た。
一応、和名倉山の頂も踏んでおく。以前はもっと山頂標識が賑やかだったと記憶しているが。
地味な様子は相変わらずだった。
あとは下山するのみ。
稜線までの詰めでエネルギーをだいぶ使ったようで、R君は少し休憩。
少し先へと進んでいくが、その後は中々のペースで復帰。
やたら暑い箇所もあったが、沢の冷気があるのか、造林小屋跡は涼しかった。
取りこぼしがないよう、登尾沢ノ頭も踏みに行く。
登山道は東を巻いてしまうが、傾斜も緩いので、ほぼ直登。
植林であり、非常に歩きやすい。
東京大学の境界標識がここにもあった。
右に殆ど埋もれた状態。三等三角点、点名は麻生。
このエリアには山名辞典に記載がないが、八百、尻無ノ頭、松葉沢ノ頭、仁田沢ノ頭というマイナーピークが存在するが、明らかに沢登りでないと食指が向かないものばかりだ。
反射板跡に、登尾沢ノ頭の標識があったが、なぜ?
やる気満々な雷が鳴り、もしや豪雨にやられることを覚悟する。
いよいよ雨音が迫り降り始めるが、それも弱いものであり、合羽を着たもののすぐに止み、暑くて脱ぐ。
植林となった尾根道を下りまくって、やっとダムの吊橋を渡る。
吊橋上では風が気持ちよかったが、最後の車道歩きがだるかった。
泊まりの沢登りは思ったほど大変ではないが、直登の色気を出すと荷揚げなどで時間を要すること必至でジレンマ。
40Lザックでは小さすぎるが、何とか全てこれに無理なく収まるようにしなくては…。