遠流日記

登山・滝見・バイク等、趣味日記  ★沢パートナー大募集!★

山梨百名山 〜鶏冠山(2115m) 甲武信岳(2475m)〜

天気も良く、絶好の登山日和の予報だったので、予定通り、鶏冠山(とさかやま)に挑戦します。
山梨百名山でトップクラスの難易度を誇る山なので、ワクワクしながら出発です。
市営駐車場から見る、鶏冠山。

トサカの様にギザギザで、見るからに手強そうです。
林道を歩き、吊橋を渡って数m進んだ所で、進入禁止を無視して東沢方面へ向かいます。
(・・・、この禁止、どうにかなりませんかね・・・。危険・注意くらいでも・・・。)
道は、かなり踏まれており、目印も十分です。
東沢の左岸の斜面をしばし歩くと、すぐに鶏冠谷の出合いに。

下調べでは、渡渉が何度かあるとあったのですが、この一度だけです。
しかも、水量も少なく、余裕で飛び石伝いに渡れました。
サンダルも持ってきましたが、必要ありませんでしたよ。
渡ってすぐに、左の尾根へ取り付き、結構な登りが始まります。
ほぼ直登ですが、目印もばっちりあって、それに従い、ただ登るだけ。
汗をかきながら、どんどん進みます!
地滑りを起こした所も通過ますが、全く危険ありません。
ちょっと、荒れているな、くらいです。
その地点を過ぎると、ルートは直角に北に曲がり、いよいよ岩峰が現れてきます。
ここがチンネのコルと言われるポイントかと。
指標も迷いようがないほどで、拍子抜けです。

このような乾徳山で見た、同タイプの指標もたまにありました。
そして、岩が現れました。

この辺りから、景色も素晴らしいです♪
右に巻くようにしてルートがありますが、あえて直登してやりました。
ここは大したことなく、巻き道もすぐに合流して、次の岩峰に。
何やら、ザイルの切れ端がありましたので、さっきより、気持ち少し大変?
とは言え、高々10秒足らずで登れます。
登って向かう先は、こんな景色。

昇仙峡の弥三郎岳を彷彿とさせますね。または、中国の桂林?
たまに霜が降りているところもありますが、総じて問題ありません。
鶏冠山らしい岩登りは、いつ出てくるんだ?と思って進んでいたら、あっけなく第三岩峰まで来てしまいました(汗)

あれぇ〜〜、ということは、さっきのが第ニ岩峰で一番危ない所だったのか!
第三岩峰は、やはり、さっきのザコとは違い、高さも倍くらいあって、登り応えがありそうですよ☆
写真の左から取り付いて、中間まで登ってみましたが、霜が怖くて、上の状況もいまいち掴めなかったので、安全のために迂回路をとりました。
この第三岩峰も、ちょっと頑張れば登れるでしょう。
が!、下るとなると話は全く違いますけどね(笑)
迂回路は、ガクっと下って登り返し、再び尾根に戻って裏側から山頂に向かうことになります。
尾根の指標に従い、山頂へ。

山梨百名山、78番目、鶏冠山、制覇!!
どれだけ手強いのかワクワクしていたので、こんなにあっさり着いてしまって、肩透かしもいいところでしたけど。
やっぱり、達成感を味わうためには、さっきの岩を登るべきだったか・・・。
上から確認しに行きましたが、やっぱり、下るのはかなり怖そうでした(笑)
標柱があるところで、景色を楽しんで休憩です。

富士山も僅かに見えましたが、ここは国師岳から甲武信岳へと延びる尾根と東沢の深い谷が、とても印象的です。
写真は、クリックで大きく見えます☆
どうも、不完全燃焼なので、木賊山までの道はどうなっているんだろうと思い、冒険♪
打って変わって、踏跡は薄くなりました(笑)
おそらく、鶏冠山も何年か前までは、こんな調子だったんだろうなぁ。
目印も古く目立ち難いものが所々となりました。
シャクナゲ漕ぎも沢山ありますよ。
こんな道を想像して、歩きたかったので、今度は叶ったり♪
どんどん進んで、おそらく2177mと思しきピークに来ました。

