K君と、急に大同心に行くことになった。
天候はよろしくないが、何とかなるでしょう。というか、するしかない。
美濃戸口を5時半には出発する。
サクサクと赤岳鉱泉へ進む。
沢沿いは涼しいかと思いきや、動いているので暑い。
赤岳鉱泉で小休止。
概要、分かりやすい。
小屋のオンタデを撮影して、先へ。
見覚えはある、ここからアプローチ。大同心稜を上がる。
どんよりしており、今にも雨が落ちそう。
踏跡は登山道のように濃い。傾斜もそこそこあるので、暑くてたまらない。
ガスの中へ。そして、花がとても多い!!これには興奮。
そこが、雲稜ルートの取付。
空身でK君と窺うが、状態は当然濡れて良くない。
もっと傾斜はあるかと思っていたが、出だしはド・スラブであり、ハングと言われている部分も、良くて垂直、拍子抜けするほどしょぼい。
濡れているのも、沢の感覚でいれば、普通のことなので、K君が行きそうならやってみたいと思ったが、そこは、やはり止めておいた。
ここで、油断しており、突風に煽られ、あわや滑落!という場面もあった。反省。
さて、この悪条件でも行けそうなのは、南陵。
トラバースして、小同心を眺める。
さて、南陵は・・・。
K君もやる気なので、南陵を登ることに変更。
ダブルロープとアプローチシューズの装備で登り始める。
K君先行。まぁ、とにかく、どこでも行けるので、ルートがすっきりしない。
簡単なところがルートでしょう?と思いきや、変な箇所にリングボルトもあったり。
結果、4ピッチで短く区切り、ピナクルの手前から草付をトラバースして、ドーム基部に抜けた。
アルパインは大昔にやったきりで、私はロープワークがたどたどしかった。
ドーム基部で、最終ピッチを確認していると、雨が強くなる傾向。
記念撮影済ませて、K君が懸垂用意をしてくれて、先に下りていく。一発で大同心ルンゼに下りる。
しかし、今年踏まれたであろうウルップソウを見ると、とても悲しい気持ちになった・・・。
大同心の周辺では、風がそこそこにあって、苦労しながら花の撮影も何度も楽しんだ。
オノエリンドウかな。開花までもう一息!!
ミヤマアケボノソウ。これも何株か見たが、開花はしておらず、残念。
去年見て、濃い紫の花に惚れたが、また開花しているところを見たい。
濡れたイワツメクサが清楚ながら艶っぽい。
これは・・・? オノエリンドウかと思ったが、花の様子はセンブリ属っぽい。
後日調べたところ、ヒメセンブリのようだ。環境省のレッドデータでは、絶滅危惧ⅠB類(EN)であり、貴重!!
この時、ミヤマアケボノソウばかりに興味は偏っていたが、不思議と淡い青色に惹きつけられるものがあった。
タカネシオガマ。満開。
ホソバトリカブトかな。トリカブトも種類があるので、同定が難しい。
雨の中、ぬかるんだ大同心稜を下って、赤岳鉱泉で休憩。
山小屋を利用するのは、記憶に乏しい。
K君にマレーシアカレーをご馳走してもらう♪ 辛さは控えめに感じるが、ヨーグルトやココナッツの緩和効果なのだろうか。山で食べるのは、当然美味しい。
ゆっくりして、再度雨の中下山にかかる。
ハナイカリがとても多く、そこかしこに。
濡れたトリカブトは、生命力に溢れる濃い紫で素敵だ。
エゾスズラン(アオスズラン)。見るのは、初めてだ。丈は結構ある。
目立つものの、発見したのはこの1株のみだった。
堰堤広場付近の小屋で小休止。
靴の中がこの雨ではぐっしょりだ。
車に到着しても、雨足は強く着替えて乗り込むのも大変だった。
今日の天候では、この内容でも十分満足だ。
K君のモチベーションは尊敬するほどであり、5年後はどうなってしまうのか・・・。
前回の沢でも、天気は良いとは言えず、こんな条件下でも一緒に行ってくれるし!
色々、良い刺激をもらえて感謝だ。
大同心 南稜 / Argonさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