遠流日記

登山・滝見・バイク等、趣味日記  ★沢パートナー大募集!★

清八山

文学作品で思い出した、太宰治
深田久弥も一応小説家ということにもなっているが、同じ土俵で並べてはいけない。
折しも、『富岳百景』や『人間失格』を再び読んでいた時。
清八山〜天下茶屋までが繋がれば、北東は大菩薩の丸川峠、南西は精進湖の三方分山まで歩いたことになる。
こういった経緯で、計画した。

清八林道を歩いていく。
甲府盆地は晴れ間があったが、こちらは霧だ。

ネコヤナギもしっとりと水分を含んでいる。

標高を上げるにつれて、さらに濃霧となる。

富士の展望がないのは残念ではあるが、この幽玄さは素敵だ。

林道終点。何年か前に下山で使ったことがあるが、全く記憶にない。

終点からは清八山はすぐだった。
展望も無いので、少し戻って八丁山へ向かう。
女坂峠を分ける分岐を八丁山へ進んで行くが、風が強くなり肌寒い。
八丁山と思しきピークは特に何もなかった。

黙々と歩き、八丁峠。送電線をくぐり、そのまま尾根を南下していく。

特にこれといって変わり映えのしない景色だ。
右は広葉樹、左は幼木中心の植林。
天下茶屋へ降りるはじめの分岐には何も標識はないが、木道がある。しかし、歩く人も少ないようで、荒れてきている。
その先の分岐を天下茶屋へ下った。
なるほど、歩きやすい。

さっさと下り、太宰治の碑。
『富岳百景』も割と好きだが、この前後の作品も好きだ。

天下茶屋は落ち着く。軽食を取る。この佇まい、幼少の頃とイメージが変わらない。
御坂茶屋辺りには桜があったような気がするし、テント担いで、太宰作品持って花見・富士見しながら美味い酒でも飲みたい…、などと思った。

当初、稜線を繋げることが主な目的になりそうだったが、今日は違った。
展望がない日にも、それなりの楽しみ方はあるものだな。