去年末から集中的に攻めている、大月の山へ。
昨年から酒の飲みすぎがたたったのか、今日も起きられず、遅い出発となる。
予定では6時そこそこに到着して歩き始めるはずが、8時も大きく回った頃・・・。
新年早々にやらかし、先が思いやられる。
向かう先は、雁ヶ腹摺山から伸びる楢ノ木尾根に連なるピーク。
奈良子入口から少し入った場所から歩き始める。
適当に672m高点の尾根を目指して取り付くことにした。
地元の方にここで会い、お話する。
クマはいるし、先日も道迷いや下山が夜になった例など教えてもらった。
ヘッドランプやモバイルバッテリーや紙の地図も持っているし、計画書も提出してあることを伝えて、いざ。
氷華がさっそく入口で出迎えてくれた。嬉しい!
さて、登る先は・・・。
余り面白くない植林だが・・・。
稜線にほどなく乗って進む。倒木は多少あるが、そこまで支障無し。
特筆すべき点は無い尾根道だ。
植林もあるが、まずまず開けている。
距離は長いものの、勾配は緩めであり、サクッと尾越山。
西側を見ている。木で展望は良くは無い。
三等三角点、点名『麓山』。
お手製山頂標識もあった。
汗をかいたので暑いようだが、寒いような気もする。不思議な感覚を味わっていた。
おあつらえ向きに休憩用に座れる木があり、衣類を調節して進む。
歩きやすい尾根道。この先も、暫くは苦労はそうでもないか?
水無山は通過点の印象。この標識は進行方向と反対側を向いており、振り返った時に気付いた。最高点は少し手間だった。展望は、無論無い。
別名は、東沢ノ頭というらしい。
進行方向の登りが結構ありますね…。
それでも歩きやすいので、快適な尾根歩き。
植林はともかく、不思議な植生だ。一度伐採されて、ここまで育ったのだろう。
左が展望が見えそうだが、すっきり見えない。
これが、西沢ノ頭らしい。ただの通過点で、気にしていなければ写真に収めることもなかった場所だ。
その先、東に伸びる点線の道は分からず。
大峰を東から見ている。最高点には、祠がある。
年季が入っており、倒壊寸前だ。
生活のために山に人が多く入っていた頃は、どんな様子だったのだろう。
標識はこれまでも見られた。大月市、マイナーな山域にもこの類の標識を設置しており、見上げたものです。褒め言葉以外無い。
真西に進行方向を変えて、先へ進む。まだまだ長い。
傾斜は緩く、どこでも歩ける道だ。落ち葉のせいで、踏跡がどこか、不明瞭。
泣坂ノ頭。三等三角点、点名『泣坂』。
日本山名事典によると、この先、西側が『泣坂』というらしい。
それ程か?と、地図を見て思っていた。下りは、泣くほどではない。
ここの鞍部は、道もあり、四差路のようだった。
その先、この程度の登りはあるが、廃ケーブル無しでも普通に登降できる。
栂尾根ノ頭、直近の人工物。こちらも唯の通過点だ。
開花はもう少し先の様子のアセビ。
この時期の緑は貴重。最近、この界隈では良く見る。低木で管理しやすそうだし、庭木に欲しいものだ。全体が有毒なので、カイガラムシもつかないかも?
送電線の下を行く。歩きやすい。
その先、若干下る場所は南面が岩壁になっている。
樹林の間から、中々の展望。
植生が少し変わる。白樺が目立つようになる。
左が伐採されているようで、ちょくちょく見えるようになる。
どんどん登って、再度、送電線。唐松立と名があるらしい。
尾根の左右も見えるような場所があった。
南東を遠望。
この辺、木がまばら。送電線の巡視路の階段が、南に向かって伸びていた。
それにしても、白樺と青空の組み合わせは見事。雪山で見る時のような鮮やかさ。
送電線からすぐの笹原。ここは一番素敵な場所!!
この楢ノ木尾根上で泊まるとしたら、間違いなくここにしてしまうだろう。
この雰囲気が伝わらないのがもどかしい。
大樺ノ頭、着。割れた瓶やら、不明なゴミが散らかっている。
三等三角点、点名『大樺』。
確かに、周辺に大きい白樺はある。
木には丸岳と山頂標識なのか、付けられていた。別名では、丸岳大樺とのこと。
雪は僅かに出てくる。少しずつ南に尾根が回り込んでいく。
右側、比較的若いカラマツの植林。
進行方向がほぼ真北に向いている。
この辺、ロープがあったり、階段の名残があるが、歩き難い。雪はあろうがなかろうが関係ない少なさ。
古い標識。『至る大樺の頭』と書いてあるようだ。この手の標識は、毎度何年物か気になるところ。
そして、長大だった楢ノ木尾根も収束する。
雁ヶ腹摺山、着。余りに有名な旧500円札に使われた場所。
雲が富士山頂に乗るのが、少し残念。
二度目の登頂だが、記憶が殆ど無い。こんなに賑やかで広かったか。
座って小休止。相変わらずここまで来ても体温調節が上手くいかず、手は冷えるのに、ペースは上がらず冷たい汗をかくという状態で気持ち悪かったので、着替える。
すっきり! 時間も押しているので、シリアルバーを食べて、さっさと下山。
あわよくば、宮地山で日没であれば進もうなどと思っていたが、この分では、ナラ立で精一杯となりそうだ・・・。
姥子山を目指して下っていく。
こちらも倒木は少しあるが、ほぼ支障なく一般登山道然としている。
岩がゴロゴロしているところもあった。
笹が多くて何だか嬉しい。奥秩父の一角も、笹が開花して枯れたり、余り笹薮は山梨ではお目にかからないような気がする。
