遠流日記

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甲斐駒ヶ岳(2967m) 〜2日目〜 敗退・・・

空を仰げば、満点の星空♪
下で見るのと、これほど違うのかと、感嘆。
日付が変わる当たりから、穏やかになり、ばっちり眠れました。
と言っても、5時間くらいですけど。
ホッカイロ持ってきて本当に良かったです。寒さは余り感じませんでした。
外張りや内張りもないテントですが、−12℃でも十分に耐えられることが証明されました。
4時半過ぎに目が覚め、朝食を作り、5時半くらいに出発です。
手がかじかんで、アイゼンの装着に手間取りました。
テント場からは、ラッセルになりました。
勾配がキツイと、当然胸くらいになります・・・。
モナカ雪で、スノーシューを持ってくればよかったと後悔。
全くペースが上がらず、上の方のテント場で、既に明るくなってきています。

本当は、御来迎場で朝焼けなんかを楽しむ予定でしたが、とても無理です。
ダケカンバを抜ける当たりで、ついに昇ってしまいました。

今回、初使用のピッケルと朝日の図。
いや〜、ピッケル使うような登山など、したことがなかったのですが、氷結しているようなところでは、ストックなど役に立たないんですね。
ようやく、展望が開け、絶品の景色が☆

こちらは、中央アルプス

八ヶ岳も雲ひとつかかることなく、金峰山も見渡せます。
稜線は基本的に雪は少ないものの、吹き溜まりにはまれば、腰までに。
休み休み、八合目にやっと到着。

ここで御来光が見られなかったのが悔やまれます。
更に先へと進みますが、モナカ雪は深くなるばかり・・・。
進む先は、この通り、トレースもすっかり消失しています。

本当に、あんな所進んでいけるのか・・・?(汗)
頑張って進んで、鎖も掘り出し、登りました。安全登山の鎖の所です。

岩もアイゼンをガリガリいわせながら、上手く引っ掛けて。
そうしていると・・・、何と右のアイゼンが壊れました!!
丁度、8.5合目くらいでしょうか。
思考停止し、冷静になっても青くなりました。
こんなんで、どうやって下れと・・・?
もう、先へは進めるわけがありませんので、敗退が確定。
まさか、こんな形で引き返すことになろうとは、思ってもいませんでした。
この落胆は例えようもありませんが、写真を撮って、下山です。

拡大できますので、どうぞ。
しかし、私にしては、よく頑張ったかな・・・。
風もあまり強くないし、これだけの好天はそうそうなさそうだし、甲斐駒ヶ岳の山頂も拝めずに、無念。
下りは、予想外に、楽々下れました。
注意さえしていれば、体力の消耗も少ないです。
テント場に戻って、昼食を取って、撤収し、長い下りをこなしていきます。
恐る恐る登ってきた梯子も、下りの方が、やはり楽。
アイゼンも片方あれば、注意を払っていれば、大丈夫。
要所要所で休憩し、刃渡りで、最後の展望を。

1日目では、見えなかった富士山もよく見えました。
何と、笹平に着くかどうかという所で、左のアイゼンも壊れました(汗)
踏んだり蹴ったり・・・。
危ない、危ない、滑りながらも、やっと、凍結した部分を抜け、安心しました。
こうなれば、もう惰性で歩くだけ。
神社で、再び手を合わせ、終了となりました。


今回の敗退原因は、全てアイゼン!!

こいつだ。
今時、こんな旧世代のアイゼン使っている人なんかいないんだろうけど。
年末セールが新春セールで、6本爪アイゼンを買わないとなぁ。
時間的にも、順当に行っていれば、ピークも踏めたはずだと思うのです。
この失敗を活かし、これからの冬山登山に励みます!

  • 2日目の行程

テント場(5:40) → 御来迎場(7:30) → 敗退地点(8:40) → テント場(10:30) → 五丈小屋跡(11:30) → 刀利天狗(12:00) → 刃渡り(12:25) → 笹平分岐(13:40) → 竹宇登山口(14:50着)