さっきは、見えなかった、甲武信岳が見えてきました。
右のデカイ山が、一等三角点のある木賊山で、左の小さいのが甲武信岳
ここが鶏冠尾根で一番高いはず。
前回、甲武信岳に登った時に、人が見えたのは、多分ここなんだろう。
藪っぽくなり、シャクナゲ漕ぎをしながら、一度がっつり下ります。
そして、登りがまた始まり、黒木の樹林帯に突っ込みます。
尾根の左(北西)を歩くこの道が、またいいんだ♪

秩父らしさが漂い、素晴らしい・・・。
カンバの混じるところを通過し、再び黒木メインとなり、ガンガン登ると、踏跡が不明瞭になり始めたところで、目印がいくつもあり、適当に進んだら、木賊山へ出ました!!

いやぁ、楽しかった〜♪ 丁度、標柱の真後ろに出ます。
ベンチに座って、満足感に浸りながら、昼食にしました。
厳冬期に来た時、展望の良いところでもあるのかと、この目印を少し追ったことがありましたが、これは、鶏冠尾根のものだったのですね。
日が翳り風が吹くと、息も白く、非常に寒いです!
着替えて、フリースとソフトシェル装備でようやく快適に。
時間も余裕がだいぶありましたので、ついでに、甲武信岳まで足を延ばすことにしました。
木賊山まで登る間には、岩の陰には、つららもありましたが、こちらは、霜柱が見られました。
もう、冬は秋を追いやろうとする時期ですね〜。
甲武信小屋を見送り、最後の登りをこなし、山頂へ。

甲武信岳、三度目の登頂となりました。
南西は、霞と雲で富士山〜金峰山はよく見えませんでしたが、代わりに、八ヶ岳北アルプスの眺望は見事♪
そして、佐久の方面の紅葉がとても綺麗でした。

拡大できますので、どうぞ。
木賊山のザレた下りでも確認できましたが、北アルプスの連嶺は、完全に冬山ですね。
ズームして撮ってみました。

来年は、遠征に行けたらいいな・・・。そんな風に思わずにいられない景色でした。
長々と景色を楽しんで、木賊山へ登り返し、戸渡尾根→徳ちゃん新道を下りました。
徳ちゃん新道の後半のカラマツも、黄色く紅葉しており、これもまた見所。

無事に登山口へ到着し、時間もあるので、西沢渓谷を回って帰ろうと思ったのですが、何しろ混雑していて、とても行く気分になれませんでした。
大型バスが駐車場に何台もあり、西沢渓谷は、こんな観光地だったのか・・・。
紅葉は、今が丁度見頃だったので、残念ですが、来週、黒金山をこの西沢渓谷経由で登りに行こうと決めました!


今回の登山の総括としては、鶏冠山は、既に熟達者の山ではなくなっており、多少キツイ所は残るものの、ピークを踏むだけならば、凡庸な普通の山と言っても過言ではないです。
八ヶ岳の県界尾根くらいが普通に登って下れるならば、余裕です。
ただし、そこから、木賊山までは、体力が必要になりますが、往路を戻るならば、楽なものです。
このコースは、結果的に見れば、甲武信岳をバリエーションルートで登った、ということでしょうか。
鶏冠山〜木賊山は、奥秩父らしい黒木の中を静かに歩けて、とても気持ちがよかったです♪


  • 本日の行程

駐車場(7:15) → 吊橋・突破(7:35) → 出合い(7:50) → 第三岩峰(9:30) → 鶏冠山(9:50) → 2177mピーク(10:30) → 木賊山(11:40) → 甲武信岳(12:15) → 木賊山(12:40) → 戸渡尾根分岐(13:20) → 徳ちゃん新道登山口(14:20) → 駐車場(14:35着)