標識もばっちりですね。左寄りへと・・・。
姥子山をロックオン。林道も間近。
悪くない。日が傾いてきて、穏やかな日差し。
さて、林道を突っ切り、2回目の姥子山へ。
今日はぬかるんでおらず、歩きやすかったので助かる。
東峰での展望は今日の方が上か。左の尾根がどうなっているのか眺める。
東へ向かう。
社にご挨拶して、先を俯瞰。
社のすぐ横、踏跡に入るなというように倒木がある。
中々の勾配で、木に捕まりつつ下る。
藪っぽいが、踏跡は概ね分かる。振り返って一枚。
送電線をくぐり、1327m高点へ登る。木で覆われており、展望も無い。送電線の下辺りでは見えたのに。
踏跡は、1327mまで行かず、左を巻いている道があった。
ここから適当に北へ尾根を下るが・・・。
早速、崩壊箇所。どうやら、巡視路も寸断されているようだ。
注意箇所はここだけ。回避は容易で近付き過ぎなければ、どうということはない。
本来は、こんな巡視路が鉄塔まで続いていたのだろう。
そこそこの傾斜ではあるが、階段巡視路が続き、あっけなく奈良子林道へ降り立つ。
下ってきた尾根。余り分かりやすい場所ではない。
私が持つ『山と高原地図』では破線路で示されているので、何とでもなるだろうと思っていたが、ヤマレコには軌跡が無いので気になっていた区間。
奈良子林道は通行止が続いているし、こんな方面に降りる人はいないでしょうか。
林道を歩いて、1252m高点がある送電線の乱立する尾根を目指す。
造林小屋でしょうか。遠目には、まだ使えそう。
私は、この10年通れたことがない林道であり、解除されたら嬉しいが、それは無さそうだ。落石が多いようで、歩いている最中も、遠くで音が聞こえたり、直近でもパラパラと何度か・・・。
林道途中での展望。霞んできており、時間が気になるところ。
ここが、尾根下降点。巡視路になっているのは明白。
トラバース気味に進む。
整備したは良いが、それなりに荒廃していくかも。
ちょっと登り。階段は用をなしていない。
遠く、歩いてきた尾根の一角。あれは、写真を撮った場所に違いない。
標石。この辺で、姥子山と思しき山が見える。
左の三角がおそらくは、姥子山でしょうか。
奈良子林道がなければ、こうして楽に来られない距離だ。
この先、傾斜は緩いが、そこまで飛ばして歩ける道ではない。
この鉄塔からは眺望いまいち。
道は少し下を巻いているが、尾根通しを意識する。
もうすぐナラ立がそこに。
山頂標識があった。といっても、尾根上の通過点という印象だが。
展望も無論無い。小休止。この辺、カラマツの植林。
送電線に沿って下るか、ここからシロイハタへ下るか、ちょっと悩んだ。
先の奈良子林道に似た斜面だったらと想像してしまい、送電線沿いに下ることにした。
植林であり、概ねストレスなく歩ける。
落ち葉も少なく、道の状態も確認しやすい状態。
下部は何だか踏跡が幾つかあるような。
この標識で鋭角に折れる。そのまま下っても行けそうではあるが。
トラバースしつつ、最後は鬱蒼とした植林地帯を沢へ下る・・・。
どうなっているのか分からないので、少々、緊張する場面だ。
沢には橋が架かっていた。上から見下ろす。
振り返って、こんな様子。登りではまだしも、下りには適さない。
再度、奈良子林道に出る。
やはり、宮地山に行くなどとは思わぬ時間になっている。
ナラ立が踏めただけでも収穫と思い、林道を歩いて戻る。
すぐにゲート。ここまで車が入れるのを確認できた。
こんなに先まで入れるとは、山梨県の林道状況情報からは確認できない。もっとずっと手前で止められているはずだが。
駐車地点まで長いので憂鬱。
気を抜いて歩いていると、法面上に黒い獣が後方上から突進して躍り出る!
しかも、進行方向と同じ方向・・・。真っ黒のその獣は、こちらを見たまま動かない。
クマは冬眠しているだろうと思っていたが、まさか・・・。イノシシのようにも見えるが、生憎暗くなってきて判別できない。
5分近く少し後ずさり、向こうが移動するのを待ったが、微動だにしない。
クマであれば、こんなに不動になることがあるか?もしや違う獣か?
ここを抜けねば、とんでもない迂回となる。そんな思いもあり、確信持てぬまま、そろりそろりと距離を縮めていく・・・。
いつでもガードレールを飛び越して急斜面の沢に逃げる用意もしながら。
運よく?あちらが上へ距離をとってくれたので、心底ほっとした。
手を叩いたり、音を出しながらこれからは進む。
シカは何度も見ており珍しくないが、これは・・・。その後、カモシカにも出会う。
先の獣もカモシカか?それにしては全身が黒かったように思うが。
暗くなった道をライト無しで歩く。
矢竹集落は、意外にも手入れされた家屋。
こんな山奥によくぞ。このご時世、何をして生活をしているのでしょうか。
その先、車も何度か通って驚く。
春日神社で一息入れて、真っ暗になった中、到着。無事に周回完了した。
新年早々に、多少は自分らしい山歩きが出来たかと思う。序盤の寝坊も含めて・・・。
尾越山・水無山・西沢ノ頭・大峰・泣坂ノ頭・栂尾根ノ頭・大樺ノ頭・雁ヶ腹摺山・姥子山(西峰)・姥... / Argonさんの姥子山・雁ヶ腹摺山・尾越山の活動データ | YAMAP / ヤマップ